エリアフ・インバル 東京都交響楽団  マーラー交響曲第9番

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7月の
エリアフ・インバル指揮 東京都交響楽団
マーラー:交響詩《葬礼》
マーラー:大地の歌
というコンサートのチケットを取りました。2日連続で。
先行販売というのでも狙った席は埋まっていて取れませんでした。まぁいいかそんなの・・
楽しみです。

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彼らのマーラー交響曲第9番と交響曲第10番を聴きに行きましたが、特に9番は忘れられません。

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フィナーレのクライマックス・・何も知らずに聴いてもものすごい場面ですが、
やっぱり生きたいんだ!と叫ぶホルンの強引なニ長調主和音をヴァイオリンのHが切り裂く・・・
(Cesと書くの?・・なんでチェロはHで書いてあるの?)。
このバイオリンがやっているのは1楽章の節目で鳴っていたあの

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死の宣告のテーマです。

最後の力を振り絞って生きようとしているところへ無慈悲に突き付けられる死の宣告・・
ここは誰が聴いても強烈なメッセージを感じる場面ではありますが、気づいていないと第1楽章のあのリズムだという事がわかりにくい面もあると思います。
マーラーがもし生きて自分でこの曲を振っていたら、聴き手にそのことを印象付けるべく何かもう一工夫したんじゃないかと思うことがあります。
何もしなかったかもしれないけど・・

この部分、ヴァイオリンにviel Bogenと指示があり弓を何度も返す記号もあります。
が、この時のインバル-都響は全員の弓がそろって動くのではなく、各奏者が全くばらばらのタイミングで一心不乱に弓を返す・・という光景を見せていました。
普段は見ることのない、何本もの弓がバラバラに激しく動いているその光景は異様で、変な言い方ですが虫がうごめいているようにも見えた。死を運んでくる虫・・その時はそこまで思わなかったけど・・
それはとても長い時間に感じられ、この部分が他とは全く違う特別な時間なのだという事をいやというほど強烈に印象付けてくれました。
マーラーがそうしたかはわかりませんが、ものすごい説得力を持っており強烈な印象で忘れられない。

先日その時の録音をCDで聴きました・・時間がなかったので第4楽章だけ。
冒頭の弦楽器の音色から尋常でない感が伝わってくる・・
死の宣告の部分、異様な力を持った音・・たくさんの弓がバラバラに返されているのもわかります。
本当に一心不乱に弾いているので、楽譜の音以外のノイズみたいな音が出てしまっているのが捕えられているんです。
それを聴いてあの光景が再び頭によぎり、また感動させられました・・

マーラーの交響曲の中でこの9番に特別なものを感じている方も多いのではないかと思います。
この曲は昔ポケットスコアを見ながら何度も何度も聴きました・・
好きすぎて4楽章はいくつもの声部が絡み合いカオスになっている部分を分解して聴いてみたくなりmidiで打ち込みしました・・・いいかそんな話は・・

生きることを願い、進んでいこうとするのに何度も死を突きつけられ、最後は死んでいく・・
という内容で交響曲6番と共通していますねこの曲。
同じことを外から見ているのが6番、本人の内面から見ているのが9番という感じもします。
そんなに単純じゃないかもと思ったり・・

自分もいつか死ぬわけで・・あぁいいやそんな話は。

何度も書いてしつこいですが、これまで信じられてきたマーラーは自分の死におびえてこの曲を書いたという伝説は間違いみたいですよ。
死の宣告のリズムは不整脈を表している・・なんて聞くとものすごい説得力で感動しますが、そもそも心臓病を患っていたというあたりから誤認なようです。
この音楽は無駄な伝説がなくても十分に深い感動を持って聞ける音楽です。

この曲はもう一度スコアを見直してその意味を考え直していこうと思っています。

Comment

こんばんは。
満を辞してコメントお邪魔します!
midiで打ち込まれたの。
聴きたいです!
  • 2017/03/25 21:17
  • suzuki
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Re: タイトルなし
あっすごい人が来ちゃった。
ありがとうございます。
midi、オーケストラだと専用のハード音源で鳴らさないとめちゃくちゃに聴こえたりするんですが、でも公開しますね。
せっかくだから記事にさせてください。
  • 2017/03/25 21:59
  • unagi
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