鉛色の世界から

経済学者が景気が変動するのは当たり前で悪くなるのは仕方がないと言っていた。学者じゃなくてもわかるような当たり前の話が妙に響くことがある。気分も下がる日があっていいんだろ。
この日湿った気分が尾を引き、天気も湿って鉛色。
行き先が決まりかけると全然違う事を口に出す嫁さんの話に乗って昨年発見した昭和な和食屋に向かう。
あのとき、食った後楽器のレッスンの契約に行ったんだった。暗雲が立ち込めちゃってるじゃんかとか言ったりして。

あ、
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あれ・・
つぶれてる?
俺の人生もつぶれてる?
いや俺はつぶれないけど、
なんだよこれ。
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向かいの山には季節外れの雪。
行きたかった店がやってなかったという以上の何か重いものを感じながら・・・


https://www.youtube.com/watch?v=A2El2BPzZ0Y&list=PL5NtnZdjpDm7xiXXRWMvep3FJqQKX88oH&index=3
これが頭の中で流れたりして。

この音楽は非情に残酷な虐殺の場面のあとに続くもの。
朗々とというか淡々と歌われているのは労働者の革命歌みたいなので弾圧の犠牲になった人への追悼なんだと思うけれど、中間部の別な歌がいよいよ盛り上がって長調へ転調するのかっという期待をなんども裏切り一向に転調してさけんではくれない。なんというかそこに救いのなさが・・
この曲を初めて聴いたのは高校の頃。
何も知らず初めて聴いた人間にも冷たく凍った空気の中たくさんの人が無残に殺されていったことを告発し、追悼する音楽だというような事がわかった。
分かりやすい視覚的描写にはどことなく娯楽性みたいなものも感じ、重く悲惨な内容ではあるけれど聴いた自分の気分まで沈んでしまう事もなく映画を楽しむような感覚で楽しんでしまうところがあると思う。
このかなり個性的な演奏でショスタコーヴィッチの交響曲第11番を初めて聴いたとき、鉛色の音楽だと思った。
今でもそう思う。鉛色のにおいもする。

代わりの店を探す気持ちも盛り上がらず、
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ファミレスでいいにする。
安定していていいと思うけれどどこも人を減らして食洗器だけに頼っているらしく取り皿や箸など油断ができない。口紅べちゃーなカップにもまいったけれど、箸についた汚れは最悪な想像を呼んで厳しいものがある。
あらかじめ用意されている箸を確認していくと何本もあるのにほとんど使えないのはリードみたいだな。
ずっとリードのせいだと思っていた不具合はやっぱり自分の側に原因があることに昨日気づいた。
それは私にとっては朗報で、景気対策が効いた瞬間みたいなものでもある。
だからと言っていこれから良い結果が得られてゆくわけじゃないのもわかってる。
そもそもそんなこと何にも教えない小さな子供にでもいきなりできることらしい。
標準のフォーマットが読めないのでめちゃくうちゃやって偶然見つかればできるようになるかもしれない程度。出来損ないというやつであろう。まあ当たり前だし、しかたがない。
小さく明るいものを拾い集めて・・すぐに消えちゃいそうな明かりを大事に抱えて・・

嫁さんが買い物をしている間、周囲をほっつき歩く。
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しょっちゅう車で通過するこの橋を歩いて渡り立ち止まったのは40年以上ぶり。ちょうど日が差して・・風が吹き抜ける。
かけ替え前の古い橋だったと思う、状況から考えてまだ4歳になる前の私はここへきて川を見下ろした・・そして・・
残念なその記憶は自分を考えるヒントとして何度も思い出されてきたのだけど、40年たった今やっとそのことに対する考えが変わった。
もうそれはいいにしようよとあの時の自分に言ってみる。
反対側には
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川沿いに遊歩道みたいなものが。あんなのあったんだ。
あっちへ行ってみようか。
子供のころからこのでっかい川は近くに来ると生活排水の匂いがものすごかったのだけどあまり気にならななかったのは公共下水道整備の効果が出てきたから?
堤防下の公園では若いお母さんが3歳くらいの子供を遊ばせていた。
いいね。
橋の上にいた俺も年齢的にはあんな感じかな。
あの子はこの日のことは忘れちゃうのかな?
具体的な記憶は消えてもその時感じたことの積み重ねがその人間を作っていくと思う。

かなり行った先で
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行き止まり。
俺の人生も行き止まり?
行き止まらねーよ戻ればいいだけだ。
人生に後戻りはありません。
まあそうだよなぁ。
先を見通す力はないけれど、後で今を後悔しないようにはしたいなぁ。

嫁さんから電話がかかってきたので戻ることにする。
途中にコーヒー豆の商社があって焙煎もやっているらしくとてもいい香りがする。
幼いころ父親とこのあたりに来たときに、コーヒーのにおいがするね・・どこかに喫茶店があるのかな?
と話した記憶がある。
見つけられなかった香りの震源地をその20年後にここに発見し、それからまた20年たった。
父親との会話は数も少ないけれど別に全部が鉛色なわけでもなくわずかながら色のついたものもあった。
私自身は父親にならなかった。

ずーっと楽器の練習は欠かさなかったんだけど、この日は練習を休んだ。
口内炎ができてるから・・・
でも実際口内炎は楽器と関係ないところにあり、それが痛むようなら間違った吹き方をしているということ。
そんなつもりは毛頭ないと自分で思っていたけれどでもこういうの、そのままずるずる行っちゃってそれっきりというのがよくあると思う。
でも行ったよ練習。
言われたほど、自分で思い込んでいるほどひどくないんじゃないかと感じ
まあ他人から見ればひどいんだろうけど、またやろうと思えた。
それがどうしたってな話でしょうけど、
私にとっては東の山から日が昇るくらい大事なことなので。

後で調べると畳んだあのお店、何で閉めたのかは知らないけれどあの夫妻はどこかに元気でいるようだ。
そっか、じゃあいいか。




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ラーメンと花と電車と人生

この日、いい歳して気分はしょげ気味。
若干投げやりな頭の中にある中華料理屋が浮かんだ。
ちょっと遠くわざわざ行くのはどうかというくらいの距離。
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でもこの現場事務所みたいなプレハブの外観が面白いと思って。
駐車場には結構な車。美味しいってことでしょうか?
同じ駐車場には仮設トイレみたいなものが常設化されていてまたちょっとそれっぽい。
そういえば子供のころバスの廃車体を使ったバスラーメンというのがあって何だか知らないけどすごく行ってみたかったのを思い出した。行こうと思ったって無くなっちゃえばいけないよな。
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入るとたくさんいたお客さんはちょうど終わって出ていくようなところ。
内装はきれいに仕上げてあって仮設な感じじゃない。お店の人も普通にいい感じ。
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おいしそうじゃない。
半チャーハンにしないと多すぎるかな?と思ったけどちょうどいいくらい。
単品だとちょっと足りないかな。
変わったことなんか何にもしてないおいしいラーメンとチャーハン。
でもこれがいいよ。
流行りの新興勢力的なラーメン屋にもいろいろいってみたけど何時頃からかギトギト油とか強い味でみたいなのは味以前に体が逃げるようになっちゃった。あと15年早く出てきてくれれば楽しかったんだろうと思うけどなぁ。
今はこんな素朴なラーメンのがいいよ。
これも美味しいけどスープ濃いなもう少し薄味でもいいけどとか思っちゃう俺は歳食ったというか高血圧。
ラーメンなんかでも食いたいと思ったらその時食っとかないとだめなのね。
やりたいことが今あるのなら、けなされようが邪魔されようがやっとかないともうその人生にそれはないのかも。
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さほど遠くないところには私鉄の無人駅
あんなのいなかったよな新しい車両入れたのか。
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終着駅ですね。
あの家の人怖くないのかな?そういうこと言っちゃいけないのか。
あの先へ延伸する計画もあったけれど資金難でとん挫したらしい。
計画というかうわさ通り沼津まで到達していたらどうなっていたかなぁ・・と思うけれど資金難というのは客観的にみて投資しても絶対うまくいかないよそんなのということなんでしょう?
でもその架空の展開を想像し始めると面白くて止まらなくなる。
鉄道の開通でで沿線は急速に宅地化し通学需要で・・とか。
クラシック音楽にも素晴らしい作品なのに未完のままになってしまった曲があって、ああでもないこうでもないと補完していくことはとても楽しく、でもはがゆく、時にむなしく寂しい、でもやめられなくなったり。

経営的にはかなり厳しいようだけれど本数はそこそこあって、ボーっとしてる間にも何本かの電車がやってくる。
18切符のシーズンなのかそれ系な人が降りてきてでっかいカメラで駅の写真を撮って戻ってゆく。
のんびり走ってゆく電車。
時折、
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新幹線が轟音を立てて、でも滑らかにスーっと通り過ぎてゆく。
同じ鉄道なのに規模もスピードも何もかも全然違うのね。
違っていいしみんな同じだったらかえっておかしいですよね。

