128分音符

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友人がブログのネタにとTwitter?(よくわからない)を見せてくれました。
音楽の先生みたいな人が生徒に向かって?(違うのかも)「64分音符位なんて大したことないよ、ベートーベンの楽譜には128分音符が出てきます!大変だけどちゃんと譜読みします・・・」みたいな内容だったか・・・
・・・ちょっと代替ネタにすり替えでいいですか・・

これはラフマニノフのピアノ協奏曲第3番第3楽章の独奏ピアノパート譜のあるページ。
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このページが特にどうとかいうことはないんですが、こういう細かい音がいっぱいあるようなのが何十ページも続くのに、これをピアニストは暗譜で弾くんですよね。
単純に情報量だけでものすごいですよね・・
まぁ何もやらない素人が凡人の感覚を言うなという話でしょうけど。

昔指揮者の岩城の本を読んでいたら、アルトゥール・ルービンシュタインにどうやって暗譜しているんだと聞いてみたというのがありました。
「機械的に指に覚えこませることもできるが、それでは非音楽的だ。」ということで岩城はフォトコピーと称していましたが、ルービンシュタインも岩城も楽譜を視覚的に丸暗記するんだそうです。
演奏中には目の前に楽譜が浮かんでいて、それを見ているという・・
単純な絵みたいなのならわかるけどこんな細かいピアノ譜と何十段もあって各パートが全然違うことをごちゃごちゃやっているようなスコアを・・・

覚え方も私には衝撃的でした。内容を読んで覚えるではなく(もちろん演奏のために読むことは別途するんですが)、本当にただひたすら眺めるのだそうだ・・コーヒーのシミとか隅が折れて曲がってるみたいなところから始まって徐々に記憶され、風景として焼き付けられるという。
ページがくっついちゃって2枚めくれてしまうシーンまで記憶されてしまい大事故を起こしたみたいなことも書いてあったような気がする。

しかし、そんなことができるのならどんな試験でもパスするんじゃないか・・
それ自体が異常な能力なんじゃないか・・
あほなことばかりかいてすみません。
楽器を真剣にやっている人から見るとあれでしょうか。
どうもすみません。

高校生のころ、岩城の本をいろいろと読んでいろんなことを教えてもらった。
本人はそんな気ないのかもしれないけれど、少しだけ自慢めいた感じとか、素人はつまんないことまで考えないでただ聴いてくれればいいんだ的な記述があった気がする。
でも楽しかった。ありがとう。
コンサートに行こうと思うようになる前に彼は旅立ってしまった。
聴いてみたかったなぁ・・
前衛は嫌だけど、最初に指揮真似したとかいう悲愴とか・・


この曲の演奏でも・・


今時古いのかもしれないけど、ホロヴィッツのこれも好きです。
低音のゴーン!みたいなのにしびれたり・・
この人作者と親友になったんですよね。「もうこの曲はお前に任せるわ」と(この曲じゃなかったかも?)言われたんだっけ。
聴いてると1楽章カデンツァの最後とか3楽章の主部とか何か所か目立つ感じで楽譜と違うところがありますよね?

作者直伝の楽譜があった?
巨匠過ぎて誰も指摘できなかった?
違うの百も承知でこっちのがいいと思うからそうやってんだよ?

この人も何かの本で・・・相当な難易度の楽譜(初見)を一回うれしそうに眺めて・・
いきなり正規のテンポで弾きだした!みたいなのを読みました。
読譜力とか暗譜力も普通の人間と同じじゃないんでしょうね。

メロディーのひそかな受け渡し ラフマニノフ ピアノ協奏曲第3番

ピアノ協奏曲の総本山みたいなラフマニノフ ピアノ協奏曲第3番


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ラフマニノフ ピアノ協奏曲第3番 第2楽章

ピアノがすごすぎ、オーケストラは伴奏役専門みたいになりがちなこの曲ですが、
第2楽章のオケ部は泣ける音楽じゃないですか。
ここ、第1ヴァイオリンが旋律を歌っているんですが、3章小節めの後半からその歌は第2ヴァイオリンにひそかに受け渡され終わっていくんですよね。
その時第1ヴァイオリンは相槌みたいな感じからさりげなく次を歌いだしているんですけど、この部分が大好きです。
なんとなく聴いてても音楽は流れていくんですけど。。。

食っていくためにピアニストでもあったにラフマニノフはこの曲を用意してアメリカで演奏旅行を行った。
その際なんとマーラーの指揮でこの曲をやったことがあったという。
ラフマニノフ曰く、練習時、予定時間終わっちゃってるのにマーラーが「もう一度最初から通す」みたいなことを言った。
大騒ぎになると思ったが、誰一人文句を言うものはいなかった・・だそうです。

聴きなれない曲にざわつく団員に対して、「諸君、静かにしたまえ。これは傑作だ」みたいなことも言ったらしい。。

なんて感動的で興奮させられるエピソードなんでしょうか。。
聴いてみたかったなぁ。