これでいい

昨日の続きというか、家にいると鬱っぽくなるけど人込みの中に出かけてもおかしくなる。
天気もいいし犬と出かけた。
勤務先の裏山というか・・農家の軽トラ意外人という人誰も来ないようなところ。
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青空の下コンビニ弁当を食って
犬はおやつももらってニコニコ。

昔、北海道にハマって連休があると出かけた。
今の時期は多分まだ雪が解けた後で草木は生えてこない感じだよね?
それでもいいから行った。行けば驚きの世界があったから。
今だって行きたい。
美瑛の丘にもハマったけれど畑にバスが来てでっかいカメラを持った人がゾロゾロ出てきたのを見た時自分の夢は終わったと思った。
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美瑛の丘とは全然違うけどさぁ・・
なんだか天気がいいしまた緑が光っちゃって気持ちいいよ。
さあ、ちょっと歩いてみようよ。

シューマンの交響曲「ライン」でも・・第3楽章。
別な曲だけどこの人の実演行ったことがあります。ちょっと速いかな?今風?
緑の草原に白や黄色のちっちゃな花が咲いてるみたいな音楽でしょう・・
この曲全体的に非常に明るい内容を持っていますが、シューマン自身は死につながる精神病で既に相当苦しんでいたころだと思う。
自覚がないのも困るけど、自覚があるのは悲劇的につらいだろう。
シューマンの精神障害は若いころにもらった梅毒が原因のようです。
伝記的には愛弟子が嫁さんといい感じになりかねない話も原因の一つとしてほのめかされてる気がするけど、どうかな?
訳が分かんなくなっちゃってた頃にもブラームスの作品を正気な感じで好意的に批評したみたいだ。
よく言われてきた練習しすぎで指を痛めピアニストのキャリアを断念・・もそうじゃなくて梅毒から来てる可能性があるんじゃなかったっけ・・
この人髭が濃くて声も低そうで、結構快活でいざとなれば喧嘩もするような男らしいおっさんでもあったんじゃないかと思う。
反面、音楽を聴いていると頭がおかしくなっちゃうくらいロマンティックな心の持ち主だったんじゃないのかとも思います。

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木管の歌の後6小節目から始まる16分音符の旋律はいかにもピアノ音楽という感じ・・これはあんまり引きずらないで可愛く歌ってほしいなぁ・・
この曲最初の楽章からここまで日の光に照らされ大変明るい世界です。
フォナーレも若干傾いた午後の日差しが当たっている。
それだけだったらこの曲駄作凡作だったっと思うんだけどこの曲の要は次の楽章で明るく浮いちゃいそうなポジティブさを一手に引き受け大地に縛り付けるアンカーみたいな役目を負っています。
こういうのなかなかないかもね。
何とか大聖堂のを描いているとかいう話なわけだけど荘厳で冷たくびくともしないその世界は人の心のよりどころというか・・
大事なのは決して悲しいのではないという事でしょうね。
明るいの反対は悲しいじゃないんだよね。
逆に4楽章だけ演奏してもまた変に物足りなくなってしまうと思う。
ベートーベンの田園に似ているといえば似てるのか・・

この曲もクラシック入門みたいなところがあるんだけど私は長らく好きになれませんでした。
かなり明るく快活な音楽の後にまた影のない明るい楽章が2つ続くのがどうにも理解できなかった。
あほかぁ?みたいな。
大聖堂の4楽章も狭い視野でそこだけ見ようとしちゃうから何を言ってるんだかわからなかった。
当然今はそう思わないけれど。

周りに明るく楽しそうな人の笑顔が見えると気分が悪くなってしまう私の変態もいつか治るだろうか・・
治んないけどね。
治らないことを認めたその先にどうすればいいかがあると思う。

最近、作曲家自身の人生と作品を変に結び付けすぎてわかったようなことを言うクラシック音楽の王道みたいな解釈は実は浅くて陳腐なんじゃないかとちょっと思ったりすることがあります。
でも精神をむしばまれていくことを自覚した人間のつかの間の気力と喜びみたいなものがここにあるのかと思うとちょっと泣ける。
辛くても、ちょっとでも喜べる隙があったら素直に喜んだおいたほうがいいね。

