生まれてゆく・・・・マラ5 アダージェット

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マラ5のAdagiettoの自筆譜があったので・・

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最初の歌いだしと・・

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後半第2ヴァイオリンで再現される部分

二言目の旋律が今と逆ですよね・・・
2回目は念を押すように上から・・という事だったのか・・
これ今のほうが圧倒的に良いですよね・・・
マーラーもこうやって音楽を作っていったんだなぁ・・と思うと感動します。



映画に使われたりして大変有名ですが不思議な魅力をもった曲ですね。
マーラーでも出来たときに自分で感動してしまったりするのかな?
いける!なんて思ったりとか・・
妻を描いたと言われたりしますがそこあんまりとらわれなくていい気がするんですよね。
マーラーが指揮者としてロシアに遠征したとき自作の5番交響曲を振ったらしいです。
それをラフマニノフが聴いていて感銘御受けた・・みたいなのを読んだことがあった気がします。
マーラーはどんな演奏をしたんでしょうか。
聴いてみたかった。

Tag:マーラー交響曲第5番  Trackback:0 comment:2 

DEQ2496

連休ですね。
新緑と青い空がきれいで笑っちゃいます。
今は余り遠出ができないんですが、またいつか行けるようになるといいなぁ。
私は、ここを読みに来てくださる方のおかげで毎日楽しい気分でいさせていただいております。
どうもありがとうございます。

突然オーディオ系の話でも・・

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DEQ2496
これ数年くらい前、いろんなオーディオブログに出ていませんでしたっけ・・
ピンクノイズ(だっけ)をマイクで拾って分析し、部屋の影響によってゆがめられた周波数特性を把握、それを埋めるようなイコライジングを行うことで部屋の悪影響をなキャンセルしようという。
処理はデジタルで行うため音質の劣化が起こりにくい。
なによりオーディオ機器ではなく楽器界の製品であり、2万円台くらいで買える・・
有名オーディオメーカーが出していた同様の機器は100万円クラスだった・・・
いろんなブログが使った結果大絶賛・・
音像定位感が抜群に良くなる。とかこれを使わないなんて馬鹿だ位の話を見てちょっと萌えた。

ものすごく興味があったのですが当時CDPとアンプを直結という構成だったため、これを生かすにはよいDACを入手しなければならないなぁ・・・物をいっぱい置いてというのは嫌だなぁ・・などと考えていました。
Lightmpdとかやりだして間にこれを挟むこともできる構成にはなったのですが・・・
出てくる音に感嘆していて、DEQ2496で補正とかいうことはしばらく頭に浮かびませんでした。

落ち着いたころ、気が付くとどの人もDEQ2496をはずしていました・・・
みんなあんな大絶賛だったのに、なくてもいけるみたいなことを言い残して・・・
人がどうだろうとやりたければやってみればいいのですが・・・
とりあえず現状で満足してしまっているうえに、なぜか今物を買いたくない気持ちでいっぱいです。
たぶん試してみたりもしないと思います・・
倹約といえばそうかもしれないですが、向上心が全くないともいえる・・・まぁ今年はそういう年なんでしょう。
これじゃ全然記事として成立していませんね・・・

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庭に朝顔が芽を出していました。
頑張れ朝顔。どこに向かってのびてもいいんだよやりたい放題だ。先陣を切って後からくる者のために道を作っていくれ。
気にしてほめてやったりしたら11月に入るまで意地になって花を見せてくれたことがあった・・
今年は声掛けしてやろう・・


Tag:オーディオ?  Trackback:0 comment:2 

羊が私に語ること

猫とか犬とか書いてきたので、次は羊と牛・・
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この写真を撮った後、羊丼というのを食べたような記憶が。
味は・・・

リヒャルト・シュトラウスの交響詩ドン・キホーテに羊の群れがでてきます。

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いろんな楽器がフラッターをやってますが、フラッターじゃないのもいて、重なったりちょっとずれたり・・
遠近感というかいろんなところにいっぱいいる感が・・・よくこんなの考えるよねぇ。
一歩間違えば冗談音楽みたいになってしまいいそうですが、踏みとどまっているところがさすが。
ちょっと抜けてるような羊のテーマとともに群れがどんどん近づいてきて囲まれる・・・
こういうの書かせるとこの人天才ですよね。
この譜面自体が羊がバラバラに散らばっている絵のようにも見えてきます・・