蔑むような顔でこれ見よがしに
同じ歳なのになんでこうもちがうのか?
そう言われて悔しさから奮起し登ってゆくみたいなのが正しいストーリーなんだろうけど。
嫌な人だなくらいにしか思えなかったのでこんなになちゃった。

この日、久しぶりになんで自分だけできないの?とか言っちゃってたりして。
で、なんとなく頭の中にはブルックナーの8番。
苦難を暗示するような暗い開始から、長い時間を経てこの
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輝かしい終結へ・・

ブルックナーの音楽というのはベートーヴェンやブラームス、マーラーみたいに人間個人の強い意志によって苦難を乗り越え苦悩を打ち破り・・という音楽ではないと思う。
この世の自然も、人間も、人の歩みや死、いいことも悪いこともみんなそのまま受け止め描き出し、自分の感じるこの世のありようを神に報告する。
そういう音楽だと思う。
とはいえ、全楽章のテーマが集まりこの世の全てが神の光に照らされたようなあの奇跡のコーダを聴くと、俺だってまだまだ頑張って生きてやるとかなんとか思いますよ。
ブルックナーは度重なる演奏拒否や音楽史残る初演の大失敗なども結構有名。
大失敗な頃もう結構な年齢だったりして、でもめげずに奮起し続けそこから不動の高みみたいなところまで登っていった。
その印象とこの曲も重なって見えたのかなぁこの時は。

この次の9番というのも深く重い内容を持った他の誰にも書けないような音楽なのであるけれど、それだけに作者は書きかけたフィナーレに満足できず足踏みをしており、完成を見る前に亡くなってしまった。
だから8番は最終結論を聴くことのできる彼の最後の交響曲。
8番はというか8番も、初演を託そうとした指揮者に酷評されて精神的にかなりめげてしまった話が有名。そういうのを読んでると何だかその酷評した人がとても悪い奴のように読めることがあるけどそれは間違いだと思う。
それでよしとされてたら数度演奏されてそれっきりお蔵入りだったかもしれない。

今じゃブルックナーはオタクみたいなファンがたくさんいて版の問題や演奏論なんか始まれば止まらない状況だけど、いろんな本を読んでるとどうも50年くらい前までは日本じゃマイナーな作曲家だったみたいだ。
現在普通に演奏される改訂された稿はまた異なる版が両方生きていたりという問題があるのもこの人らしいのか。大改訂によって、開始から終結へ向けた大きな流れを妨げるような動きを排除し、ストーリー的なものを聴き手にわかりやすく感じさせるような配慮がなされいる。そう考えると個人的にハース版は作者の意図を帳消しにしている部分がある気もする。でもノヴァーク版でもどっちでもいいよ。両方聴きゃいいんだよ。
ダメだよと言われた初稿は流れよりも形式、構造を優先していたり、オルガン的な極端な場面転換などの神への奉納音楽みたいな要素を強く持ったいつものブルックナーの音楽だった。改訂稿では暗く沈んでゆくことになった第1楽章のおしまいにとってつけたような輝かしいコーダがあることなんかは有名でしょう。今じゃいろんな音源が聴けるんだろうし、ネット上に楽譜もあった。

初稿を問題視した人の指摘には構造的な問題もあっただろうけど、管弦楽法の扱いに対してこんなの弾けるわけねーだろみたいなのもあったと思う。
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初稿のスコアを見てて笑うのがこのコントラバス。
ストラヴィンスキーのスコアにこういうのがあっても驚かないというかやっぱり驚きそうだけど、ブルックナーのこの音楽はこんなのが出てくるような世界じゃないと思う。
いつも現場の最前線にいたマーラーのスコアは全員ソリストみたいだけどこんなのは絶対に出てこない。
あえて狙った3番の絞るような高い音とか、4番でハ音記号というのはあるけれど。


https://www.youtube.com/watch?v=ufqC1LCpHV4
昔、ブーレーズのブル8が出るとか聞いたときはネタかと思いました。
でも買って聞いてみたら意外に普通というかちゃんとした演奏で驚いた。作曲家だからハース版は拒絶するのかと思ったのにハース版で驚いた。
先程久しぶりに聴いてみると・・これ見よがしにさらっと終わっちゃうんだろうと思った終結で思い切りテンポを落としてるのでまた驚いた・・確かに楽譜にもリタルダンドって書いてあるけどそれ以上ですよね。
ああ、この人この音楽が好きなんだなぁ・・

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いいね!お花。
花の名前もわかんないけど・・

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心がしょげちゃってるようなときはほんとに・・
人の笑顔に縁もないけど、
花の笑顔がしみるね。

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貨物で食ってたこの鉄道は貨物取扱全面廃止でかなり厳しく、補助金打ち切られたら終わりという話のようだ。
でも、中古の中古とは言え新車も入ったんたんだし、
花壇に綺麗なお花を世話してくれる人たちがいるみたい。
こういう花って人が手間や熱意や愛情を入れてることの証だもんね。
できるだけ長くこの鉄道ががんばれますように。

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新しいテプラみたいなので4ノッチ投入厳禁
電流食いすぎて変電所で遮断機が落ちちゃうからとか?

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のどかな時間。
聞こえてくる踏切の警報音は電子音とかじゃなくて回転するハンマーがゴングをたたくようなチンチンチンという音。
私のレールが奇跡のコーダへつながっているとは思えないけれど、
レールがあるんなら、ゆっくりでも走ればいいでしょ。
レールもないかもしれないけど自転車と同じで進んでれば倒れないだろう。
小さな花くらい見ることができるかもしれないじゃない。
細々過ぎて厳しい状況かもしれないけどまだ廃止しないでください。


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久しぶりにたくさん喋ったお汁粉

口内炎が痛い。痛みで目が覚めたり。こんな大きなのが複数出来たのは久しぶりか初めて。
まあいいや、がんばろ。
私の場合このがんばろにも2種類あって無駄な力を抜けばいいだけなのに出来ずかえって変になってるだけな時が多いのね。
まあいいやと中途半端に切り離すと何だかわからない危機感だけが残留したり・・こういうの他にも連鎖するらしく、今多分自分に関係ないことを俺のせいだと思い込もうとしているのが止められない。全部どうでもいいようなことなのに。
まあ、それが自然にできるようになるまで何度でも。いつまでかかっても・・

これは先週。ボケっと平和な気分で。
Googleマップを見ていると不毛なはずのうちの近くにお汁粉屋ができたらしいことが判明。
私の中でそんなものは絶対にあるわけがないだろうという場所。
でもちゃんとレビューや写真が載っていてどうもネタじゃないように見える。
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いってみた。
看板が出ているけれど、どう見てもお墓と参拝用駐車場。
こんなところにお寺があったことにすら気づいていなかった。
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目の前には線路。
ちょうど電車が・・
昔幹線だったこの路線は重量級列車に耐えられる軌道を持っているため、D52というでっかい機関車が爆走していんだって。
みたかったなぁ。
そこにある私の思い出はあんまり書かない方がいいようなもの。何年たっても消えることはない。

とにかくお墓山を登る。
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なんかわかんないけどいい匂いな花があったりして。
これが沈丁花?
もしそうなら、花を煎じると口内炎の薬になるそうだ。
煎じて飲んだりしなくても、きれいだねとかいい香りだねとか言って和むだけで口内炎の治療になる気もするね。

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あ、あれか。
まだ登る。
ほんとにお墓の上だ。
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入り口から覗くと店内という暖簾の向こうの空間は人でいっぱい?
よく見るといっぱいと言っても3人くらい・・せまいのかぁ。
なんだ帰ろうか?というと嫁さんが来た以上は・・とか言ってやけに積極的だ。
この人もあんこ大好き人間だからな。
私たちに気付いた中の人があーどうぞ!ちょっと待って今片付けるからー

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入るとほんとに狭いけど、でもそこがいいね。
そしていいねー富士山。

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開口一番、どうしてここをお知りになった?
やっぱりやってる人でもそう思うんだな。
Googleマップに出てたから・・と答えても反応は特になく、そういうの興味ないみたい。
注文をして待つあいだ、これ見ててっと渡されたのはこれまで来店したお客さんと撮った写真の入ったアルバム。
みんなすごい笑顔。超絶アットホーム感。
こんなところでこんな感じでやってるわけだからきっと話好きにちがいない
と話しかけてみれば
お母さんやっぱり話好きだ。
こんな狭いところで無言でとかいうのは逆につらいもんね。