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ちょっとだけ富士山。
暑いね
犬は暑さに弱くもうそろそろ日中の散歩も厳しくなってくるかな
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ここから日陰だからさ

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はやくいこーよー

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ヒノキの人工林って景色的になんか全然つまらないけれど、まあちょっとなら・・
こういう中でわ!とかでかい声を出すとランダムに並んだ木の幹に反射してものすごいエコーがかかるんですよ。
その応用だというオーディオ用製品がはやったことがあった。
いまもかな?
やたら高価なの。興味ない人には邪魔でしかないただの棒でしかないと思うけど。
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暑いけど楽しいね。
がんばれがんばれ。
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前に一度来ただけだけど犬は道を色々覚えていて勝手に曲がっていく。
幸せスイッチが入ってるとこんなどうでもいい光景がすごくいいもののように見えたりするんです。
どこか遠くへ行かなくても近所にいいことがあった。
幸せもその辺に転がってると思う。


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連休とコンプレックス

大型連休ですね。
うちの隣は山ですが、水道工事屋さんの土場があります。
先程から複数人の話声がする。バーベキューするんだよねいつも。
バーベキューコンプレックスとか連休鬱といってみる。

連休初日の昨日は人のいなそうなところを狙って出かけました。
行ったことのないところへ行き、きれいな景色を見て空気を吸えば鬱状の気分も飛んでちょっといい気分になると実感できた。
日の光を浴びて自然の緑と青を見たほうがいいんだね。
今日はどこも人であふれているだろう。私は逆に人の楽しそうな顔を見るとめげてくるから・・
Googleマップを見たらそこらじゅうの道路が真っ赤である。
泊りがけの旅行はできないしたくさんの人を見るところにはいきたくない。
でも折角の青空と新緑だもんな犬と野山に弁当持っていこうか・・
誰も来ないようなところにしよう。
犬は察知して目が輝き始めた・・

ここから先は先週書いてあったもの。
連休を予感しすでに鬱傾向でネガティブな内容となっています。
恥ずかしいから書きなおそうかと思ったけどまあいいや・・
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ここはうちのそばの川をさかのぼり山へ入ったところ。
35年くらい前の日曜日、小学校のクラスみんなでバーベキューをしましたここで。
クラスの担任の先生が型にはまらず生徒に慕われみたいな先生だったんだろうと思う。
授業中何度か窓際のトットちゃんをよく読んで聞かせてくれた記憶があります。
ああいうのを意識していたのかもしれない。
あとがきで作者がこの学校と先生に出会わなければ私はコンプレックスだらけの大人になっていたと思う・・と言っていたのが印象に残っています。
私にはその意味がよくわからなかった。
今、私は誰のせいでもないと思うけれどコンプレックスだらけの大人だ。
分からなくてよかったそんなのは。

あのころすでに私は浮いていた気もするけれど、その後何度かここへきているのは記憶の中でここが楽しい場所だったからかもしれません。
でも仲間を誘ってまたここで・・というのは私の人生にはない。
車を持つようになってしばらく洗車場に通う小銭を惜しんで1人ここで洗車した。
川の水というのは綺麗に見えても細かい砂塵を巻き上げて流れているらしく、その水で洗車していたらボディーが小傷でくもったりして。
こんな場所だから怪しい人が書類の山を焼いているのを見たり、こじ開けられた金庫が捨ててあるのを見たりもした。
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10年くらい前この辺りに局地的豪雨がきて大規模な土砂崩れがこの場所を直撃しました。
私の記憶にあるこの場所とは風景も岩の形も変わってしまった。
それだけじゃなくて長い年月が過ぎ、私の記憶も遠ざかって変わってしまったのかもしれませんね。

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あれれ怖かったね・・
大丈夫。実際俺よりずっと機動力あるんだから。
連休になったりするといろんなところであの匂いがしますよね。
いいなと思うしなんの文句もありません。
この日も嫁さんと犬とスーパーで買ってきたパンをかじるだけ。
でもいいじゃない何だか気持ちがいいし。