同じリヒャルト・シュトラウスのアルプス交響曲、登山の途中で牧場を通ります。


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放牧されている牛が・・・
鳥がたくさん鳴いています・・
カウベル・・・
マーラーの6番をやったオケにはカウベルがあるから・・・関係ないのか・・
絃のトリルは心地よい風と草が風に揺れるかなんかかな・・・

ネットを見てみると「牛の声が聞こえます」と書いている人が何人かいらっしゃいました。
私聴こえないんですよね・・牛の鳴き声・・
16分音符のあれがそうなのかな?
私にはここの牛はいまそんなに鳴かずに落ち着いてるように感じられてます。
木管のフラッターは鳥の鳴き声に聞こえるんですが、別なことを書いている方もいらっしゃいました・・
感じ方って人それぞれなんですね・・
当たり前か・・感じるように感じればいいんですよね。
特にこの曲なんかは聞いた自分がいかに楽しめるかが勝負だから・・勝手にいろいろ想像しちゃっていいんですよ・・
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こういう牛じゃないんでしょうけどね。
北海道の空港のすぐ隣にこんな光景があった。

Tag:R.シュトラウス  Trackback:0 comment:0 

運命主題  自分で感じるマラ9 5

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マラ9の序章・・
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6小節ですが、いくつかの需要な要素が提示されます・・
ハープのResonanztischは響かせる・・
ヴィオラの6連符・・この後ハープの音型が弦楽器の6連符によって絶えず奏されていきますが・・
笹の葉が揺れるようにサラサラサラ・・という乾いた感じの演奏と、液状の何かが揺れているような濡れたような演奏があると思います。
自分の好みは圧倒的に後者。
何かこう、神秘的な液体が支えてくれているような気がしてるんですよね・・
第1主題は第2ヴァイオリンから歌いだすのですが、冒頭のホルンも1,3番じゃなくて2,4番なんですよね。

ここは穏やかですね・・

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展開部に入ると序奏が再現されますが、暗転しています。
2重線のところから序奏のテンポに落ちそうなイメージですが、テンポ指示があるのはその2小節後ですね・・・
手前のAllegroが生きていて、あの象徴的なリズム主題が鳴ると急に序奏の世界に・・みたいな感じなんですよねこれ・・・
2重線で序奏のテンポになってる演奏もあったような・・・

同時にテューバをはじめ低音楽器とバスドラの伸ばしが不気味な何かを予告しますが・・・これ
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交響曲第1番第1楽章の提示部冒頭で再び序奏・・そこに現れるこのテューバとバスドラを思い起こさせます。
似てるものを見つけて喜んでいる・・という話じゃないと思うんですよね・・
1番のここは生き生きと気持ちよく元気に生きていた青年にこれから起こる不穏な何かを予告していたわけですね・・・

9番のここも同じじゃないでしょうか・・このあと鬱みたいになったりしていきます・・



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再現部冒頭のここ、展開部の最後は生きる喜びや愛などがピークにまで高まっていました・・それを打ち砕くかのようにここ・・
トロンボーンとテューバの(mit höchster Gewalt)はこれ以上ない程、威圧的に・・・
マーラーでタムタムが出てくるときは死を表現している・・・死に限定しなくいい気もしてきたけど・・
まぁいいかとにかく死んじゃうようなとんでもない衝撃を食らい、直前の幸せは打ち砕かれる・・

ここでホルンがベルアップして(ファゴットも加勢して)第1主題を叫びます。
後で書こうと思っていたんですけど第1主題は本人の姿だと感じているんですよね・・・
幸せを奪われ、死んじゃいそうな衝撃を食らっても・・
俺は死なないぞ!!・・・・・書いてあるGehaltenは落ち着いてという意味だそうです。
衝撃食らってもうろたえない・・・

