fffの位置 ブルックナー  交響曲第5番

ブルックナーの交響曲第5番 
しばらくとっつきにくい曲だと思っていましたが、いつごろだったかな急に景色が開けるように何か見えてきて、後は大好き。

嫌いな人としてはあれですかね・・・まず冒頭はみんななんとなく好きでしょ? でも急にでっかい音で全然ちがうことを言い出したかと思ったらやめちゃったり、やめたと思たらまだやってたり、なんだよこれ?みたいな感じでしょ? うんざりしたところでなんか違う音楽が始まってるし・・やたら全休止を挟んで音楽が変わるし・・・何が言いたいんだかわからないし、全然流れないじゃんか・・自分はそうでした。
協会で聴くオルガン音楽ってあんな感じなんだよね・・いろんなストップの組み合わせで、極端な変化を見せ場とするというか・・・
音楽をパッと止めて、鳴り響く余韻の中、ストップを変えて次に備える。でジャー!みたいな。
(自分はホールばっかで教会のオルガン生で聞いたことないんだけど)

オルガン音楽をオーケストレーションしようとしたんじゃなくて、これを書いたとき、この人の中で音楽とはこういうものだったんでしょうね。
この後、流れる曲を書くように変わっていきますけど、これはこれでいいですよね。
あぁこういう曲かって見えてくると各部結構ユニークな音楽で・・・もっと見えてくると全体的にもちゃんと流れがあって動いているんだよね。
第2楽章なんてミミズの引きこもりみたいな音楽じゃねーかと思って嫌いでしたが、まさにそこが魅力なわけで・・・その伴奏がそのまま第3楽章の冒頭で走り出したり楽しすぎなんでしょこの曲。

どの楽章もユニークですが、フィナーレで堂々たる2重フーガとソナタ形式の融合を見て感動していると第1楽章のテーマが颯爽と出てきて対位法的同時進行・・わー!なんて思ってもう感動しているのにあのコラール・・感動の大満足にならざるい終えないようなな・・・
多分この曲も意識したマーラーの5番のフィナーレなんかは作曲の超絶技巧を見せつけられてる感がすごいのですが、こっちは腕のある職人がひけらかすでもなく一生懸命仕事をした結果、すごいものができちゃってる的なイメージがあります。(どちらも好き)

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スコアのコラール付近を見ているとfffの指示が何度も出てきます。
オルガンだと全部のストップ全開な状態で最後まで・・ということでしょう。
このページ、最後の小節にもfffがあるんだけど、旋律の途中でちょっと不自然(えっそうでもない?)

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自筆譜があったので見ていると、この小節はページの頭であったことが判明。
ページめくってもfffな音楽が維持されていなきゃという一心で書いたfff。(えっちがう?)
作曲者自身は一度も実演を聴くことができなかったこの曲。
でも彼の頭の中ではこの音楽がずっと鳴り響いてたんだろうな・・・と思うと感動しますね。

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