マーラーの交響曲「大地の歌」は人の生と死というもののが大きなテーマになっていると思いますが、もうひとつのテーマは酒だ。
酒無しでは進まない。。

5楽章 Der Trunkene im Frühling 春に酔える者

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弦楽器にマンドリンをリアルに模倣しろみたいな指示があったりしたと思います。
竪琴のイメージですよね。
春の酔っぱらいという漢詩の世界だから。
次の楽章で実際にマンドリンが出てきますがここで安っぽく使っちゃわない辺りがいいんですかね。
如何にも中国な音楽ですが同時に西洋のおしゃれな優雅さもすごく持っている・・・このあたりとか・・

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鳥たちが春が来たんだよ!とか歌って聞かせるこの辺り・・
ワルターのこの盤、4小節目のピッコロが前の小節にかぶって楽譜より早く出るんですね・・
これら鳥たちが一斉にワーッと鳴きだしてように聴こえて私は大好き。

上流に見える景色にあの時のみんなの様子を重ねてみたりして。
一昨年くらいに学年全体の同窓会というのがあった。
同窓会の後、時折みんな集まってるようだ。
絶対に行かないはずの私だけどいってみたりもした。
下戸でもうまく楽しくやっている人は沢山いるんだから私がうまくいかないのはそれと関係ないと思う。
思いますがLINEに「unagi運転手便利だね」とあるのを見て冷めてしまいそれきりとなった。
いいかげん書いた人間に悪気はない事くらいはわかる。これまで積み重なったいろんな思いがそこへ出たんだろう。
仮に自分が酒豪だったとしてもそういうのにはいかなくなり、結局今と同じだったかもしれない。
むしろ酒に逃げて人生無駄にするようなことがなくてよかったのかもしれない。


ゴールデンウイークにはどこが主催か知らないけれど東京で大規模なクラシックのイベントみたいなものがあります。
通常のクラシックコンサートとは違う感じ。
巨大会場で一日中演奏が行われ続けて、1曲(クラシックだから約一時間)一コマで切符を買うようなの。
複数の会場でいろんな奏者がいろいろやっているので好きなコマをはしごして一日中いれば何曲も聴ける・・・・
音楽の展示会みたいな感じかな・・・
オケもいろいろやんなくちゃなんないから次の曲舞台上でさらってんのね。
一度行ったけど会場もお客もお祭り的でざわついており変態的に音楽に浸りたい私はちょっと居心地が悪かった。
夜一番遅い枠だけ冷やかしはみんな帰っちゃっていい感じだった。
今年はちょっと行く気がしなくては内容を調べてみようとも思わないけれど、あれはあれで普段クラシックなんか聞かない、聴けない人へ向けた素晴らしい場なんだろうとは思う。

まあいいの。
私は私で好きに楽しくやるから。
皆が出ていく場所に出ていかなくたっていいんでしょう?

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この光景は35年前にもみたような気がする。
以前は来れば思い出と重ねられたもんだけれど。
もうよくわからない。

Tag:マーラー 大地の歌  Trackback:0 

波の音とポエム

犬と車で出かけたはいいけれどどんより曇り・・帰ろうかとも思ったけれど犬が収まらない。
じゃあ海でも行こうか・・
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風が強く波も激しい。
岩で波が砕けてたりしてちょっとした景色に・・こういうのは天気悪いくらいが絵になっていよね。
ずっと向こうまで歩いていきたいけど立ち入り禁止。
この光景どこかで見たような・・・

メンデルスゾーンの序曲フィンガルの洞窟という曲
クラシック音楽入門みたいなのがあると出てくるような曲です。
この作曲家は音の風景画家と言われているわけですがこれなんかそのままですね。
リストが交響曲とは違うシンフォニックポエムというジャンルというか形式を作りました。
メンデルスゾーンのこれは序曲という事になってますね。オペラが始まるわけじゃなく独立しているんだけど序曲。
ブラームスも交響詩とか言わずに独立した序曲を2つ書いた。
ソナタ形式にしっかりのっとっていて自由な感じの交響詩よりは固くしまっているような気もするか・・別にソナタ形式でかたい交響詩もあっていいしあるんだけど。

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ヴァイオリンの霧が立ち込める中に厚い雲から透ける木管の光が重なってゆく・・
よく見ると3小節目のコントラバスが歯抜けになっているでしょう・・
普通ならつぎと同じDの音書きそうじゃないですか?
こういうところに天才の技があったりして・・
しかしこの数小節を聴いただけで目の前にこの世界があって自分はそこにいるもんね・・