実演ではここで感動しました。
ベルアップの強烈な視覚的効果が本当に強く強くホルンのメッセージを伝えてきたんです。
第1主題は告別の歌なんかではないと思うんですよ。

この後また立ち上がって歩き始めます。
そこにはWie ein schwerer Kondukt(葬列のように重々しく)・・
その指示を読んで曲全体が葬式みたいに考えるんでしょう?・・
一人くらいそう思わない人間がいてもいいですよね・・この間からアホみたいにずっとこんなこと言っててすみません・・・
葬式派の解釈だとここから再びなり始める軍隊ラッパは葬送のラッパなんでしょうね。
自分には再び立ち上がってすすめ!と励ますラッパに聞こえます・・

ここを死の最終宣告みたいに考える演奏も多いでしょう・・指揮者は目を剥いてみたいな・・
それでいいと思いますが、注目したいのは
2回鳴らされるリズム主題の2回目はダイナミクスが一段落ちています・・
全体的にdim.傾向なんですね・・
この通りやっていない演奏も多いと思う・・・ずっと最後の審判みたいな音を強奏し続ける・・
気持ちは痛いほどわかりますが、楽譜的には間違いといってもいいのではないでしょうか・・・
こういうこと言うとすかさず「楽譜通りが正しいとは限らない!!」みたいなのがでてくるんでしょ・・

ブーレーズ、クリーブランド管弦楽団の録音はここでそのことを強調しています。
強調しすぎで2回目がf一つみたいになっちゃっていますが、わざとでしょ。
こうなってるじゃんかよく見てみなよ!て事なんでしょあれ・・


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冒頭のこのリズム主題は終楽章の山場で強い叫びを断ち切るかのように出てきます。
本人の願いを断ち切るように人生へ影響を及ぼしてくる・・こういうのを運命とか宿命とかいうんでしょうか・・
このリズム主題はそういうものですよね。

このリズム主題を不整脈といったのはバーンスタインなんですか?もっと前の人?
今はそう思いませんが、その話を聞いたときには感動しました。

みんな知ってるようなことばかりじゃないかぁ・・と言われそうですが
でも書いてみたいじゃないですか・・

Tag:マーラー交響曲第9番  Trackback:0 comment:0 

日本語?  ラヴェル 「子供と魔法」

あんまり読まないですけど、小説みたいなものを読んでいると頭の中にその世界観が形成されてきますよね。
映画化されたとか言って見てみると・・自分の中にあったものとのギャップが大きくて・・
みたいなことがあります。

ラヴェルの「子供と魔法」という小さなオペラが1時間もかからないのと音楽だけを聴いていても楽しめてしまうため、ずっと音楽だけを聴いていました。

YouTuubeで「子供と魔法」をいくつか見たんですが・・・
自分は音楽だけでいいかな・・これは・・

有名な話なのかもしれませんが、このなかに日本語が出てきます。
9分くらいのところで
中国製(を模した?)ティーカップがカンフーとか言いながら歌いだすところがあるんですが、

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はらきり
せっしゅぅはやかわ!

このあと「ほら中国風!」とかいうんでしょ?

それ中国じゃないよみたいな・・
当時のフランス人には、いや今もかもしれないけどに日本も中国も似たようなもんなんでしょうね。
意味なんてわかんないけどそれ風の言葉が入ってくればいいんでしょう・・
そういう私もフランス語の歌詞なんて聴いたってどこで何言ってるんだかさっぱりわかんないです。

腹切りという言葉が独り歩きしていてラヴェルの耳に届いたのはわかる気がします・・
早川雪洲は海外にも進出していた日本人の俳優だそうです・・
本名金太郎だって・・
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「戦場にかける橋」にも出てるんだって・・
ラヴェルが誰のことかわかってたかは知らないけど、ラヴェルに名前を覚えてもらえるなんてすごいな。
でこの人はラヴェルの作品に自分の名前が残ることを知っていたのかな?

