笑ってやる

最近いじけたような気分でずっといたからだろう、ネガティブな要素がいくつも寄ってきた。自分で呼んでるんだよなきっと。
一つはやばいことになる寸前ではっと気づき、頑張りまーす!ごめんなさーいなんて言って逃げてきた。
自転車通勤、帰りの長い登り坂にもやもやしたものをぶつける。
きつい坂もどんどん登って・・体はへとへとだけどモヤモヤが疲れになってどこかへ出て行ってくれる気がする。
あーもう笑おう。笑ってりゃいいんだろ。
自転車をこぎながら、何か明るい曲・・・そうだベト8がいいベト8・・とか思いながら帰ってきた。
ベートーベンの9曲ある交響曲のなかで、一見目立たない8番が実は最高傑作じゃないのか?と思っている人は結構いるはず・・
7番が舞踏の神聖化だとするなら8番はユーモアの神聖化だと思う。
小さくかわいい音楽だけど、力強くもあるだけでなくいたる所に創意工夫とユーモアがちりばめられている。
冗談が芸術の域を超えたような高みに置いてあったりする・・・
色々あるけど、どこについて書こうかなぁ・・・
フィナーレの再現部で、第1主題を歌い終えるところ・・
もともと提示部では、

みたいに歌う部分、再現は少し変えようというのはよくあるけどここ、

みんなだいすきだいすきだいすきだいすきだいすきだいだいだいだいすきすきすきすきだいすきだいすき・・・
づっとやってんの・・
スフォルツァンドというアクセント強いやつみたいなのをずっと当てながら・・・
やってる最中に挟まってる転調もいいでしょう・・
ここね、いつまでやってんねん!とか言って笑うところなんだろうけど、
聴いてると何だか知らないけど涙が出そうになるんですよ・・・
ベートーベンの何がすごいかってそりゃ色々あるでしょうけど、こういうの・・これでしょう?
嫌なことがあったり、ろくなことがなかったりしても音楽を聴いている間だけは
生きててよかったなーと思える。
音楽があってよかったなぁ・・
ついでに、第9のスケルツォで出てくるオクターブに調律されたティンパニが衝撃的にかっこいいですよね。

でも8番で既にやってるんですよね。
ここはかっこいいんじゃなくてユーモアにあふれた響きだ。
革命的なのにおどけてる。
明日も嫌なことは来るかもしれない。
でもこれ聴いてる間は幸せだからいいや。
嫌なことがあっても笑って突撃してやる。
音楽があってよかったなぁ・・