色々話しているとお母さんはだれなのか、なんでお汁粉なのか・・等々見えてくる。
以前別な店の店主から、お汁粉屋さんがあるでしょ?その人がここへきて・・みたいな話をちらっと聞いたことがあって、別なところでやってた人が移転してきたと聞いていた。
でも全然違うみたいだ。こちらの予想した筋書きと違う順番で情報が押し寄せてくるので整理しないと・・
お母さんはそこの客で、お汁粉なんか嫌いだったのにその店のお汁粉に開眼してあんこマニアになったらしい。
あまりに好きで自分でも店を出したいと思ったところへ今度は別なところからオファーが来て・・
なんでこんなお寺のお墓にお汁粉屋さんがあるのか・・もわかった。
その具体的な内容をここに書いちゃっていいのかわからないけれど、
人の縁というか・・よく導かれてこうなっちゃったとかういうけれどそういうの本当にあるんだろうなぁと思う。

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私が頼んだのは抹茶餡のミニというもの。
しつこくなくってさらっとしている感じ・・すごくおいしい。
ちょっと甘みが強いかなとも思うけれどお汁粉は甘いのが普通か。

そのすごいあんこはお母さんが感動したあの店のオーナーの手によるもので、今はかなり遠方にいるそうだ。
何かよくわかんないけど茶屋ってのは金持ちが道楽でやるものなんだそうで。
誰かが辞めると次のお金持ちがそこでお店をやるんだって。
国産の小豆と和三盆がとか・・
あんこ世界があって同じあんこでもいろんな作り手によるあんこや、いろんな好みを持ったあんこマニアがいるらしい。
俺にはわかんないけどいいよおいしいから。

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嫁さんのは粒あんの普通のお汁粉。
他にも白あんとかいろいろあってみんな食べてみたい。


https://www.youtube.com/watch?time_continue=1512&v=o1ph_jLOawE
指揮台の上でちっちゃい老人がはねてるからだれかと思ったらバーンスタインで驚いた。大スターも老いるとちっちゃくなっちゃうのね。
昔、海外のオケ団員をやっていた人が書いた本を読んでいたらバーンスタインのリハーサルに言及していた。ぶっちゃけあいつは嫌な奴だって事が言いたいんだなと思ったけど、まあスターってのはそんなもんなんでしょうね。
オケ団員としては指揮者に感じ求める要素の中に人格というのがあるかもしれないし、本の読み手としては非常に興味深い話ではある。でもそういうのは書き手のバイアスがかかってたりするから客観的事実として受け止めちゃうのもちょっと違うかもな。
もともと音楽の聴き手として演奏家に求める要素の中に「いい人」というのは特にない。

ベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番のことを皇帝と呼んだりしますが、それなら私の感じるところ4番は絶対女性ですね。
それもただの綺麗な女性なんかじゃない。いろんな面をもってて・・え?そんなこと言っちゃうの!?みたいな人。
3楽章はおてんば娘みたい。
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カデンツァのここなんかおどけて冗談を言ってるんだと思うんですよね。
この曲に限っては変にありがたそうな演奏より、こういうとこでは笑わせてくれそうな演奏のがいいなぁ。
FMで適当に聴いた演奏がすごくよかったんだけどあれ誰だったのかな・・

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お母さんはこの近所の人みたいだ。
私もそうなので話は超絶ローカルな世間話に移行する。
元々厳しい市の財政は今後さらに悪くなっていくし、税金や水道代がこれから上がるんじゃないか?
なのにあそこは何やってんだ?‥みたいなの。
おかあさん、結構いろんな人や団体について露骨に批判を突っ込む。
調子に乗って乗っかりそうになりつつでもブレーキをかける。
空いた席に座ってパソコンを見ている男性は多分お店の関係者かお母さんの知り合い?
地域ネタは意外に危険。どこにどんな立場の人がいるかわからない。
目の前にいる人が今批判した矛先の当事者やネットワークの一端だったりすることが意外によくあるんだと思う。お店やるような人とか。
その男性、途中からいきなりパンチくらわす感じで切り込んできた・・
一対一なら多少意見が対立しかけても先を読んでどちらかが適当に折れて和やかな雰囲気を続行できるんだけど3人になるとそうはいかない・・それでも続けるとなんとなくの位置関係が確定し適当な会話がまた続く。
書いていいのかわからないけれど、写真に写ってない食べ物や飲み物もいただいちゃったりして・・そういうのは「もう帰ってください」なサインの時もあるけれど、そうじゃなかったと思うけどなぁ。
結構長い時間だったかな。
なんだか楽しかった。

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日が傾いて富士山はまたいい感じになってきた。
おいしそうなものがまだいろいろあったし、また来てもいいかな。
話好きなお母さん、素朴な感じがよかったけれど考えてみると金髪だった・・・
しかし、あんこに感激して人生変わっちゃう人ってのもいるんだなぁ・・

素朴でいい休日の午後をありがとう。
落ち着いた心な時にまた来ます。


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誰もいない世界は暗いがそこで見つけなければならないものがあると思う

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してるつもりのものは練習じゃないのかもしれない。
でも、
また練習しよう。それしかないしそれがしたかったんだから。
元々人の何倍も遅いペースで進める覚悟で始めたんだから。
先生には申し訳ないけれど標準は意識せず這うように進めさせてもらおう。
年齢的にはいい加減な歳の人間なのであるけれど、頭や心を落ち着かせたったこれだけのことを考えるために丸2日くらいかかった。昔からこびりつき堆積してきたものに支配され。

楽器のレッスンに行ってきたことを書きましょうか。
今度こそ・・と書きたいところだけれど、
なかなか厳しいというより悲惨な内容となった。
何度か厳しい状況が続いたせいで頭と体が覚えてしまいあそこへ行くと金縛りにあったみたいに体が固まる・・
まいいかそんなの。
客観的に見れば楽器のレッスンとしてはもう破綻しているような状態だったのかもしれません。
どうしてそうなるのか私には理解できません!
お願いだから普通にやってみてくれませんか!
どうすればいいか教えてほしい時にどうしてそうなるの?ときかれちゃったら立つ手がないと思った幼い頃からの記憶がいくつも出てくる。逆にいえばいつも通りで特になにということもない。
1人の時にはできることが驚くほどどっかに行っちゃうのはパニックになっているんだと思う。

すこしは練習しましょうよ・・忙しいでしょうけど・・
これも流れ的にそういわれるのは当然で、少しもおかしいところがないことは論理的に理解できる。
ちょっとこたえたけど。
自分の練習というのが明後日みたいな内容で実際練習なんかしていないのと同じなのも理解できるんだけどね。
子供でも伝えればすぐその場でやり始めるような指示が・・・理解できないんだよ俺は。
それは他人から見れば、やる気がないかふざけておちょくっているようにしか見えないと思う。
幼いころから罵声も浴びたし暴力も振るわれてきた。凹むのはどうこう言って非難されることの方じゃなく、自分の体がまたしてもコントロール不能なことの方かもな。
これもまた、単に練習不足なだけでしょ・・みたいな話なんだろうけど。
そこで私はDCDじゃないかと思うんですなんて言ったってしょうがないしね。
まあそうだとして、単に趣味で習う楽器ができないだけ・・
なのに、自分の全人格と、これまでの全人生を否定されたように体と頭が受け止めてしまうのはやっぱりちょっと病気みたいなもんかもしれない。
そうでない他人には伝わらないだろうと思う。

だけど、めげません。
つぶせるもんならつぶしてみろ
このまま人間の失敗作みたいな自分のまま死ぬわけにはいかない。
物心ついたときから続く孤独なトンネルの中を行く。
誰もしらない、誰も教えてくれない、誰にも相談できない。
ひとり暗闇を探りながら進んでゆく。

そして、ブログが救いになってくれる。
誤解もなくみんなわかってくれる理想的な架空の読者、それは多分俺自身なんだけれど・・へむけて心中を告白し、決意を並べる。
孤独から少しだけ救われるがする。
今まで何度かブログに救われてきた。

そして、何時も拍手ボタンを押してくださる方へ、どうもありがとうございます。
子供のころから刷り込まれた自己否定病に押しつぶされそうなとき、拍手の数字が私を救ってくれる。
世の中に、こんなに肯定的な数字は見たことない。

人間は、単一の次元のみで生きているわけじゃないと思う。
孤独と思いつつ、嫁さんと犬がいてくれるからこうして生きていられる。
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犬とお散歩。
犬がいつになくうきうきしているのは
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久しぶりに三人そろってだから。
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桜なんかには興味がないみたいだけど、
犬って人間なんかよりずっと、家族のつながりを大切に思うみたいね。


https://www.youtube.com/watch?time_continue=532&v=9Psr7qr5Lx8
音楽療法みたいな話でモーツァルトってのがよくありますよね。
私はそういった話に興味がなくどちらかと言えば嫌いですが、聴かせるとキノコの成長が早いみたいな事例が客観的事実としてあってもおかしくないとは思う。人の心や体への治療的効果みたいなのもどこかには実際にあるんでしょうね。

もう30年以上クラシック音楽しか聴いていないけれど私がこんな欠陥不良品みたいなままなのはやっぱりあんまりモーツァルトを聴かないからでしょうか?
いえ、あなたは元からダメなのでなに聴いても効きません。
あそうですか。

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私と二人きりの時はここまで来てくれなかったのに・・
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富士山もきれい。

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楽しいね。気持ちいいね。
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褐色だった堤防の上もいつの間にか緑に・・

おやつをもらうとお留守番体制に・・
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帰ってきたらまたご褒美のビスケットね。

レッスンに行く前にまた衝撃的な訃報を聞いた。
どこかで元気でいると思ってたその人は、実は結構前に亡くなっていたそうだ。他人のことだからあまり書くわけにいかないだろう。
若いうちは、水と飯があれば生きていけるようにできていると思う。
でも、その先は生きる理由が必要だと思う。
生きる理由を感じられなくなると人の体はすぐに自分を壊してゆくんだと思う。

誰にどう思われようと私はまだ私を尊い存在だと感じ、まだまだ長くこの世にいてもらいたいと思う。
だから生きる理由を探し確保し続けなければならないの。

Tag:モーツァルト  Trackback:0 comment:4 

一流な人は自分で私はすごいですなんて言わないんでしょう?