恥ずかしながらここを世襲、早川、腹切りだと思っていたことがあります。
世襲て日本らしいのかなみたいな・・
実際そこらじゅう世襲だらけですよね。
ニュースになってるフランスの大統領候補の女性も親父の後継で世襲かなと思ってたら・・まぁ関係ないか。

クラシック音楽を好んで聞いていますが、ドイツ語もフランス語もラテン語も聴いて理解できません。
声楽を含む曲も好きでよく聞いていますけど、歌詞をリアルタイムに理解することはできません。
大好きな曲はスコアと対訳を見てこの部分は何を言っているのか・・なんてしてみたこともありますけど・・で感動したり。
声も器楽みたいな感じで聴いちゃってるところがあると思う。
でもずっとボカリーズみたいにアーアーアーとかだったら全然ダメなんでしょうね。
何言ってるかわからないけど、なんか言ってることは表現として伝わってきてたりするんだよなきっと・・
逆に、魔法がかかって急に歌詞をリアルタイムで理解できるようになったとしたら・・・
歌詞と音楽との関連性に感動するかもしれないし、、古典のつまんない歌詞みたいなのは意外にシラケるかも・・
ショスタコーヴィッチのプロパガンダ的な歌詞は聴こえたらいやだろうな・・・
そこが重要なのにというところなのかもなぁ・・

Tag:ラヴェル  comment:0 

病は気から 自分で感じるマラ9 4

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マラ9についての続きです。

強い意思をもって突き進んできた2Aでしたが、突然ゆっくり・という指示の後
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ここで2Bを叫びながらまた停滞します・・
頑張ってみても思い道理にはならないのか・・
2Aによるガスみたいなものが相変わらず立ち上って暗黒空間ですね・・
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この暗黒粘着空間みたいな中でミュートをつけたトロンボーンとテューバ・・かなり印象的な響きで2Bを鳴らします。
死の国からやってきた何かみたいです・・
応答するホルンの第1主題も凍り付いていく・・
ノーマルのホルンとゲシュトプのホルンがリレーしていて・・
暖かいものが奪われてなくなってしまった・・

その後再び葬送行進曲みたいな鬱状態へ入ってゆきます・・
今この場の2Bはとてつもなくネガティブなのは誰の耳にも明らかです。

しかし、この曲内での2Bを死を起因とするネガティブの象徴・と決めつけてしまうのは安易すぎですよね・・・
この際2Bがどういうところでに鳴っているかを見てみましょうか・・この曲の結論みたいなコーダはとりあえずおいておいて・

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展開部に入ると再び序奏が・・でも暗転しており、辺りはネガティブ一色の暗黒空間です。
バスクラが暗黒の粘体みたいなのをやっていますね・・
ホルンがゲシュトップフトでなんか言ってるのは2Bです。
なんかはっきり言わずにうだうだ・・・という感じですね・・
ここもネガティブです・・その後鬱になっちゃうんだから。

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鬱を経てよみがえり、生きる喜びいっぱい!みたいなところ・・
同じくホルンが叫んでいるのも2Bです。
その手前から低弦も2Bを叫んでる。
こういうところも死の恐怖が乱舞しているなんて感じる人もいるんでしょうね。
私にはその対極に感じられ、この2Bはポジティブな叫びに聞こえます。

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展開部のおしまいにも生の喜び、人の愛、この世の美しさ、太陽の光!・・みたいな部分があります。
それが極みみたいに達して愛を叫んだ直後にハンマー級の衝撃が襲うわけですね。。

この部分、6番フィナーレの
展開部に入って暗黒地帯を抜け出し・・生の喜び、人の愛、この世の美しさ、太陽の光!・・1回目のハンマー
の部分を思い起こさせます・・

異様なほど明るいこの部分でも2Bが叫ばれています。
愛を叫ぶでもいいし・・歓喜の歌でもいいし・・なんだろ・・いいねーここ・・
この叫びは極めてポジティブです・・


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そもそも2Bが紹介される提示部第2主題の最後・・力を増してゆき・・・圧倒的な力をもって第1主題の再提示に突入していきますが
この部分も極めてポジティブですよね・・・

