怖がり

先日こんなところへ行きました。こことは別な場所ですが、私の住んでいる街からも富士山が見えます。
私の家からは、手前に小さな山がかぶって直接富士山を見ることはできません。
ちょっと歩くだけで見えるんですが。
近所の古くからある家の方に聞い話だと、この辺りの江戸時代から続くような家はみんな背後に山が来て富士山が見えない位置に母屋が建っているというんです・・・あぁそういえばそうだな・・
昔富士山が噴火したとき、焼けた石がたくさん飛んできて家屋敷を直撃した。
山に隠れたところは山が盾となりたすかったから・・らしいですよ。
富士山が噴火したのはもう300年以上も前なので、そんな昔の考えが今に伝わっているのかと思うと驚きます。
教えてくれた人の家には昔100年くらい前のこのあたりの話をリアルに教えてくれるおばあちゃんがいた。もうとっくに亡くなっているけれど、これから世代が変わってこの話も消えていくんでしょうね。
なんとなく溶岩流ばっかり気にして「ここまでは来ない」みたいなことを言ったりもするけれど、焼けた石が飛んでくるんじゃ・・・
噴火の兆候があったらとにかくどこか遠くへ逃げないと危ないのか・・
また整体に行ったんですが、「力抜いて・・もっと力ぬいて!・・まだ抜けてない・・」みたいな。
ゴキッ!っの時ビビッて力が入ってるとごりって行かないんですよね。
大丈夫だとわかっていても体が勝手に怖がる。
そう、私は異常な怖がりなんです。
前世なんていうものがあるか知らないしあっても記憶もないんだから関係ないんだけれど、もしかすると前世で相当怖い目にあったんだろうか?
逆に怖がらな過ぎてまずいことになった反動とか・・・
来世なんてあったって関係ないんだけど、つぎの人が困らないようにこの世はいいもんだったと思って終わっていきたいんだけど・・
あんなのロマンティックに情熱的に歌っていたブラームスのピアノソナタ第3番の第2楽章・・
そのあと誰と戦ってんだというような情熱的なスケルツォの第3楽章を挟んでこの第4楽章・・
鬱になっっちゃってる・・
よく聞くと第2楽章のあのテーマなんですよねこの萎れちゃってるの・・
美しい思いがガラス瓶の中でホルマリン漬けになって青白く光ってる・・
またやらたに運命のテーマがまとわりついちゃって・・
この楽章には間奏曲(回想)という副題がつけられています。
まだ二十歳の作品で人生の本当の苦悩を知るのはこれからだからね。
マーラーもそうだったけどとりあえずの立ち向かうべき苦悩とは失恋とかなんでしょうか・・

失恋とかは関係ないおっさんだけど、あんなに明るく気持ちよかったはずの気分が、なんで?というくらい下降して凍り付くという事は時々あります。
危ないんだよそういうとき。
自分で強いアンカーみたいなのを打って引っ張ってないとどんどん流されていっちゃうから・・
こんなことを書いてたら本当にそうなっちゃって昨日・・
しかしこの楽章も運命動機だらけ・・後ろのほうは運命がなんだかすごい壁になって迫ってきたりして・・
ちょっと運命運命いいすぎだろ・・それでお前はどうなんだよ・・
違うか。
何か二十歳の実体験が反映してるんでしょうねこの辺りには。
なんででもいいけれど、人生と時間は一方通行。
個人の気持ちや都合に合わせて止まったり減速したりもしてくれない。
どんどん過ぎて行っちゃってあっという間に終わってしまう。
それはわかるよ。
怖がってると終わっちゃうのもしってるよ。
色々終わっちゃった・・