人生劇場

こたつは偉大です。しもやけがよくなってきた気がします。
半面これがあるとアンカー打ったみたいここに係留されてしまうという・・
ピアノ曲なんかだとこたつでのんびり聞くのも悪くないですね・・

それとは別に薄暗くした専用の(実際はたまたま使える狭くて変形した)部屋とそれなりの装置を使って、音楽をしゃぶりつくすように聴き取ってやる!
実際の演奏会場では絶対に聞こえないような音までを含めスコア上に存在し、作曲家の頭の中で一度は鳴ったであろうその音楽のすべてを聞き取るのだ!!
みたいな変態的音楽体感・鑑賞が大好きなんですね。

マーラーという作曲家の交響曲はまさにそういう人間に向けて書かれているんじゃないか(そんなわけない)と思うような音楽なんです。
どんな音楽を聴きたいかという気分というか好みは大きな波で変化しているみたいで最近はしばらくマーラーから離れ気味・・
でも何か書きましょうということで・・

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マーラーの交響曲第5番は、リストが自作のピアノ曲で自分のずば抜けたテクニックを披露したように自分の特異で優れた作曲技術、指揮技術、優れたオケの演奏能力を披露する超絶技巧管弦楽曲・・みたいな顔も持っていると思うんですよね。
そちらに注目すると、悲劇的内容は業務用設定場面というかいい意味での茶番みたいな面もあると(私は)感じる。
少なくともよく解説に書いてあるベートーベン的な苦悩から歓喜へみたいな解釈にまともに乗っかて聴くのはちょっと違うと思う。
ボコボコだった人間が苦労して戦ってたら超絶美人嫁と出会っちゃって幸せ全開・・みたいにな内容であるといえばまあそうだ。
この曲を作曲中若くて美人で頭のいい嫁を貰って笑いが止まらなかったのは事実みたいだ。
なんであれ、その場その場でそこにあるものに身をゆだね自分もうねりながら聴くんだけど。

この曲は第1楽章の葬送行進曲と荒れ狂うソナタ形式の第2楽章が一組になっていて、最初の葬送行進曲を聴いて誰に何が起こっているのかをを知っている聴衆に向けて第2楽章は演奏されます。
その葬送行進曲はマーラーの典型的な人をいたぶり突き落とす音楽ですが、ここで葬送されているのは死んだ人ではなくまだ生きている人間だ。
運命に翻弄されてつぶされ、何とか立ち上がろうとする人にまた塩をかけるみたいな・・
冒頭からずっと運命主題だらけ・・ちょっとやりすぎなくらいに運命主題を辺り一面に置いているところが、パロディー臭いくて微笑ましいところ・・
なにかものすごい勢いで振り回されてヘロヘロになって倒れちゃったあった後・・
よろよろと立ち上がりトボトボと歩き出すんですが、



ここでトランペットとヴィオラがユニゾンで歌うこの歌はが印象的なんですが、
これもっと時代が下っていたらサックスにやらせたんじゃないかと思うような音楽なんですよね。
それもオーケストラにいるちゃんとしたサックスじゃなくて、チンドン屋のサックス・・道化のサックス・・だと思う。
さらし者のようになってしまった惨めな気持ち・・・

サックスもクラシック音楽に出てはきますが、オーケストラ音楽に正式に参加するのはマーラーの一つ後の世代暗いからですね。
もっと長生きしたら交響曲第12番くらいで使っただろうか・・

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よく見ると2つの楽器に充てられたダイナミクスの指示は異なっていて、組み合わせ感は刻々と変化するようになってる。
こうやっていつの間にか歌ってる楽器が入れ替わっていく・・のはこの人昔からやってたけど、この曲徹底的に底追及してるんですね・・
惨めなこの人のうたはそのまま
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変ニ長調の心の歌へすべりこんでいく・・
暖かい救いの様な・・心の中のわずかな希望みたいなものでしょう・・
その最後は歌曲集「亡き子をしのぶ歌」の第1曲目のあるフレーズで終わる。
何度か出てくるのでそこにつけられている歌詞はいろいろだけど

「昨夜の不幸など何もなかったかのように。」
「太陽はあまねく照らし出す」
「この世の喜びの光に幸あれ!」

こんな感じだと思う・・・
でもそのすぐ後ろでまた運命の太鼓が鳴ってるんだよ・・・
明るいままにはさせてくれない気だ・・


今、オーディオ的には最高の季節。原理的な説明はできませんが気温と湿度が低いこの時期は装置のどこもいじらないのに細かい音、距離感、質感などがよく聞き取れるようになる(気がする)。
去年も書いた気がするんですが雨上がりのある日、高台から見る遠くの景色がいつもよりもやけに鮮明に細かいところまではっきり鮮やかに見える・・なにこれ!?みたいなのありますでしょう?
音があのイメージで感じられるというか。体験しないとなかなかわかりずらいと思いますが、音を視覚的にとらえて聴くんですね。
プラシーボでも構わないの。プラシーボだってうまく利用しちゃえばいいんだから。

Tag:マーラー交響曲第5番  Trackback:0 comment:6 

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