よくみるといつも上昇音型みたいなのが周りにいますね・・これも第2主題2Aです・・

同じ要素が死を呼んできそうな氷の悪魔みたいになったり、人生の絶頂で暖かい愛を叫んでいたり・・
これは何なんでしょうか?
思うんですが2Bは・・いえ2Aも含めて第2主題は主人公の心そのもの・・なのではないかと思うんです。

死にはしないまでも思わず「死にたい」と口に出してしまったことのある人もいるでしょう。
その1次的な原因は外部にあるはずですが、その後ネガティブな何かを変形増大させていたのは自分自身の心だった・・ということに気付いたことのある方もいるのではないでしょうか・・

喜ぶのも、自分を殺してしまうのも・・自分の心なんです・・
暗黒空間みたいなところでずっと草が茂るように第2主題の冒頭から派生したようなものが生えていたのも納得できます・・闇も自分の心の中にあるものなので・・
この曲は喜びも、苦しみも、困難も抱えながら進んで行く人生を描いている音楽だと思うんです・・・
伝説を聞きかじってすぐにに死が・・死が・・・とかいってこの曲を分かったようなことを言っちゃいがちですが、そんなのにマスキングされてちゃんと感じられていない部分が多くあると思うんです(私がですよ)・・

終曲の曲尾に死ぬように・・という指示があるのは間違いありません・・
あそこ、人が死んでいくのは明らかです・・
でも曲の冒頭から告別だ(解説に必ず書いてあるベートーベンの告別の引用だというあれ・・)
もう死ぬんだ・・みたいなのはちょっと違うんじゃないかと思うんですよね私は・・・
もちろん、そういう感じ方があったっていいのは当然なんですけど・・

なんか結論めいていますが、まだ全然終わりません。
いろんなところに注目したいと思います。

Tag:マーラー交響曲第9番  Trackback:0 comment:0 

前向きに頑張っているでしょう・・自分で感じるマーラー交響曲第9番 3

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マラ9が好きすぎて
第2主題は何を言おうとしてるのかな・・
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赤線、展開部に入って鬱状態からよみがえり、愛を手にして躍動する(1→2B)その頂点で愛を叫ぶんですが、ハンマーが下りたよう衝撃が・・

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その直前にトランペットと第2ヴァイオリンが悲鳴のように叫んでいるのは第2主題(2A)の一部ですね。直後に落ちる・・・
これだけ見ると第2主題が何かネガティブなもののようにも見えてしまいますが・・
第1ティンパニの衝撃はずっと引きずったまま、第2ティンパニが再び歩みだそうとする・・
でもそこへチェロが何だか・・何だか煙みたいなものがふわっと上がっていくような・・

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次のページ・・なんか上がってる・ファゴット、クラリネット、コントラバスななんかも・・・でてきて
ティンパニの歩みも止まってしまい・・・停滞して何かが充満してくる・・
何度か出てくるこういうシーンですが、このガスが上がっていくみたいな・・暗黒空間化しているみたいですが・・
この立ち上っていく気体か粘体みたいなものもよく見ると第2主題の変形ですよね・・
提示部に入ったところにもありました・・この先にも出てきます・・この暗黒空間・・・いいですね。喜んでるような場面じゃありませんが・・・
人生経験も人それぞれですが、長く生きていると死ぬとか何とかではなくこんな暗黒世界にいるたような経験のあるかたもいらっしゃるんじゃないでしょうか?

死の恐怖、避けられない死への無念・・とかなんとか言っとけばそうも聞こえるような場面でもありけど・・死だけじゃないからこんな風になるのは・・

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そして突然音楽は猛然と意志をもって進み始めます。この弦楽合奏を中心とした音楽は2Aによるものです。
Leidenschaftlich(情熱的に)と指示があって・・
ここはとても大事だと思うんですよ。

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細かいところでマーラーらしさも
分奏している第1バイオリンに真逆のボーイングが指示されている・・
同じ音をタイミングをずらして重ねる・・・
この辺り、実演に行ったらヴァイオリン付近ガン見ですね・・


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提示部でもそうでしたが、第1主題の下降音を内包しています。
これも意味があると思うんです。
またいろいろ材料を提示できましたら考えを言わせてください。