この曲を初めて聴いたのはクラシックを聴き始めたばがりでまだ何にもわからなかったころでした。
冒頭の音楽を聴いて霧の中に波が打ち付けている様子が頭に浮かんだことを覚えています。
感動したというか音楽ってすごいと驚いたような記憶があります。
スカッと青空では全然なくて白霧に包まれた海・・
潮の香り、波の音・・
冒頭のあたりはいったその場で浮かんだ楽想を姉へ向けた手紙に走り書きしてるんですね。
とれたて新鮮。
その場の空気をその場で真空パックみたいな音楽だ。
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でも思うにこれは標本写真のように景色や空気を客観的にとらえたものではなくて、この景色、空気を見て触れて聞いた人間の心に映ったものが音楽になっているんですね。
一度吸い込まれて体を回り吐き出された息というか・・そう考えると汚いですねじゃない、200年前に存在した人間をそこに感じるわけだ。
そしてそれを読んだ誰かの心に映ったものが音として表現され
聴いた人間の心にまた何かが写る・・
心が介在してるところが面白いし素晴らしいのかなと思ったり。

ブログを読んでいてもあったこともない作者を感じることがありますよね。
写真でも撮った人の心がのってたりします。
本の評論から本だけじゃなくて読み手の世界を感じる。
ラーメン食ってきたみたいなのでも人を感じたりしますもんね。

さらに思うのはブログや音楽を通して私が感じた強い人間像と、実際のその作者は一致しなくてもいいんですよね。
私の思うメンデルスゾーンと本当のメンデルスゾーンが一致するかは知らないしどうでもいい。
でも私の中にメンデルスゾーンという人間が強く意識される・・
ブログの人も。
人間を感じたいのかなぁ・・
また、世の中人間を表現しようとしているのかなぁ・・

以前若い人がSNSの話をしているのが聞こえて、あいつのはいつもポエムだよなと馬鹿にする感じで笑っていました。
ポエムだとおかしく見えるんでしょうね。
ポエムという言葉はいいものでもあるからこの場合、陳腐な自分語りみたいな意味なんでしょう。
具体的な例を挙げて笑っていたから聞いたんだけど私には少しもおかしいと思えなかった。
俺もそうなっちゃうよ思った
私、仕事用の会話や親しくない人との会話は普通にしてるつもりです。
いきなりポエムじゃしまずいことくらいわかるよ。
でも子供のころから妄想の中で自分と会話しながら過ごしてきましたので頭の中は悪い意味でポエム。
このブログも他人から見るとうざい自己陶酔かなと思う事があります。今これとか。
ちょっと人と親しくなると話が合わない感じがしてくる。
相手は離れていき、自分も逃げる。
相手には私がアホなポエムに見えるからかなと思ったこともあります。
そして一人に戻る。
悪いのはポエムじゃなくてなじめない相手へ向かって子供のころから続く疎外感への代償としての敵意みたいなものが出ちゃってるんだろうね。
なに?このひと?
ってことでしょうね。

相手を直接感じず、好きなだけ気持ちの悪い自分語りをしていられるところが私にとってのブログのいいところなんでしょうね。
自分語りという言葉も嫌いですけどね、ある人がまたある人を馬鹿にする意味で使ってた。
でも私はその馬鹿にしているのを聞いて好意を持っていたその人が遠ざかって行くのを感じた。
もういいいか。

フィンガルの洞窟も四国八十八箇所みたいなところなんだと昔ききました。
私は多分死ぬまでフィンガルの洞窟なんて行くこともないと思う。
この音楽を聴いとけばそれでいいか。
あとは江の島の裏側の洞窟でも見とけばいいや。


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たのしいねー
あなたの笑顔で私はいつも救われます。
またどっかいこうね。

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かしわもち

幸せというのはどこかへ探しに出かけなくても
案外手元に転がってたりするもので・・
問題は自分でそれに気付けるかどうか・・
昔からよく聞くような話ではありますが、
自分があーそうだなぁ・・と思えた時それは本当になるというか・・