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今年もボンタンの実がたくさんなりました。
もう採らなくちゃ。
もうすぐ次の花芽も出てくる。そのために油粕を埋めてやり・・剪定もしなくちゃ。
去年は寒さではのほとんどが落ちてしまったけれど今年は全く問題なく冬を越せたようだ。
思えば霜でがちがちになった日なんて何日もなかったし、外水道が凍り付いてでないという日は一日もなかった。
今年は、あったかかったんだなぁ。

謎の・・からお気に入りのに変わったあの店に飯を食いに行こうという事になり田舎な裏道を走っていると
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野菜の直売所。
嫁さんはこういうのが好きみたいだ。
芋を買ってた。
料金箱のところには貼り紙と警察官のぬいぐるみが。
お金を払わないでもってっちゃうような人が結構いるんでしょうか・・
免許更新に行くとくれるちっちゃな警察官の格好をしたクマのぬいぐるみに警護を託しているところに・・何か悲痛なものが・・
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同じ場所から富士山。
そう、今年は雪がなかなか厚くつかなかった。
あの雪だってすぐにまた飛んでしまうかもしれない。
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店内に人影は見えたけど駐車場に車はなく・・
いいねお花がいっぱいだ。

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今日は富士山も美しく見えて最高の眺め。
休日のお昼時なのに相変わらず空いている。

先客は女性が二人。
普段は遠くで暮らす娘が母のもとへやってきて一緒に食事でもという感じ。
ランチな時間だけど値の張るコース料理が運ばれているように見えた。
他に誰もいないので会話が聴こえてくるんだけれど私的にイレギュラー感がありまくり。
親子なのに
ごはんあまり召し上がってらっしゃらないけど・・
いえ、そんなことありませんよ・・
おっしゃってるの?いらしてるの?
ないじゃないですか・・そうですよ・・と不自然さが全くなく、嫌味も感じさせない。
昔から普段からそうなんだろう。
そんな人たちでも親子の会話ってのはどこでもいっしょなんですね。
内容は他人の話だからあんまり書いたらまずいのか。
他人の悪口を言ったり、自慢や僻みを見せたりというのは一切ないところがやっぱり本物っぽい。そんな必要はどこにもないんだろう。
昔、間違い電話で「奥様わたくしクッキー焼いたんざますのよっ」てのがほんとにかかってきたことがある。
違うと分かると詫びも言わずにガチャっ!と切ったりして。
ざますはともかくなんて言うかこう・・・偽物感が・・

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豚ロースのお店風・・
ポークソテーは塩味だったっけ・・これはしょうゆベース?
ポークソテーのがいいなぁ。
あっちの二人はどうでもいいような会話がいちいち上品である。
上品というか、なんだろうトゲがないのか・・
いろんな人がいるんだね。

思い出すと、聞いてもいないのに自分の家は代々何百年も前から続いてみたいな話を始めた人がいた。
自分はどんなにすごいかみたいな話を繰り返すのを聞いてすごいですねなんて合わせていると話が続いたりよくしてくれたりする。そのうちどうも無条件で同意、同情、賛美してくれる人を集めて生きているらしいようすも見えてくる。
私もその一員か端くれなのかもしれないけれど、ずっと一人でいるので人にかまってもらうとうれしくなり自分は特別な一人なのだと勘違いちゃうみたいだ。
そのうち場というか関係が確定してくると相手は上から見下すような口を聞くようになり、私が相手に見つけていた別な魅力は疑問に霞むようになる。
疑問をごまかしきれなくなるころにはもっと私を賛美しろ、黙って従っていろ、ひれ伏せ、みたいなのが出てくるので不愉快になって終了。
というのが何度かあった。
何度もある事というのは私に原因があるわけだし、自分で書いたものを自分で読んでみれば私も相手を見下している事がわかる訳でダメじゃんか。
勘違いであったとしても一時はいい時間を過ごさせてくれた事に謝意を伝えたいと思った人もいるけれど、もうお会いする事もない。
なんだこれ・・
元々言いたかったのはそこじゃなくて重要なのは家柄ではなく本人の実際でしょう?という事。


本物感満載な親子はどうももともと都会に住んでいた人らしい。
今なぜここにいるのかも何となくわかったけれど他人のことだからそこまで書いたらいけないんだろう。
ここは景色もいいし、静かだし、料理もおいしいし・・なぜみんなここを知らないのかしら・・
ああそれ、そこは同感。
私もそう思いますよ。

https://www.youtube.com/watch?v=hlzF_jLZOL4
前にもおんなじことを書いたけれど・・別れのワルツと呼ばれることもある曲。
ショパンといえばジョルジュ・サンドという女流作家みたいなのとの恋が有名だけど、その前に互いにひかれあい結婚を真剣に考えた女性がいたらしい。
そうならなかったのは、身分が違うから。
ベートーヴェンもそんなのなかったっけ?
貴族の娘や婦人にピアノ教えてるとそうなっちゃうんでしょうね。
それは彼のその後を縛り続けただろうと思う。
後の聴き手はその辛さが創作のエネルギーを生み出し・・なんて適当なことを言って喜んでりゃいいんだけど、本人は苦しかったろうなぁ・・別な人でごまかしてる間も。
一生懸命取り組んでる人って美しく見えちゃうしね。
作曲家について書かれたものを読んでるとピアノを教えてた相手とできちゃって不倫・・というのがものすごくたくさん出てくる。
死んでしまえば忘れ去られるはずだった何人かの女性はそれで歴史に名を残すこととなった。
作品の中にその名を刻まれた人もいる。
その名は作曲家の手の中で100年たっても200年たっても人の心の中に響き続けるかもしれない。
しかし、ほんとの旦那がいたりしてまじめな人だったとするとちょっと不憫か。
あの世に行っちゃえば関係ないのかもしれないけれど、世の中は知らない方がいいことの方が多い気がする。なんだそれ。

お店のBGMはいつものショパンのポロネーズにワルツに・・有名曲が並んだいつのあれだった。
きっと何十年も同じのを回してるのかもね。
まあいいや嫌いじゃないし。
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どんな日のいつ行っても混んで騒々しいことのないこの店がお気に入り。
もちろんおいしいし。

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ナショナル台所セットと冬と春

古い街の裏路地みたいなところにある洋食屋に飯を食いに行ったら閉まってた。当たり前か時間過ぎてんだから。
仕方がないので最近できたチェーン店で飯を食べ・・・ああそうだあそこいってみよう。
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いいでしょう?ここ。
写真に写らないけれど底からは滾々と水が湧き出て砂を躍らせている。
底まで澱んでかびちゃってる心も洗ってくれるかも・・冷たいか。
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写真だけ見るとどっか田舎の山の上とかそんな感じに見えなくもないけれど、
実際には周囲を住宅地に囲まれ、あんまり周りを見ちゃうと・・みたいなところ。
もっと言えば生活排水そのものみたいなのが音を立てて脇から流れ込んでいるのが見えたり・・
見るからきたねーと思うんであって、みなきゃいいのか。
でもそうやって生きてきたらこんなになっちゃったけど。
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つくしが出てた。
草の中を小さな鳥がガサガサ歩き回ってなんか食ってる。
うまいのそれ?
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春って一言でいうけれど色々ですよね。


https://www.youtube.com/watch?time_continue=312&v=AculPJcCOcI
冬の終わりと新しい予感みたいな。

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いいねーつくし。
つくしも出てくるとみんな喜んで可愛がってくれるのに、同じ根でつながったスギナは目の敵ですよね。
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ピント全然あってないけど。