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Plötzlich langsamer 突然ゆっくりと

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その後はまた停滞し2Bが鳴り響く・・
またガスが上ってる・・
第2主題から生まれているはずのガス、悪いものの象徴みたいですが、ポジティブの極み見ないなところにも出てきます・・


ここで熱く歌われた2A・・はネガティブの象徴・・ではないですよね。
私には懸命に何かに立ち向かって進んでいく・・仕事なのか病と闘うのか何かわかりませんが・・・そういう姿だと思います。
自分の意志で力強く突き進んでいく・・

死の恐怖にうなされてるとか
死が襲ってくるとか・・・
そういうのじゃないです。
間違っても葬送の音楽なんかじゃないです。

第2主題は何を表しているのか・・・
少なくともこの部分にあるのは、前へ進もうとする力強い意志、闘う姿・・みたいなものだと思うんです。
伝説に影響され信じ切っていると、もう何が出てきても死にまつわる不気味な何か・・にしか聞こえないのかもしれないですね・・
自分がそうでした。
雑誌しか情報がない時代に君臨していた昔のレコード評論家?の影響もあるんじゃないかと思います。
聴き手だけじゃない、伝説の超一流演奏家・・もそんなこと言ってやってきたんでしょう?
でもだから正しい・・という考えはおかしいと思うんです。

まぁいいかそんなの
ここも大事なんですが、まだ続きがあります。
次のも重要です。
この曲は何なのかにもつながって行くと思います。





Tag:マーラー交響曲第9番  Trackback:0 comment:0 

犬と音楽 ヴィヴァルディ 

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ヴィヴァルディの肖像画・・これどのくらいリアルなんだろう?
なんかかっこいいよね。どんな人だったんだろう?

あさ、犬の鳴き声を聞いたらこの曲を思い出しました。
超絶有名曲 ヴァイオリン協奏曲集「四季」から春の第2楽章。
中1の音楽の授業であったはず・・あの頃はまだ音楽に目覚めていませんでしたので覚えがありません。
でも初めて買ったCDはバッハのオルガン名曲集とヴィヴァルディの四季でした。
当時イ・ムジチ合奏団の「四季」がやたらに流行っていたというか・・・クラシックなんか聞かない人までイ・ムジチとか言ってたような記憶があるけどあれなんだったんだろう・・
自分はCBSソニーに洗脳されていたから・・・だったかジャケ写に人が写ってるのが嫌だと思っていてたまたまジャケがイラストのがあったからだったか・忘れましたが
アイザック・スターンがソロと指揮をやった盤を買ってきました。
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春の第2楽章のヴィオラは犬の鳴き声だという解説を読んだのを覚えています。
えーこれいぬー?みたいな・・

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30年たって初めて楽譜を見てみました。
さらさら流れるヴァイオリンにはppの指定があるのに犬のヴィオラにはsempre fみたいなことが書いてあるんですね。なるほど犬かーみたいな。

こういうパートごとに違うダイナミクスの指定があるのってロマン派以降の音楽の特徴かと思っていましたが、バロックのころからやってるんですね。
楽譜によって書き方が違いますがみんな書いてあるから作曲者自身の指示なんでしょう。

これ羊飼いが寝てるんでしたっけ?このppのヴァイオリンは草か木の葉が風に揺れてるとこかなにかかな?
こんなこと言っちゃいけないんでしょうけど一歩間違えると木の葉が落ちているようにも見えて秋かと思っちゃったりして・・
こんなとこで昼寝してみたいな・・

Tag:ヴィヴァルディ  comment:0 

めがねと船と音楽

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木枠梱包みたいなものをばらしていたんですが、バールで抜いた釘が飛んできて眼鏡を直撃しました。
レンズには刺さった傷が・・
レンズなんか替えればいいんですが眼鏡がなければ目を直撃していたかもしれません。
こんなところに書いて喜んでる話じゃありません。
防護具もなしで作業をしているのか!みたいな話かもしれません・・
気を付けます。。
ありがとうめがね・・・

