浮いてくる
今沈み気味。
長い人生ですもんね、短期的にはそういうのもあるよ。
沈むといえば野付半島。
昔ドライブが好きで青森の一番先、大間とか竜飛岬まで行きました。
海峡の向こうに北海道を見たら今度は北海道にあこがれてしまって、何度も行きました。
とにかく遠くへ行きたいので宗谷岬や納沙布岬にもいきましたが、意外と最果て感がないんですよね。
北海道の道東、標津の近くにある野付半島なんて冬に一人で行くと最果てな感じがしますよ。
向こうに見える島はロシア領。
なにより、半島自体が海に沈んでいってるんですよね。

一般人の行ける限界のところ
かつてこの先に商人宿が賑わうような街があったそうです。
今は海に沈んでしまった・・
日本にもこんなところがあるんですよね。
という事でドビュッシーの『前奏曲集第1巻』から「沈める寺」。
ドビュッシーの前奏曲集は一見変態的な曲もありますが、この曲はわかりやすく大変有名です。
霧の中、海中に沈む寺院が姿を現し、そしてまた沈んでゆく・・
みたいな曲です。
寺が丸見えになると荘厳なオルガンの讃美歌が聴こえます。
いつもここでオルガンを感じながら聴くんですが、
オルガンで弾いたというのがあった。
賛美歌の部分はまぁこういう話だろうと思う反面、当たり前すぎてそんなに面白くない。
でもなんかいろんな鍵盤を弾いたり、ストップを追う側でいじったり、鐘や鈴が乱打するような場面があったり・・
面白いといえば面白いかなぁ・・

3月頃だったか行ったとき、半島が囲った海が凍り付いていたのでその上を歩いたりしました。
本当に誰もいないので、落ちても誰にも気づかれないだろうと思いながら。
ここじゃないけど何度か立ち寄った食堂で「あんた、こんなとこに一人でなにしにくんの?」と怪訝そうな顔で言われました。
一人旅みたいな人は別に俺だけじゃないと思うんだけど、そんなに俺おかしいのか?とあの時はちょっと落ち込んだ。
何でくるのって楽しいからに決まってるじゃんか。
今思えば、落ち込むとこじゃなくて楽しそうにペラペラ語りだす場面だったのかもな・・・
そういうの言われてから気付くのに8年とかかかるんだよ私。
今抱えて嫌になっちゃってる事象もそれは何だったのか、どうすべきだったのかがわかるのは10年後くらいだろう。
そんなころにわかったって仕方がないんだけど、まぁお楽しみに。