いちょう

お堂の銀杏の樹
世間に出れば自慢に威圧に人を見下す目・・・トゲだらけだ。
まぁ、そこを負けずに進んで行かなくちゃいけないんだろうけれど。
堂々たるこの木はいちいち威圧する必要もないし、トゲで刺してきたりもしません。
何も言ってくれない代わりに出て行けとも言わない。
たくさんの葉を通して落ちてくる日の光はとても奇麗でやわらかい。

見上げるとずっと上のほうまで多層に重なった葉っぱの世界が見えて
ずっと眺めていたくなります。
構えてどこかに出かけていかなくてもこんなにいい時間がその辺にあるんだねー。

犬はこの時期なぜかあそこから入ってきません・・
お堂の仏さまに遠慮しているからではなくて
銀杏がくさいから?・・・臭いところ好きなはずなのに・・
この感じ、メンデルスゾーンの前奏曲とフーガOp.37の第2番ト長調は牧歌的な前奏曲か・・・
この演奏はいいと思うけど後半のフーガがないのが残念。
欲を言えばもっと歌いこんでほしいと勝手に思ったり・・

悲しみも苦しみもないし、威張ったり馬鹿にしたりもしない。
ただ心地よい若草色の世界があるだけ。
続くフーガ主題もわかりやすく親しみやすい。
何だか元気になっちゃって歩き出していくみたいだ。

バッハのオルガン曲なんかは如何にも終わりだなという感じで終わるんですよね。。
聴いてるこっちも納得してああおわったなぁ・・みたいな。
このフーガの終わりの部分、そのまま流れて終わっていく感じがメンデルスゾーンだなと思います。
交響曲第5番の最後にもこんな感じがあります・・
この辺が恵まれた立場の幸せな人・・みたいなイメージとちょっと結びついちゃうんだけど。
いちいち確固つけなくてもいいよそんなところ・・見たいなひとだったのか・・
あちらではオルガンは協会に必ずある身近な楽器で、オルガニストはどの町でも必要な職業だったんでしょう・・
逆に言うと取り合えず音楽で飯を食ってこうと思ったらピアノの教師とオルガニストとかだったのかな・・
有名なロマン派の作曲家も結構学校でオルガン科にいきオルガンの曲を書いてるんですね。
えーこの人にもあるの?というのが結構ある。
でも(私にとって)普通に聴いて楽しめる曲を書いてくれた作曲家は少ない。
バッハを発見して世の中に復活させたメンデルスゾーンですが、自身もオルガンでバッハの作品をいろいろ演奏したみたいです。
メンデルスゾーンのオルガン曲にも親しみやすくいい曲がいくつかあると思う。
フーガ付き。
個人的な好みはもうちょっとじっくり歌ってほしいなぁ・・
この木、何歳なのかな?
誰が植えたんだろう・・
向こうの石碑にはなんとか嘉左ヱ門とか時代劇みたいな名前がいくつか彫ってあります。
ずっとここにいたいけど犬が待ちくたびれているしこの先にもいいことがあるかもしれない。
何人かの方に私の曲を聴いていただけて、コメントとか拍手とかをいただけました。
それがどれほど私にとって素晴らしいことであるかというと・・
大袈裟に聞こえると思いますが生きていてよかったと思うんです。
人間は飯だけ食ってれば生きられるというものではないと思うんですよね。
どうもありがとうございました。