調べたらめがねってかなり昔からあるらしいですね・・
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このひとは・・子供のころ暗いところで一生懸命勉強したんだろうなぁ・・
30歳くらいで亡くなってるんでしたっけ・・
なんでそんなに早く・・と思うけどあの時代そんなの日常茶飯事だったんでしょうねきっと・・
皆いつ死んでもおかしくなかった。
音楽を楽しむのも神様に祈るのも本気度が今とは違ったんだろうなぁきっと・・

私が目が悪いのは勉強したからではありません・・

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港へ行ったらでっかい船が入港していた。
10階建て位の高級ホテルみたいなものが動いてるんでしょう、山が動いてるみたいだった。
Wi-Fi Freeみたいなところで外人がみんなでスマホをいじってた・・・

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この人はウィーンとニューヨークを行き来するために大西洋を船で何度か渡ってたんですよね。
この写真はその時かな・・よくわからないけど大して大きくない木造船みたいにも見える・・明治43年とかだもんな・・
しければ結構揺れたりしたんじゃないのかなぁ・・
この人も眼鏡しているよないつも・・

ブラームスは船が嫌いでイギリスから招待されたのに行かなかった・・
ちがったっけ?

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この人は海軍だったんだから船のりまくりでしょう・・
この人も眼鏡もしてるな・・
シェヘラザードくらいしか聴かないけど。いい曲いっぱいありそうだな・・
シェヘラザードってあんなに色彩的ですごい音楽なのに普通の2管編成なんですよね・・スゲーな・・

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普通のオケでもあんな巨大スペクタクルが・・・

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ここも面白すぎ

Tag:その他  Trackback:0 comment:0 

誰に刺されたのか マーラー交響曲第6番

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マーラー交響曲第6番 終楽章のハンマーですが、体にも心にも深く突き刺されるこの衝撃を与えたのは誰なんでしょうか?

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一回目のハンマー、続く弦楽器はこの

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運命の姿そのものですね。
ハーディング盤みたいな速いテンポで聴くとここはハンマーが肉体と心に突き刺さったのを見て運命たち(たくさんいる気がする)が喜びの雄たけびを上げて飛び跳ねているように聞こえます・・
非常にグロテスクで怖いです。
操っているのは運命でしょう。。


ここから先は個人的な妄想でネタなので適当に読んでください。
柴田南雄の本に似ているものを引用だと騒ぐのは馬鹿だ・・みたいなことが書いてありました。
私もそう思います。思うのに、
調子に乗ってそんな馬鹿なことを

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ハンマーがー刺さった後トランペットの2,3,4番が悲鳴のような叫びをあげます。
1番は次に備えて休んでいますね。
手前は5,6番が担当していた。
事前に提示されていたコラールによるものですが、

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交響曲第3番の第5楽章、このチェロに似ていると思うことがあります・・
ここ、イエスが聖ペテロに「お前はなぜここにいるのだ?」とかいう場面ですか・・

ハンマーの衝撃は”裏切り”によるものだったのではないかと・・・

考えすぎでしょうね。
いい加減にしろよみたいな・・・

こういうメロディーはいくらでもあって・・似ている物を探せばいくらでも出てくる・・
歌詞や曲名がちょうど都合のいいようにつながって、引用ではないか?・・
みたいなのはいくらでもいえるんですよね・・

この時点ではマーラーは幸せまっしぐらですから、この曲みんなフィクションです。
別にマーラーの人生と重ねて考える気もありません。

似てるもんで騒ぐなと言っていた柴田南雄もマーラーの第3交響曲冒頭のホルンがブラ1のフィナーレに聞こえて仕方がない・・・と書いていたと思います。
あれは意味があってそうなっているんでしょうか?
ただ似ただけでしょうか?
私は似ているとは思いますが、ブラームスは浮かびません頭には・・・
あれフィナーレの主題から来てるんじゃないかなぁ・・

ごめんなさい。
全部個人的な楽しみのための妄想です。

こんな場面だし、何かあるんじゃなんて考えたくなってしまうんですよね。

Tag:マーラー交響曲第6番  comment:2 

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