運命主題  自分で感じるマラ9 5

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マラ9の序章・・
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6小節ですが、いくつかの需要な要素が提示されます・・
ハープのResonanztischは響かせる・・
ヴィオラの6連符・・この後ハープの音型が弦楽器の6連符によって絶えず奏されていきますが・・
笹の葉が揺れるようにサラサラサラ・・という乾いた感じの演奏と、液状の何かが揺れているような濡れたような演奏があると思います。
自分の好みは圧倒的に後者。
何かこう、神秘的な液体が支えてくれているような気がしてるんですよね・・
第1主題は第2ヴァイオリンから歌いだすのですが、冒頭のホルンも1,3番じゃなくて2,4番なんですよね。

ここは穏やかですね・・

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展開部に入ると序奏が再現されますが、暗転しています。
2重線のところから序奏のテンポに落ちそうなイメージですが、テンポ指示があるのはその2小節後ですね・・・
手前のAllegroが生きていて、あの象徴的なリズム主題が鳴ると急に序奏の世界に・・みたいな感じなんですよねこれ・・・
2重線で序奏のテンポになってる演奏もあったような・・・

同時にテューバをはじめ低音楽器とバスドラの伸ばしが不気味な何かを予告しますが・・・これ
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交響曲第1番第1楽章の提示部冒頭で再び序奏・・そこに現れるこのテューバとバスドラを思い起こさせます。
似てるものを見つけて喜んでいる・・という話じゃないと思うんですよね・・
1番のここは生き生きと気持ちよく元気に生きていた青年にこれから起こる不穏な何かを予告していたわけですね・・・

9番のここも同じじゃないでしょうか・・このあと鬱みたいになったりしていきます・・



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再現部冒頭のここ、展開部の最後は生きる喜びや愛などがピークにまで高まっていました・・それを打ち砕くかのようにここ・・
トロンボーンとテューバの(mit höchster Gewalt)はこれ以上ない程、威圧的に・・・
マーラーでタムタムが出てくるときは死を表現している・・・死に限定しなくいい気もしてきたけど・・
まぁいいかとにかく死んじゃうようなとんでもない衝撃を食らい、直前の幸せは打ち砕かれる・・

ここでホルンがベルアップして(ファゴットも加勢して)第1主題を叫びます。
後で書こうと思っていたんですけど第1主題は本人の姿だと感じているんですよね・・・
幸せを奪われ、死んじゃいそうな衝撃を食らっても・・
俺は死なないぞ!!・・・・・書いてあるGehaltenは落ち着いてという意味だそうです。
衝撃食らってもうろたえない・・・

実演ではここで感動しました。
ベルアップの強烈な視覚的効果が本当に強く強くホルンのメッセージを伝えてきたんです。
第1主題は告別の歌なんかではないと思うんですよ。

この後また立ち上がって歩き始めます。
そこにはWie ein schwerer Kondukt(葬列のように重々しく)・・
その指示を読んで曲全体が葬式みたいに考えるんでしょう?・・
一人くらいそう思わない人間がいてもいいですよね・・この間からアホみたいにずっとこんなこと言っててすみません・・・
葬式派の解釈だとここから再びなり始める軍隊ラッパは葬送のラッパなんでしょうね。
自分には再び立ち上がってすすめ!と励ますラッパに聞こえます・・

ここを死の最終宣告みたいに考える演奏も多いでしょう・・指揮者は目を剥いてみたいな・・
それでいいと思いますが、注目したいのは
2回鳴らされるリズム主題の2回目はダイナミクスが一段落ちています・・
全体的にdim.傾向なんですね・・
この通りやっていない演奏も多いと思う・・・ずっと最後の審判みたいな音を強奏し続ける・・
気持ちは痛いほどわかりますが、楽譜的には間違いといってもいいのではないでしょうか・・・
こういうこと言うとすかさず「楽譜通りが正しいとは限らない!!」みたいなのがでてくるんでしょ・・

ブーレーズ、クリーブランド管弦楽団の録音はここでそのことを強調しています。
強調しすぎで2回目がf一つみたいになっちゃっていますが、わざとでしょ。
こうなってるじゃんかよく見てみなよ!て事なんでしょあれ・・


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冒頭のこのリズム主題は終楽章の山場で強い叫びを断ち切るかのように出てきます。
本人の願いを断ち切るように人生へ影響を及ぼしてくる・・こういうのを運命とか宿命とかいうんでしょうか・・
このリズム主題はそういうものですよね。

このリズム主題を不整脈といったのはバーンスタインなんですか?もっと前の人?
今はそう思いませんが、その話を聞いたときには感動しました。

みんな知ってるようなことばかりじゃないかぁ・・と言われそうですが
でも書いてみたいじゃないですか・・

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