星のフーガ

昔は子供のいそうな家にはセールスマンがやってきて図鑑とか百科事典のセットみたいなものを売りつけていくという光景がどこにでもあったんだと思う。
まだ字もろくに読めない頃に百科事典みたいなのを絵や写真だけ眺めていた記憶があるので家にも来たんだろう。
そこにこんな絵がのっていた。
人々が生活している世界の左右には山がある。その山の左側、舞台裏みたいなところには月と星がスタンバイしている・・というか寝てた。
時間が来ると太陽は山の右側にはけて、控えていた月と星がステージ上に出てくる・・みたいな
多分、古代人の考えていた世界観みたいな説明だったんだと思うけれど、
本に載っていることなのでそれが真実だと感じ、星は普段見えるあの山の向こうからくるのだと思った。
ようするにバカだったんだけど、いまでもそんな世界のほうが面白いような気がする。
バッハの前奏曲とフーガト短調BWV535でも・・・
ストップの選び方によっては星空みたいなイメージがあるんですけど・・Youtubeでそれらしい演奏を見つけられなかった・・
この愛らしい曲の特徴として前奏曲とフーガがそれぞれフォローしあっていることがあると思うんですよね。
ネットを見ていたらBWV535aという別稿があって、それをさらに改良して今があるという事らしいです。

前奏曲が始まって間もなく、ペダルがフーガ主題をほのめかします。
ロマン派の発想みたいだよね。
ここが、いいよねー。

バッハの鍵盤楽器曲によくある単旋律みたいなのがものすごい速さで走り回る感じ・・
こんなことしたくなるような反応のいいオルガンと出会ったりしたのかな・・

フーガにAllegroの指定・・ないことのが多いですよね・・
何かの影響なのかな・・

フーガの最後は定型通りペダルに主題が主調で出てきます・・これで・終わりかと思いきやペダルソロからコーダへ・・
このコーダは前奏曲の回想というか前奏曲がまた出てきて締めてるみたいですね。
ペダルの伸ばしの上で音楽はト長調へと救われていく・・
星になって夜空を飾りに行くみたいですよね。
この前奏曲とフーガは2つの曲が強く結びついているように感じられて、七夕みたいです。

BWV535a、初稿?
前奏曲が全く別なものです。
即興演奏をそのまま譜面に起こしたような・・実際そうなのかな・・
面白いのは全然違うように見える前奏曲ですが、若干現在のものにその面影を感じることですね。
CDなんかでこのBWV535aを聴いていてあれと思うのは続くフーガが現行と同じこと・・これ、フーガはちゃんと楽譜が残ってなくて原稿の楽譜で代用してるのかな・・
この前奏曲とペアになっていたフーガはこうじゃなかったはず・・
このコーダは現行の前奏曲と結びついていると思うんだけど・・・
演奏する人はコーダを535aに合わせた即興に変えるとか、思い切って縮小するとか・・なんかしてもいいんじゃないのか・・・
Youtubeにあったこの演奏は初めにBWV535aの前奏曲を弾いてからBWV535を聴かせてくれる。
これならいいか・・・
七夕といえば笹だっけ・・
北海道のどこだったか・・一面草原みたいなのが売りなところでそのイメージなんだろう笹のエキスが入ったソフトクリームというのを食べた・・草を食べてるみたいであれはちょっとおいしくなかった・・・