昔一瞬上司になった人はよく
「ピントのずれたような話してんなぁ」
と言って私に苛立ちを見せた。
あなたもずれてますよね?なんて言えるわけもなく、言ったとしたら間違いだ。
その前にいた会社と違っていきなり暴力沙汰というのはなかったけれど考え方や人間性についてこの人とは驚くほど縁がないと感じ、また自分で応募しておいて無責任なのではあるけれどここで自分が何かを発揮できる可能性も見えなかったため短期間で辞めてしまった。
その人が残したもう一つの印象的な言葉に
人を嫌いにならないほうがいい
というのがあった。
非常に単純な言葉のようでもうそれに尽きるというような大事な事であるのはわかった。
それを聞いた時点でその人への感情は懐疑的を通り越して嫌悪感でみたされていたし、その後も私は出会った何人かの方を自分で遠ざけることを繰り返してきてしまったけれど。
でもそれだけに、その言葉の意味や重要性がわかる気がする。
分ることとできることはまた別だから。

その後すぐに職を探そうとすると早く決めなければという意識だけが先行してしまいまた失敗すると思ったので、しばらく派遣社員のライン工をやりながら頭を冷やすことにした。
数か月くらいだったか毎日ほんとに無心でねじ締めかなんかを繰り返しているうちに、頭の中が勝手に整理されて当初わからなかった自分の適性や今後についての考えが自然に見えてきた。
今思うとあれは一種の座禅みたいな物だったのではないかと思う。
そして見つけた道筋は今も続いて勤続20年目。


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前に来たときは行かなかった上流の方へも行ってみよう。
今はもう大丈夫だろうけど、一時期こういうものの価値を忘れどんどん埋めて宅地化したりしてましたよね。
うちの近所にもこんなのがあったらしい。農協やスーパーがあったあの辺り・・今は駐車場だ。
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ここを残してくれた人に感謝。
その先は込み入った古い住宅地となっている。
古い家が売り払われ新しい家がどんどん建てられて・・
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その先昔の国道1号線に出る。旧道の旧道みたいな。
さらに昔は東海道だったはず。
道幅がやけに広いのは、かつてここを走っていた路面電車の交換設備があったからじゃないだろうか。
ここを電車が走っていたことを知っているの人はもうあんまりいないだろう。
そういう自分だって見たことない。
見てみたかった。

細い路地に入るけれど、古い古いお店の残骸みたいなのが続くのはこの道の何かを教えてくれている気もする。
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ナショナル台所セット。
いまならパナソニックシステムキッチンとかですか?
あちがうか、ポットに炊飯器に冷蔵庫・・とかそういうの?
ナショナル台所セットを入れてはりきってた人はいま何歳くらいなんだろう?

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ほんのわずかな時間で大きく日が傾くのね。
まだまだ冬の景色じゃない?
夏に来たときはこのベンチで本を読んでるステテコなおじいさんがいた。
今日は散歩のおじいさんが少し腰を下ろしていく。
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水って不思議な力を持ってるよね。
この先の公園のベンチには90歳近いんじゃないかという夫婦が肩を寄せて座ってた。
いいね。
あそこまでたどり着ける人がどれだけいるのか。
私もああなれるもんならなりたい。

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写ってるかな?湧水が砂を舞い上げるのをボーっと見ていた。
どんどん時間が過ぎ、買い物をして家へ帰るともう夜だった。

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いろいろうまくいかないけど、帰ってきた

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近所の河津桜が満開になってた。
幼いころ住んだ家は窓から手が届きそうなところに河津桜があり、物心がついてから何度かその花を見て育ったので私にとって桜の季節はずっと4月じゃなく3月。薄いピンクじゃなくて濃い桃色が桜の色。
自分の桜は世間とずれているなぁなんて思っていたそれも気が付けばそんなこともいつの間にか忘れてしまっていた。

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遠くないので桜の咲く河津にも昔行ってみたけれど人だらけで盛り上がらなかった。
桜はいいけど人なんか見たくない。
今は知らないけど、街が祭りに追いついていなくて喫茶店みたいなところで食ったカレーもまずかった。
そんなこと書かなくていいのか。
こんな何でもないところで咲いてる桜が好きだなぁ・・
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近くの空き地にはこんな花。
昔、この小さくかわいい花の名前を先生に教えてもらった。
そしてそれには結構すごい意味があった。
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小学生のころクラスほぼ全員で河津にある先生の親戚所有みたいな別荘に泊まりに行った。
今思い出すとあのころすでにちょっとみんなから外れてることに気付き、何とかそれがばれないようについてこうとしてたような記憶がでてくる。まあそれでも行ったんだからまだ行きたいと思えたんだろうな。
財布を無くし帰りの電車に乗れないので誰かの親の車に乗せてもらって、お礼も言わずに帰ってきた自分に自分でどうしようもないとか思ったりして。
皆とどっかへという思い出はあれが最後かもしれない。
イヌノフグリという花の名を教えてくれたのもその先生だった。
若く子供ができたばかりだった先生もとっくに定年を過ぎているだろう。元気なのかな。
10代後半に世の中真っ暗になり、年賀状というものを放棄してしまったので何もわからない。
数年前にあった学年全体の同窓会以降、みんなLINEでつながりなんかやっているみたいだ。先程もスマホがなんか光っていた。
その準備人の集まりに誘われのこのこ出かけて行った私は、なぜ自分がいつも一人なのかを思い出し思い知らされ帰ってきた。
LINEも見ないなら削除してしまえばいいんだろうけど、それをやったら終わりな気がして。
このまま私は誰とも付き合いのないまま人生が終わるかもしれないけれど、直そうとするべきなのはそこじゃないと思うようになった。

今、毎日通っている楽器の練習場は幼いころ住んだうちの近くにある。
あの桜、元気かな?
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練習後、ちょっと見せてもらいに。
老いのせいなのか花の数は少なく少し元気がないようにも見えるけれど、
そこにはあの桃色の花をしっかりと咲かせてあの桜があった。
登ったはいいが降りれなくなったりしたあの樹、私のことを覚えていてくれるだろうか?
子供のころ見続けたあの山のシルエットは心のどこかに焼き付いているらしくみると何かが走る。

楽器の練習は・・先日のレッスンの最後に得た内容を実行してある面はよくなった気もするんだけれど、要求されているもう一つのことをやろうとするとできているそれまで崩れてまた元のガタガタになる・・
だからもうそれは捨てて・・いや捨てたら前へ進まないでしょ。
またこりゃ次のレッスンは・・
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なんて意気消沈で帰ればこの夕景が迎えてくれる。
まあいいや。
またあした・・


転寝をしていると人の気配を感じ緊張が走る。
犬があんな音を立てるわけがない・・泥棒?・・幽霊・・・
・・あちがうわ、嫁さん戻ってきたんだった。

https://www.youtube.com/watch?time_continue=3113&v=AculPJcCOcI
欠陥人生みたいだけどいいこともあるよ俺にだって。

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街灯に照らされた河津桜と月。
自治会の役員引継ぎに公民館へ向かう夜にはいつも満開のこの桜を目にしてきた。
今年は渡すほう。
ゆっくり愛でましょう。

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高野山へ行って自分の抱える最大の問題を思う。

初めての高野山、適当に調べてとりあえず奥の院に行った方がいいような気がしていた。
途中の中の橋だっけ?からじゃなく
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ちゃんと全部見るというか体験したいと一の橋から入るべく奥の院口というバス停で降りる。
言ってもお墓地帯ですよね。弘法大師の足元に眠れば極楽住生できるという信仰によるもの・・だそうだ。
各地の有名な武将のお墓が並ぶ。
確かに各地の知ってる大名家のお墓がいろいろあって・・
一時は命を取り合ったはずなのに、みんなここへきて仲良く一緒に眠ってるのね。
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すごくでかい。
まぁ、そりゃそうなるんだろうなぁ。
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秀吉みたいな超絶有名な墓とか、七不思議とか・・いろいろあったはずなのに見落としたのは
やっぱり気が焦ってたからかな?
時間ないとか思って。

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人の苦しみを背負ってくださっているという汗かき地蔵と
のぞいて自分の姿が映らなければ三年以内に死ぬという井戸。
なんか映ったのでまだ3年は行けそうですか。

延々たくさん並んだお墓。
武将だけじゃなくて会社を興して成功した人とか、会社が墓地をつくってみたいなのも目立つ。
でっかい看板を立てて。
この人はこんな事をした人ですみたいな説明書き入りで。
最初はほーなんて思っていたけれど、そのうちなんだか気分がささくれてくる。

むかしマーラーという作曲家は
自分の墓には名前以外何も刻まなくていい。私が誰だったかを知っている人間だけが来てくれればいいと言った。
芸術家だからね。
自分の残したものが誰かの心の中に生き続けるとわかれば、墓だっていらねーんだろうと思う。
なんてことを考えたりしながら・・
一方そんなの何にもないうえに子供がいない私は墓というか自分の死後に対して考えるのは今はタブー。
3年といわずもう少し時間をください。
とりあえず今は今生きてくことを考えないとね。死に際にみじめに後悔しないように。

