エコー

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ブルックナーって
いがぐり頭で全然おしゃれじゃない服装でやってきて、田舎の方言丸出しで、いつもへりくだった態度で・・・みたいなイメージがあって・・
カリカチュアだっけ?ああいうのも実際より背を低く腰を丸くしてそこを誇張したような感じに描いているでしょう?
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素朴な人だったとは思いますが、ウィーン国立音楽院の教授になるようなひとなんだから・・
ワルキューレを見て「あの女はなぜ焼かれたのだ?」といったとかいう話が有名ですが本当かなぁ?

ブルックナーの交響曲第2番、第3番をワーグナーに見せたところ好感を持ってもらえた。
ワーグナーは特に3番の主題をトランペットがpで歌いだす個所を気に入った・・みたいな話が有名です。
だけどオーケストラに演奏不能とか言われて・・やっと初演したらお客みんな帰っちゃってて・・・残ったわずかな支持者の中にマーラーがいたとか・・だっけ?
その後何度も改訂して・・
普通に聴くのは第3稿と言われるやつですか・・
フィナーレをカットしすぎで軽くなりすぎじゃねーのとかスケルツォの終わりは違う稿のやつも面白いぞとか思ったりもしますが、この曲も結構好きです。
・・この稿書いた後に聴いてみたけどやっぱりかなり好きです。
フィナーレはソナタ形式だけど再演部が展開部を内包してる・・みたいなかたちなんですよね。
9番の1楽章もこの形ですが序奏の再現+展開みたいなのが長く来くあってから第1主題が出てくるので曲の重心もいいところにきて安定しているように聞こえるんだよな・・
これはボーっと聞いてると第1主題が省略された再現部に聴こえちゃう・・

怪鳥に王子が乗って飛んできそうな第1主題と、村の祭りの踊りみたいな素敵な第2主題が・・・いいですね・・
の後に突然出てくる第3主題・・

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木管と弦楽器のユニゾンをタイミングを遅らせた金管が追いかける・・
エコーなんだろうけど、旋律が動いていくといろいろ重なってぐしゃぐしゃになって聞こえるんですよね・・
今は慣れてしまったけど、初めて聴いたころは驚いた・・
なんだこれ!?
こういうので演奏不能とか言われちゃうんじゃないかと思うけど、反面新しすぎ、面白すぎ、個性的過ぎ・・

昔、朝比奈隆と金子 建志の本の中で彼らが、これは大聖堂でオルガンを弾いているときに聞こえるエコーをオーケストレーションしたものじゃないかと指摘していた。あれちがたっけ?

オルガンって、あんな建物みたいな楽器だから、自分と発音原に距離があるため自分の弾いた感覚よりずっと遅れて音が聞こえる、音を聴きながら弾くことはできない・・というのを読んだことがあります。
これはそれとまた違いますが、石造りの大聖堂だと先の音が向こうの壁に当たって大音量なまま帰ってきたりするんでしょうかね・・
普通の人はそれを音楽とは分けてとらえ、もっと言えば邪魔のものとして切り離して考えるんでしょうけど、ブルックナーはそれらが合わさった独特の音のカオスみたいなものを音楽としてとらえていたのかもしれません。
それをそのまま作品化しようとするところでちょっと凡人とは違うわけですようね。

こんなのマーラーにもストラヴィンスキーにもないような・・
調べりゃいっぱい出てきたりするのかもしれないけど・・


この曲、周りが文句ばかり言うから何度も改訂してそのたびにカットをして・・
ちょっとバランスが・・とか思っちゃいますけどね。でも、最後に怪鳥のテーマの上でワーグナーがほめてくれた第1楽章の第1主題が高らかに歌われるのを聴くと、全世界を抑えて勝利したなーって気持ちになりますよね。
私が勝利したわけじゃないけど・・教授!やりましたね!とか言ってあげたいあの人に。



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