仕事で出先。
めんどくせーなーと思いながらも一人なのでへらへらしながら・・
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大きく枝を落とされあれ?な感じだった桜は青々とした葉がついて
隣の何だか知らない樹の若葉も青空に映えて奇麗・・・
仕事中だけど写真撮ったりして。
ほんの一瞬だけどほっとしていい気分になる・・
あぁこういうののことを言ってんじゃないのかな。


この曲はシューマンが足鍵盤付きのペダルピアノという楽器のために作曲した6つのカノン・・・をドビュッシーが2代のピアノ用に編曲したもの。この編曲がなかったら原曲も忘れ去られちゃっていたのかな・・楽器自体が廃れちゃったから。

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オルガンのコンサートに行くと弾いてくれることがあります。
1番もいい曲。
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私はイ短調の第2番がどうにも大好きです。
この曲には映像付きの思い出があります。
人前には出せないような・・
もうその思い出はどうでもいいのだけど、聴くと出てくる。
あれから30年か・・
この曲とであえて幸せ。

今日は仕事でピンチ状態に陥った・・けど何とか乗り切った。
乗り切ったと思ってるのは私だけでほんとはやばいのかもしれない。
でもいいよそんなの気づかなきゃいいんだから。
いいやと思ったもん勝ち。

自転車に乗ってちょっと遠回りしながら帰る。
息が上がってちょっと疲れたりするとざわざわしていた心もいつのまにか落ち着く。
途中遠くに犬が嫁さんを連れて散歩してるのが見える。
犬がちゃんと進まずやりたい放題だ・・
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こらぁ・・いくよ。
自転車でゆっくり走ると犬は満面の笑みで追いかけてくる。
あぁこういうのでしょ小さな幸せって。

柏餅もらった。
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スーパーのレジのそばのじゃない。
ちゃんとしたお菓子屋さんのだ。
絶対旨いに違いない。
犬は無関心を装っているけれど内心自分のおやつへの期待でいっぱいだ。
こんなひと時は幸せというやつでしょう。

こういうのばっかりにすがってるとまたいつか恐ろしくむなしい気持ちに襲われたりするけれど、
たまにはいいでしょちっちゃい幸せを拾って喜んでるのも。

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出会い

リンゴのピザを食べたた後、来た道を引き返すのもなぁ・・
地図ではこの谷は行き止まり。
でも拡大すると細い林道が峠を越えていくように見える。
こういうのは行ってみると四駆の軽トラしか突っ込めないような道だったりもするけれど・・
車で林道を上るとやちょっと整備された休憩所付きのトイレと駐車場みたいなところを最後に未舗装にかわっていた。
ここから山頂まで歩けるみたいだ。
峠越えはいいからそこまで歩いてみようか。
夕刻の山は明るいと思ってなめているとやばい。
案内板には約20分とある・・まだ日暮れまで時間もあるし今日は明るい。遭難するような話でもないだろう。
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ヒノキの人工林を登っていく。
なんかこれうちの近所の山と変わらないな。
花粉症じゃなくてよかった。
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でも振り向けばなんだかいい眺めだ。
結構な坂を登っていると息も上がってくる。
リンゴとシナモンのピザが結構なカロリー感を腹のあたりで主張している。
また医者に怒られちゃうぞ。
しばらく登ると嫁さんは疲れたから途中のベンチで待ってるという。
私は一人登って登って・・頂上。
あっ・・・
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カモシカ。
葉っぱ食ってら
私の気配に気づいているはずだけど、全然逃げない。
小さな角があるから雄だということでいいのかな?
イノシシじゃないから、危なくはないだろうけど。
まじかでカモシカに遭遇したのなんか初めてだ。
とごちゃごちゃ考えていると後ろで草を踏みしめる音が・・・おっさんでも登ってきたのかな?
と思うと一匹のカモシカがものすごい速さで後ろを駆け抜けていく・・
え!?なんて驚いていると後を追ってもう一匹・・・
当たり前だけど彼らには通路とか足場とか関係ない・・人が作った地形はまたく無視して一直線に駆け抜ける・・
すげー