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ここは・・なんていうんだっけ、参拝者にお茶を振舞ったりしてくれるらしい休憩所。
行ってみたかったけれど時間がないという頭があって入れなかった。
そして、
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あの御廟橋から先は聖域。
弘法大師は今も禅定・・ぜんじょう・・こんな言葉今まで意識したことなかった・・を続けているという。
そしてあの橋まで迎えに来てくれるのだそうだ。
写真撮影も禁止。そりゃそうだ。
そんなもの意に介さない白人の学生集団みたいなのがワーワー騒いで通り過ぎて行った。
日本人だっていろんな国の聖地で馬鹿騒ぎしてるんでしょうしまあいいのか。
お香の香り、沢山の灯篭・・お経を聴きながら、ずっとここにいたいというような気持になった。
また不思議な・・

今思うと私も気持ちが浮ついていて、その大事な場にいられるところまで心が落ち着いていなかったかもしれない。
いろいろ悔やまれる。
でも考えてみるともう一度来なさいよと言ってもらっているみたいだ。

宗教的なこととは別に私はどうもこういうの好きみたいだ。
出てくるときには自分の心がなんか少し変わったような気もした。

橋を渡り終え手から見た案内板に弘法大師がここまでついてきてくれますみたいな説明があるのを見てああそうかと思い、
慌てて橋の向こうに手を合わせてお礼を言う。
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もう一度来るときは、ちゃんと落ち着いて
そのつもりで・・
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お墓もいいけど、杉の巨木の森がいいよね。

帰りはまた墓街道・・
こんなことを言ったら怒られるかあほかと思われるだろうけど、
死んでなお立派に見られたいというような欲を持った墓をたくさん見て気分が良くなかった。
もしかすると、僻みかもしれない。

最終的に、どんな有名な人の墓よりも
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これのほうが印象的だった。
日本中で駆除された白アリは高野山で安らかに眠っているらしいです。
よかったね。
うちもこの半年で床がふにゃふにゃになっちゃったけどこれ白アリじゃないのか?
これを見て刺が出ていた気分が治った。

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これはリヒャルト・シュトラウスの交響詩「英雄の生涯の」最後の部分。
見えにくいけれど左の方ホルンは英雄で、ソロヴァイオリンはその妻。
妻に看取られ英雄が静かに息を引き取ると、軍楽隊のファンファーレみたいなのが英雄を称えここに英雄の完成をみる・・
誰でも思いつきそうなアイディアだけどでもとても感動的・・場合によっては涙くらいでるかもしれない。
それで今一般的に演奏されるこの改訂稿は誰かの助言によって生まれたもので、当初は嫁もこんなに美しく輝いてないで静かに寄り添い、スーッと沈むように息を引き取るとそのまま静かに終わるという内容だったと思う。
以前はどう考えても改訂稿のほうが感動的で、初稿はバランスも悪くダメだなんて思っていた。
でも、最近それもありかなと思う。
作者の頭にまず浮かんだのは、家族に見守られて静かに行けたらいいなぁということだったんでしょう?
最近、孤独死とか悪臭で発見とかよく聞くけど、他人事じゃないから結構あれですよ。
私の最大の関心事はそことその後だ。
自業自得だけどな。

奥の院に入った話と音楽の話を絡めて書いちゃいけないような気もするけど。

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道路があればそりゃ信号もあるんだろうけど。
飯を食おうかと思ったけれど周囲に意図する飯屋が見つけられなかった。
金剛峯寺いこうか・・
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ちょうどバスの来る時間。

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時間があれば、あるいたっていけない距離じゃないと思う。
途中にも小さないろんなものがそこら中にあるんでしょう?
バスの運転手さんのすていしょんなんばあしっくすです。
みたいな案内もいいよね。
飯屋のいっぱいありそうなバス停で降りて
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ここで
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精進料理を食べた。
観光客相手の店は・・という心配は無用だった。
忘れちゃったけれどなにか特別な塩で食べるてんぷら、わさび醤油のゴマ豆腐、名前もわかんないクニャクニャとか・・みんなおいしかった。
お店の人に、これは何ですか?なんて聞けば旅っぽいよななんて思いながらもそんなこともできず。
こんなとこまで来てるんだから値段のことは考えなくていいと思いながら。

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ちょっと歩けば
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金剛峯寺。
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吉野山で見た金峯山寺みたいなものを想像していたけれど全然違った。
そもそも字が何となく似てるというだけで同じようなものだと思う私があほである。
奉行所みたいだよね。
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なんだあれ?
火事を遠ざけるまじないみたいなものかな?
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またこの時気持ちが浮ついていた。
奥の院でもっと時間をかけてもよかったんじゃないかとか・・
今もうここにいるんだからこっちに切り替えなくちゃいけないんだけど。
廊下を進むと
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こんなところで

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お茶を出してくれる。
横着してお盆持ってこなかったのがバレるじゃんか。
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お庭。
神秘的な宗教施設というより、実務的な役所みたいだな何だか。
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雪が少しだけ残っていた。

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天皇が来た時にという部屋にちょっと萌える。
天皇右側の小さなふすまは
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奥に侍が詰めるみたいな場所だそうだ。
なんかあったらその瞬間にみたいなのでしょう。
みんな常に命がけだったのね。

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二条城じゃないけど鴬張りみたいな音がしてた。

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そして台所に萌える。

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きれいに掃除されて。

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梁がすごいのね。

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すげーなー。

まだ時間が少しあるで、世界遺産切符に割引券のあった霊宝館にいってみる。
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よくわからないまま入ったここもすごかった。
目の前にある平安時代とか鎌倉時代の仏像の圧倒的本物間にやられる。
時間をかけてゆっくり見ていたら新館だけでほとんどの時間を使い果たし本館を見る時間が無くなってしまった。
弘法大師直筆・・は写真に撮った複製だけど、文字のかすれとか筆の運びなんかを見ていると
そこに1200年前の人間やその意志、空気みたいなものを感じて心動かされますよね。

音楽聴く人間にとっては作曲家の自筆譜というのも特別に萌える世界です。
書いたものを修正してあったりするとそこに人間の意志や迷いや・なぜそこはそうなっているのか・・いろんなものを感じることができる。
自筆譜を写真に撮って印刷したものをファクシミリと言い、けっこうな値段で売っていたりもする。
そういうののコレクターになりそうだったけれどネットでただ見が結構できるのでそっちへは行かなくなってしまった。
そういうじゃなくて本物を目の前にしたらやっぱり感動するのかな・・特に大好きな曲なんかは・・
ここもまた来たいなぁ・・

さあ時間だ帰ろうか。
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知らないけど自分の見た印象ではここが高野山の中心地的交差点。
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そのそばのバス停に腰を下ろす。
俺一人かなんて思ったけどほどなく人が何人か集まってくる。

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この駅舎も有形文化財に指定されているそうで見どころなのかも。

自分としてはやっぱり奥の院が別格的に印象深かった。
もう一度行きたいというよりもう一度来てちゃんとしなくちゃいけないような気がする。
まだまだ見ていないものだらけだし、またきたいなぁ。
来たいところがあれば生きてる理由になる。
生きている理由をまたもらった。
来てよかった。

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巡礼の車窓から

大阪に行ったことを書いたらいろんな人がいろいろ教えてくれて楽しく嬉しかった。
もしかするとそのあたりからもう大阪かなのかも。

昨年吉野山の金峯山寺で「空海はここから山中を南へ1日、西へ2日歩き」というような文言を見つけ、その先にあるんだろう高野山へ自分も行ってみたい思った。
日帰りでは時間的に厳しく躊躇していたのだけど行きたいところがあるならいけるうちに・・そう思って調べると同じ条件なのに日によって異なる結果が出てくることに気付いた。
高野山へ登るケーブルカーは車両と設備の更新のため長期に休業して代行バスが走っていたらしく、新しい車両が運転を開始する日が偶然にも私が行こうかと思っているその日なのだとわかった。
なんだこれ俺呼ばれてるんじゃないのか・・そんなわけないんだろうけど早起きして雨の中始発の新幹線に乗った。
真っ暗な空は愛知県に入ったあたりから青空に変わってゆく・・考えてみるとこの状況、以前吉野に行った時と全く同じな気もする。
奇麗に晴れた新大阪から地下鉄で難波へ。

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でっかいエントランスに圧倒されつつ、窓口でいろんなものがセットになった「高野山・世界遺産きっぷ」を購入する。
ついでに帰りのこうや号の指定を取ろうとすると
いんですか?乗り遅れたら無効になりますよ!
このあとも何度も繰り返していたのは、あそこはそんな短時間で見てこれるところじゃないんですよみたいなことを教えてくれているのかも。
ありがとう。
窓側でと言ってみると
進行方向右側左側?
え?
おすすめは?なんて聞いてみたら、
この時期はねぇ‥太陽の光線の加減で・・こっち側は逆光になるんですねぇ・・とかすごく丁寧に考えてくれ始めた。
聞いても私はどんなところをどう走るのかわからないのでよくわからない・・
こっち側のがいいかも・・
あ、じゃそっちで(よくわかってない)。
ほんとにいんですか?乗り遅れたら無効になりますよ!
おっけーおっけーとか言いながら。
切符買うだけだけどなんかちょっと暖かい感じがするのは大阪だからか?
たまたまいい人だったのかな?

