マラ3 この世はこんなに美しい!!のとこ

マーラーの交響曲第3番も旧版のスコアを見ることができますね。いろいろあると思うんですけど、、

第1楽章提示部の終わりと、再現部の終わりに「この世はこんなに美しい!!」みたいな部分がありますよね。
実演を聴きに行ったときの、ホール全体に音が充満しているような・・あの感じが忘れられない。
あれは耳で聴くというより全身で体感という音楽だと思う・・
この部分、第6楽章で再現されますね。

暖かい愛の楽章ですが、この部分は嘆きというか叫びのように聴こえます。「この世はこんなに美しいのに!」という感じでしょうか。
第1楽章はいろんな楽章への付箋が貼ってある感じになってますが、
この曲実は第1楽章は最後に完成しているので後からそれを拾う形で第1楽章を書いているんですね。
・・そんな単純でもないかな・・7楽章になるはずだった4番の4楽章の冒頭旋律も拾ってますね・・

初稿を見てびっくりしたのはこの小節、トランペット1番2番にあるはずの上昇音型がないんですよね・・
ここ、現行はトランペットが全体を主導してトランペットの3番4番他が答える・・みたいな音楽ですが、
当初は最初のみトランペットが引っ張り上げてあとは終楽章と同じく3,4番の旋律が主体の音楽だったんですね・・
オーケストレーションの変更だけでなく、曲自体を変更している例ですね。
作曲の過程をのぞいてしまったようでうれしいような申し訳ないような・・