ネガティブな心を音楽は救うか

5年くらい前だったかハンス・ロットという忘れられた作曲家(の卵)が話題になった。
やっと認められた・・・というより飽和状態で売れるもんが無くなっちゃったレコード会社が仕掛けたネタなんじゃないの・・なんてすぐに思ってしまうところが・・
もともと音楽ってそういうものだし、それでいいのか。。

ブルックナーにかわいがれたし、大きな才能を予感させる若者であったらしい。
ブラームスに作品を見せたところ「音楽はあきらめろ」と言われその後発狂してみじめに死んだ。みたいな説明が必ず出てくる。
歴史に残るような作曲家は・・いや自分で何かしようと思えばみな通る道で、登ろうと思ったら強いというか図々しいくらいの自己肯定力をもった人間でなければダメなんだろう。
当然それにつりあうだけの強い自己批判力もないと悲惨な事になりますが・・・・・
ロットのルームメイトだったらしいマーラーも指揮者としてはブラームスから絶賛されたけれど、作曲家としては音楽に未来はないだかなんだか酷評されていた気がする。
でもそんなことでは止まらなかった・・・
そういう図太い信念、自信を持っていることを含めて才能があると世の中は言うのだろう。

この人はたぶん生い立ち等に問題があり、自己肯定力が異常に足りない人だったに違いない。
そういう意味ではとても悲しいが才能がたりなかったということになってしまうのかもしれない。

厳しいようにみえるブラームスの態度はそのことを教えてくれているのかもしれない・・ちがうか・・
ある若者から差し出された楽譜を見て「君はこの綺麗な五線紙をどこで手に入れたんだね?」というのが有名ですね。
ただ良いと思ったものはちゃんと誉めたりしてたみたいだ。

ロットのことはよく知らないけれど、ブラームスの件がなくてもいずれは発狂していただろうと思う。
音楽は彼を救ってはくれなかった。
救ったとすれば、彼の残したわずかな作品やその断片が100年後の遠い国の人間に彼の存在や心を教えてくれていることかもしれない。
もっと自分を消して死人のように生き、なにも痕跡を残せなかった人もたくさんいるんだろう。
そう思うとやっぱり音楽にはすごい力がある気もする。
いちど交響曲がタワーレコードの店内で流れているのを聴いただけだけど、今度聴いてみようかな・・


でブラームスのヴァイオリン協奏曲
ニ長調の曲ですが、短調的印象が大きくあり、深い内容の音楽を聴いた気にさせてくれる。
299.png

第1楽章再現部

ソロヴァイオリンの向こうで第2ヴァイオリンとチェロがさみしい歌を歌いだすが声が小さくなって・・と思うと気持ちを抑えられないかのように第1ヴァイオリンが覆いかぶさって歌いだす・・・

若いころからいい音楽だな感じていましたが、この歳になるとしみるよね・・(ノ_<)

Comment

Comment Form
公開設定