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でっかい駅だね。
ここにも観光に来て関空から帰る外国人がいっぱい。
ラピートだっけ・・鉄人28号みたいなデザインの。
日本はどんな国に見えたんだろう?
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ここへは10年くらい前に来たことがある。一駅だけ乗って新今宮で降り・・どうしたっけ・・
通天閣よりもアスファルトの上に羽毛布団を敷いて寝ている人や自転車の荷台に玩具みたいなタコ焼き器を置いて(全然焼けてない)商売しようとしているおっさんの方が印象的だった。
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小田急みたいに特急が20分おきにとかじゃないんですね。
極楽寺まで行く快速急行にのる。
ホームに記されたドアの位置は2種類あり、案内板を見てると私がのる奴だけ他のと違う。この時は気にしていなかったけどその理由は後でわかるというか思い出した。
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いい歳してまた先頭にたって南海本線と並走する複々線を眺める。
大正時代にはもう複々線になってたらしいですね。
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天下茶屋を過ぎると本線と別れて地上に降りる。
てんかぢゃや じゃなくて てんがちゃやなのね。
地上に降りてすぐのあたりから水路を渡る橋の橋脚なんかにレンガ積みのものが多数目に入り、この鉄道が明治時代からここにあることを教えてくれる。
この写真はもうだいぶ進んだあたり。
小田急だと厚木を過ぎてみたいな感じかなぁ。
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気が付けば山中を走り勾配を登っている。
こういうのはまず単線の線路が山をよける形で敷設され、土木技術の進歩したのちに直線のトンネルを掘って複線化したとかでしょう。
知らないとこのまま高野山に向けて片勾配を登ってゆくようなイメージがあるけれど、和歌山県境にある大きな峠を一つ越えるようだ。長いトンネルを抜けると今度は延々すごい勾配で下り始めた。
下りの途中には林間田園都市駅。
東急田園都市線の終点は中央林間。林間都市構想だっけ?なんでもいいや。
南海電鉄が造成した巨大住宅地があるみたいだ。
橋本という駅で都会路線は終わり。
いよいよ山へ登る路線となる。
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紀の川をわたって・・ああいいねこの景色。
見たいのはこんなのだよ。
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車輪をきしませ勾配緩和曲線を右に左にのぼってゆく。
でもほんとにものすごくなるのは高野下という駅を過ぎてから。
モードが切り替わったような・・実際なにか切り替えるんだっけ?
全く違う走り方をするようになる。
速度を極端に抑えるがモーターは唸る。
車輪は絶えずきしみっぱなしで旋盤加工場みたいだ。
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レンガ積みのトンネルポータル・・じゃないか汚れてそう見えるだけか。
登り始めのあたりではレンガの立派な跨線橋もいくつか見た。
コンクリートが使われるようになって100年くらいか、このあたりの開通は大正時代みたいだけど工事は明治のころからやってたということ?
開通の遅かった終点へ近づくほどコンクリートの建造物が増えてゆく。

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この駅では行き違いのため15分停車。
15分?・・まいいか。
周りには何もない。腹減ったな・・どこで何くおうかななんて考えたりして・・
しばらくしてやってきた対向列車が行っちゃってやってもまだ全然発車しない。
いいよ。
ゆっくり行きましょう。


https://www.youtube.com/watch?v=hoyeAEljidU
これはエミール・ギリレスという人が弾いているベートーヴェンの田園ソナタ。
むかし何も知らずにCDを買ってきてこの遅めのテンポに驚いた。
驚くだけじゃなくて受け入れられずちょっと怒ってみたりして。
でもこの人にとってはこれがこの曲なんだし、こうでなくちゃという聴き手もいるだろうし・・そういう私にもこのテンポがしっくりするときもあるはず。音楽ってそういうもんですよね。

有名なのかもしれないピアノの調律師が書いた本によると、ソ連の人だったエミール・ギリレスは世界的超有名一流ピアニストなのに狭いアパートに住みアップライトピアノで練習していたそうだ。
私にはわからないけれどそれはピアニストにとって・・・まいいか。
ソ連は宗教もコントロールというかタブーにしたんだっけ?
聖書をプレゼントしたら大変喜んだとかいう話も印象的だった。


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しばらくすると特急が下りてきた。
15分を落ち着いて静かに待てないような心でここを登っちゃいけないんでしょう。
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周辺に集落もなくて利用者もいないようなところに駅があるのには多分列車交換以外にも意味があると思う。
誰もいないホームに旗を持った駅員さんが立って列車を待つ。むかしは国鉄のどんな田舎の駅でも見られた光景なんでしょう?
話としては列車に何か異常を見つけてあの赤い旗を振れば直ちに停車するんだと思う。
私の幼いころの記憶・・には残念ながらないんだけど。
こんな山岳路線だから普通とは違う安全への緊張感みたいなものがあるんじゃないかと思う。
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右に左に小さな半径で曲がる様子は見ているとかなり面白いのに写真に撮ろうとするとうまく収まってくれない。
ここを走る車両はみんな急な曲線を曲がれるよう車体長を普通の通勤車より短くしたもの。だからドアの数も少なく、難波の駅でもたくさん並んだほかの列車とは乗車位置が異なっていた。

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高野山っていうのは人が容易に近づけないようなとんでもない場所にあるというところにも大きな意味があるんでしょう?
崖っぷちもすごいけれど、岩山を素掘りで掘って作った切通の中を線路が必至で曲がっていく様子なんかを見ていると、とんでもないところを何とかして進んでいく苦労感みたいなのが私にも伝わってくるんですよね。
そして
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極楽橋に到着。
この超絶ロマンチックな駅名は何なんでしょうか。
蓮の花が浮かぶ池でもあるのかと思っちゃうけれど、そういうのは何もないようだ。
ちらっと見えた赤い橋がその極楽橋?
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中間改札があるのかと思ったけれど、高野線とその先のケーブルカーは一体みたいな扱いとなっているらしくそんなのはなかった。
渡り廊下で川をわたると
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あーいた。
新しいやつだ。
今日運転開始なんだからセレモニーかなんかあったのかな?
そんな形跡はみじんもなく、普通に地味にやってまーすという感じ。
でもなんかテレビカメラみたいなのがいた。
スタッフがみんな若いのをみて自分が歳くってんだよなとか思う。
よく見れば業者さんや保線の人?がいてなんかああ初運転日なのかもなという・・
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カーブを描いて行く先が見えないところが神秘の世界へみたいでいいですよね。
最後まで同じ列車でスーッと行けちゃったら場所のありがたみも神聖さもないもんね。
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さぁついたぁ・・と思ってもまだここからバスなんですよね。
鉄道で大きな川を渡って山へ分け入り、最後にケーブルカーやロープウェイでってところが吉野山とそっくりな気もする。そういえば同じ川だよな。同じ金剛峯寺という名のお寺があったりとか・・と思ったけどあっちは金峯山時だった。
なんとなくここも吉野山と同じように上がってしまえば歩いていける範囲にいろんなものが集まっているようなイメージがあった。
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でも、全然違うのね。
スケール感が。
この道路はバス専用で一般車だけじゃなく歩き人も入るの禁止だそうだ。バスに乗らないのなら極楽橋から登山?
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高野山な話はここには書ききれないので・・・

帰り。
2805.png
ケーブルカー車内の銘版には2019年3月。
今日はその最初の日。
前の車両は50年くらい使っていたみたいだからこの車両もそれくらい頑張るんだろうか・・
その最初の日のお客になれた。
2806.png
帰りはこうや号で。
幼い頃、誰にもらった絵本の中に私鉄のロマンスカーが並んだ絵があった。
小田急のロマンスカーに名鉄パノラマカー、近鉄のビスタカーに並んでなんかこう、三枚目とは言わないけれどずんぐりむっくりな愛嬌のある形の電車があったのを覚えてる。ヘッドマークにはひらがなでこうや・・
もう少し後で知ったその車両の名前はズームカー
ズームカー?なんだその名前なんて思っていたけど、力強く山を登り降りするための性能と軽やかに平坦区間をぶっとばす能力という全然方向性の違う性能にピントを替えられるところがズームということらしい。
今目の前にいるのは絵本にいた列車の次世代の車両。
絵本の中に見た気になる列車にやっと乗れるよと40年前の自分に言って聞かせる。

