堂々と

いろんなブログを見てると時々なんかものすごく落ち込んでいて、あーこの人大丈夫かな・・というのに出くわします・・
でもしばらくすると通常運転に戻ってるんですよね。
みんな頑張って生きてるんでしょうね・・あたりまえか。
いま何だか知らないけど気分が安定しているというより変に上がっちゃったので勢いでこれを書いています。
私の問題点はこのあがってるのが持続しないというか忘れちゃうんですよね。
下がったときになんで下がってるのかを分析しても何もない・・
その時これ読んでみよう自分で・・・余計下がったりして・・
ずっと無駄に卑屈になって小さく陰に隠れて生きてきた私へ送るこの曲
べたですけどこの曲
ワーグナーのニュルンベルクのマイスタージンガー前奏曲。
ワーグナーの伝記みたいなのを読むとこんな人大嫌いだと思うけれど、彼の音楽は好き。
有名曲だからYouTubeにもいろいろあった。
これはマゼール・ベルリンフィルらしいけど結構好き・・・
終わり近くでやりすぎなくらいにテンポを落としてるのはマゼールらしさなのかな。
こういうはったりをやっても納得させるところが才能なんだろうねぇ・・
オペラの筋はなんとなく知ってるけど全然興味がわかない。
でもこの前奏曲は大好きだ。
本当はオペラの内容が結晶化している曲なのでその内容を無視して勝手に喜ぶのは筋違いかもしれない。
でも私は私なので、どこかの正しい誰かとは別な人間なんだから。
ちょっと話がずれるけれど・・
最近思うけど、本やネットに書いてある楽曲解説みたいなものは参考にはなるけど絶対的な答えなんかではないと思う。
仮に高名な研究者や評論家が言ったものだとしても・・
この際誤解を恐れずに言ってみますと、
作曲家本人が言ったことであっても、うのみにしないほうがいいと思う。
彼らは自分の大事な心情告白であるそれを馬鹿正直に言葉でしゃべったりなんかしないと思う。
それを伝えるのが音楽なんだから・・
音楽を通してわかる人間にだけ解ればいいと思っていたはず。
自分で感じていかないと。

堂々の真正面馬鹿正直的なハ長調。
でっかいもんが堂々と進むと恥ずかしさも通り過ぎて立派に見えるんだよきっと。
一言Maestosoなんて書いてあるんじゃないかと思ったらなんかドイツ語で
sehr mäßig bewegt
きわめて適度に活発に?
なんだよそれ・・
きわめて適度にってまたずいぶん限定的な言い方で、こまけー話じゃないか。
聴いてる印象と違うなぁ‥
直訳したってしょうがないんだろうけど、面白いね。
聴いてて思ったけどここ馬鹿みたいに金管が押すんじゃなくって、木管がいい感じに見え隠れすると真珠の貝殻みたいに少し七色に輝く光が見えるんだよね。
こういうのを引き出せるかどうかが指揮者の腕なんじゃないかなぁ‥

このあたりから始まる雄大で力強く、でも優雅な音楽も大好き。
こんな風に生きたいね。
人が私をどう思うかなんてもう犬の糞みたいなもんなんだよ。
自分がこんな気持ちで生きられたらそれでいいんだよ・・
こんなふうに生きられたらいいのになぁ・・
スコア上でホルンは木管と金管の間のどっちとも組めるよーみたいな位置にあるもんだと思うんだけど、
よく見るとこのスコア、ホルンがファゴットの上に書いてありますね・・
こういうのもあるのか・・
ここの低音の動きも大好きなんだよなぁ・・俺に任せろ。みんな乗って来いよ!・・みたいな

ずっと押すばかりじゃただのバカみたいだけど・・
内向きな一面も見せてくれる・・
ここ自問自答みたいな掛け合いなんだね。

ここは低音楽器をやってたら憧れるでしょ・・じゃない、私は憧れるんです。

朗々と歌われる主題もいいけど、それが終わってからもずっと登り続けていくここからに萌える。
中学生の頃、朝この曲を聴いてから学校に行くといいことがある・・みたいなアホみたいなおまじないがありました。
で本当に良いこともあったんだよ。
そう、人生の中でいい時もあったんだよちゃんと。
その後の嫌な時代の印象が強すぎてその陰に隠れちゃってるんだけなんだよ。
私もこの曲みたいな人間だと思って生きられたらいいよなぁ・・
勘違いでいいんだよ。
私の人生が何だろうが、関係なくこの曲は存在してこれからも演奏されていく。そんなの当たり前だけど。
いい曲だねぇ・・涙が出そうだよ。
作曲者の人間は嫌いだけど・・