かえるが教えてくれたこと ラヴェル 子供と魔法
4月になると冬眠していたカエルがぼちぼち出てきて鳴き始めます。
ここは田舎なので田んぼに水が入ると恋の季節で驚きの大音響となります。
ラヴェルの子供と魔法、 庭に出たところが音楽的に面白いと思っているんですけど・・
冒頭

soliの弦楽器はフラジオレットのトレモロ・・虫の音が響き渡り、
残りの弦楽器はあやしい月明りと風・・
ピッコロのナイチンゲール・・ラヴェルらしいですよね。


鳥を生き生きと扱う作曲家が何人かいると思いますが、ラヴェルもですね。

ちょっと先に出てくるこれなんかは明らかにベートーベンの田園交響曲のパロディーですよね。

これはベートーベン、超有名なところ。
もしかすると皮肉なのかもしれません。
「そんな鳴き方しないよ」みたいな・・・
ラヴェルはベートーベンは性に合わなかったと思う。そんなことも言ってたんじゃなかったかな。・・
でもそれは一般人の好き嫌いレベルじゃなくて。ちゃんと知った上でみないな話じゃないかなぁ・・

歌手にも歌わせちゃう・・トリルって難しそうですね・・
楽器の後に同じことって嫌じゃないのかな・・
これだけで十分面白いんですが、ピッコロの下にいる何とかフルートっていうのが・・これスライドホイッスルというんですか・・
トロンボーンみたいに長さの可変できるおもちゃの笛・・イベントの演奏でよく打楽器奏者が吹いてたりしますよね・・

オーケストラって、変わったものが出てくると打楽器奏者がやるということになっているようです・・
前衛なんかだと変なことがいっぱいなので・・
昔、打楽器奏者の本でこんなのを読んだ・・
偶然性を狙った音楽で、弦を貼った入れ物(だったっけ?)にボールを投げ入れるという曲があった・・
本番になると誰かが小声で「おい、指揮者にぶつけろ!」と言った。
演奏中、みんなで指揮者に向かってボールを投げつけた。
指揮者は真っ赤になって怒っていたが、前衛なのでそういう曲だと思っているお客はみな真顔で聴いていた。
これも直線じゃなくて音符で半音階的に書いてありますね。
管楽器は音符で書くという事になってるんですかねラヴェルの中では・・ですね・・というかこれも立派に管楽器の扱いなんですね・・
このスライドホイッスル・・なんかこう人魂でも飛んでそうな・・
この先のトンボに恋人はどこにいるの?と問い詰められるところでもう一度だけ出てきますよね・・
じぶんも子供のころを虫を取ったりしたけどと・・結構むごい被害者目線で見ると結構むごいねぇ・・

ここ笑っちゃうんですけど・・
交互にケケケケケとか鳴いてるソプラノはアマガエルかな。
その下のクゥェックゥェックゥェッはヒキガエル・・
第2バスのこれはヒンフンヒンフン?・・これもかえる?・・
みんなnasalと指示があります・・鼻声のことだそうで・・・鼻つまんで歌ったりするのかな・・・
そういえばうちにある鼻水を止める薬の名前がこんな感じだった・・
フルートとハープの怪しいなにかもいいですね・・
ラヴェルの魔法がかかっていると思いますこのあたり・・
うちのとなりも田んぼで蛙が鳴きますがこんなに幻想的な世界じゃありません。
すべてを塗りつぶす超大音響です。
ラヴェルよりリヒャルト・シュトラウスみたいな・・
考えてみると鈴虫と蛙が同時に鳴くってないよな・・
フランスだとそうなのか?