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もっといっぱい走ってんのかと思ったらそうでもないのね。
ここにも近鉄と同じように一般車を改造した専用車両による観光特急が走っているみたいだ。
でも事前に写真を見たところちょっと盛り上がれなかった。

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皇族を迎える間とかの天井みたいですね。
この駅は乗り換えのための駅だから、改札も一応形だけある感じ。
熊が目撃されてますよみたいな張り紙もあった。
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ケーブルカーへの渡り廊下。
温泉旅館みたいですね。
2810.png
空いてた。
この路線の車窓、新緑の季節なんか素晴らしいでしょうね。
紅葉も。
雪景色もいいだろうなぁ・・
中途半端な冬枯れの今は一番つまんない感じ?
でもいいの、人があんまりいなそうな今だからここに来ることができたし、落ち着いていろいろ見ることができた。

2811.png
あれが極楽橋?
2812.png
身をくねらせながら降りてゆく。
車両が下に向かって傾いてるのがよくわかるのね。
窓口の人が選んでくれた進行方向左側の席で正解だったと思う。
光線の下限もあるんだろうけどそれ以前に右だと多分山の斜面しか見えないかも。

途中に古い変電所の建物が見える。
勾配を下る電車がモーターを発電機とする回生ブレーキの電力消費用抵抗器が備えられている・・・はず。

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紀の川を渡る。
複線の通勤路線に戻ると今までとは全然違う音を立ててぶっ飛ばしてた。
さすがズームカー。
いいね、すごいね。
車窓には街があって、床屋があって、人が歩いてて・・
ふらっと降りて適当に歩いてみたいなぁ。

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なんばの改札付近には551の豚まん。
昔勤めた会社に大阪出身の人がいて「あかん」とか大阪弁が印象的なんだけど、「いこま」とかのほか「551!」とよく叫んでたので、なんかそれ美味いんだろうなぁと思ってた。
土産を買って帰っても誰もいないので今日はスルー。
また、来ましょう。

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なんばはなんだ大阪

タイトルがふざけているけれど先日、
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南海のなんば駅。難波駅じゃないんでしょうねきっと。
阪急梅田もすごいけどここもなかなかですね。関東の私鉄始発駅は国鉄の駅に寄り添うようにつくられ狭いところで窮屈にしているのに。
ここに来たかったわけじゃなく別なところへ行き終わって帰ってきたところ。
この後新大阪まで行くんだけれど、最近見たある方のブログになんばウォークだっけ?なんかそんな話があったのを思い出した。
何でもいいからなんか見ていこうか・・・
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と歩き出したはいいけれどこの時ラッシュで人が怒涛のように流れていた。
加えてどこに何があるかも全くわからない・・
飯でも食いたかったけれどこんなんじゃどこも入れなそうだな・・やっぱり地下鉄に・・
ふとみると
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脇へ入ってゆく地下街みたいなのが目に入る。
なんかそんなに人であふれていないしいってみた。
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なんばグランド花月・・・
吉本興業のでしたっけ・・
コンプレックスといろんな出来事でねじ曲がった私はテレビのバラエティ番組が見れないどころか音が聴こえてくるだけで不安定化するような変態になってしまったけれど、行って見たらどうなんだろう。やっぱり苦虫かんだような顔で足早に・・なのか、でも意外と大笑いしてハマってしまうかもしれない。そうなったらまた新しい世界発見だよなぁ・・
通りはすぐ先からいい感じの飲食店街になっている。しかも馬鹿みたいに混んでない。
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この天ぷら屋さんが目に入り、入ろうとして・・・
たはずなのに、向かいのショーウインドウのこれが目に入る。
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ヘレ・・・
いつも見ているブログで先日見たばかり。
ヘレっていうのかぁ。ヒレのこと?なんて。
あー!おおさかだぁ食べなくちゃ。
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チェーン店なんだろうけどすごく気持ちのいい接客に迎えられ、頼んだそれは出てきた。
鰻と違って関西のとんかつは腹開きとかそんなのないし特に激しく違う何か違もないか。
でも、勘違いかもしれないけれどもしかするとソースに大阪の特色みたいなのがあるんじゃないかと勝手に予想している。
少し甘くケチャップの風味を感じるこのソース。

ここでもごはんとみそ汁キャベツはお替り可。
ごはんは女性向けなのかものすごく少ない量で出てくるのでお替り必須。
嫁もいないので誰にもとがめられない。
場を仕切る感じのベテランなおばちゃんにご飯下さいというと
普通にしますか?おっきくしますか?
普通で・・
って標準語っぽく聞いてくれてるおばちゃんに
なんで俺が関西弁っぽいイントネーションで答えようとしてるんだろ?
今日は別なとこでもやってた。
俺は、どっかで関西弁にあこがれているんだろうか?
しゃべってみたいみたいな。

九州の田舎の出身の私の父は集団就職じゃないけれどそんなようなのでまず大阪に出てきたようだ。
その後縁があって静岡に来たため私があるのだろうけど思春期のはるか前から父親を避け逃げるようにしていたためほとんど話もせず、大阪のどこにいたのか等よくは知らない。
その父が亡くなってもうだいぶたつけれど、ふとそんなことを思い出したりして。
さあおいしかったし帰ろうか。
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地下鉄のホームに降りるとさっきより少し落ち着いたようだけどまだ結構な混雑。


https://www.youtube.com/watch?v=KU1X3Wut-k0
これはガーシュインのパリのアメリカ人という曲。
かなりポピュラーで、アメリカな曲がテーマな時とか親子で触れ合うファミリーコンサートみたいなのでよく載ってない?
アメリカ人は作者本人のことでしょう。冒頭から車のクラクションが騒がしくなったりして都会の・・
むかし気に入ってよく聞いた覚えがあるけど気づけばこれもまた20年以上聴いてなかったかも。
この時気分が大阪の静岡人だったから。

なんとなく一本見送るとやけに空いているというか椅子も空きまくりな列車が入ってきた。
いいねと思ったけれど行先表示を見ると中津・・どこだそれ、そんな駅あったっけか?
まあいいやこの路線に分岐はないしどっか変なとこに行っちゃうとかないだろう。座われるだけ座って・・

梅田で大量の人が下りてゆく・・
昔からよく聞いてきた梅田だけど、まだ頭の中でえーと大阪駅のあたりの地名だったよなと翻訳しないとどこだかわからない。
大阪というとキタとかミナミとかなんだよそれ?なんて思っていたけど何度か来てみてどうもそれらしき塊が2つあるような気はしてきた。
しかしこの間来た時にはあべのと難波を間違えた。
全然違う場所かと思ってた天王寺が道路を挟んだ向かいにあったりもした。
どうなってるんだ大阪
面白いよ大阪。

自分も昔、仕事で大阪に滞在した。2週間くらいだったか。
通った場所のすぐ隣は飛田新地というところで自分がやばそうな人があそこはやばいぞとか言っていたのでよく覚えている。日雇いで暮らすおじさんがお金を手にすると無くなるまで飲んでる店や、100円とは言わないけどそれくらいのうどん屋があった小さなアーケード、グーグル何とかで見ると今はもうシャッター街になっているように見える。
あの辺りはミナミじゃないんだけどでも大きく言えば南の方だよね?え?ちがう?
拘束されて操り人形みたいな感じだったから、大阪の街を見て回ったりもしなかった。
飲めないのに付き合いで行った焼肉を目の前で焼いてくれるお店で食った、レバ刺しじゃなくてタン刺しというのがうまかったことが忘れられない。


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中津は新大阪の2つくらい手前で地上に出る直前の駅だった。
自動音声の「この電車は、どちらへもまいりません・・」というのがなんだか可笑しかった。
出てすぐ渡った河は淀川?もう真っ暗で見えないわ。
降りてみると何があるのかな?何の変哲もない街をぼーっと歩いてみたいけどなぁ。

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新大阪のホームはなんか工事中。
そういえば万博やるんだったっけ?
万博とかUSJとかそういうのじゃなく2週間くらい何の目的もなく滞在して、何の根拠もなくその辺を歩いて適当なお店で飯を食ったりとかしてみたい。

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新大阪地下の飯屋街は超混雑で行列が。
さっきのとこよかったなぁ・・
新幹線の指定を取ったはいいけれどまたしてもすぐの発車で危ういところだった。
私の最寄り駅には昼間の一部を除きこだましか停まらず、のぞみ乗換駅の名古屋まで2時間くらいかかったりして大阪まで行くのに100Km遠い東京から来るより時間がかかったりする。
それでも日帰り可能でなんか興味を惹かれる大阪にはまた来てみたいと思う。

Tag:音楽を聴く話  Trackback:0 comment:12 

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