しかし目の前のカモシカ氏は微動だにしない。
逃げるでも威嚇するでもなく・・・葉っぱ食ってら。
大回りしながら向こうの展望台へ行こうと移動して。
まだいる・・
絶景を眺めたりして・・振り向くとあっ
カモシカはずっと同じ場所から私を凝視し続けている。
逃げないんだな・・
じゃいいかと展望台の階段を上がろうとすると
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さっとその場を離れて
ゆっくり去っていった。
考えてみると勝手にやってきたのはこちらの方で去っていったという言葉は違うのかもな。


フォーレPiano Quintet No.2, Op.115
この曲10年くらい前にいいなと思って聴いたんだけど、それっきりになっていました。
この先いろいろあって頭の中に出てきたのがこの曲。

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印象的なこの冒頭からやられて・・・
ヴィオラの言い残した伸ばしの上にチェロがのってくる・・なんだろうこの感じは・・
取り戻せない時間が手から離れて遠ざかっていくみたいなね。
ドイツの作曲家の曲はしかめ面で難しい屁理屈を言っていそうだけど、心を開いた聴き手には徹底的にわかりやすく説明してくれるようなところがあると思う。
これはそういうのじゃないと思う。
そもそも意味を探りながら聴くのが間違っているのかもしれない。でもどう聞くかは私の勝手で大きなお世話だ。
Op.115というフォーレ晩年の曲で書いた当時作者は聴覚障害でまともに音楽を耳で聴くことはできなかったようだ。
同情したくなるけれどこの人は浮気ばっかりしていた人だ。レクイエムのあの浄化されたイメージとは違う人物像があると思う。
関係ないけれど。
この楽章はすんだ世界を見せているけど後続楽章はまた違うものがあるとも思う。

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展望台に登り、こんな景色をしばし眺めて・・
むこうを海、手前三方を山に囲まれたあの町は徳川家康が隠居所に選んだ場所。
私にはわからないけど風水とか気とかいうので見てもいいところなんでしょうね。
あんまりゆっくりしていると嫁さんに怒られちゃうから帰ろう。
いきと違うルートで帰ろうか・・
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振り向けば展望台。
前を見れば
あっ!・・
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カモシカいる。
びっくりした・・もうとっくにどこか行っちゃったのかと思ったのに。
待ってたの?ちがうか。
昔々、いつも通り一人で帰ろうと思ていたら「一緒に帰ろ」といわれて
嬉しいけどどうすりゃいいかわからなくて・・
みたいなことがあった。
人生にそう何度もないので映像付きではっきり覚えていたりする。
その時もその日限りだったけど。

さあ帰りますよ…みたいな感じでカモシカはゆっくり歩いてゆく・・遊歩道を・・
え?遊歩道を?
私もゆっくり進む・・
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距離を調整しながらお互いゆっくり進む。
振り向いてくれたりして・・
以前タヌキとこうなったことがあった。
遊んでくれてるのかな?
間抜けそうな人間が来たからからかってるのかな・・
カモシカは好奇心が旺盛で人がいると逆に人間見物したりすると昔どこかで聞いた。
あんなのが居直って突進して来たら怖いなと思いつつ、ちょっと嬉しかった。
そのままゆっくり進んでみてもよかったんだろうけど、後は追わず元来た道から帰ることにする。
振り向くと、なんだこないのかぁ・・と言う感じでとぼとぼ遠ざかっていくカモシカの足が見えた。
あのままついていったら何があったんだろう?
正直ちょっと怖かった。
私はいつも途中でやめて逃げちゃうな。
そしてあのまま行っていたら・・なんて考えて・・
あのまま行かなかったんだから考えたってその先はない。
ないものはない。
彼は何かを教えてくれている気がするんだけど、正直よくわからない。
でもなんかこう、ありがとう。

フォーレのこの曲も今大好きなのに、なにを言おうとしているのかは今一つはっきりとわからない。
雨上がりの霧が晴れていくようなこの世界。
ブラームスやマーラーみたいに内容を分かりやすく説明してはくれない。
そういうやり取りもあるんだよね。


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檜の林はところどころ伐採して光を入れてあり、こんな自然の森が戻っている所があった。
山って日が暮れなくても夕刻になると異様な雰囲気が迫ってくる。
この後あったことは気のせいだと思うから書かない。

Tag:フォーレ  Trackback:0 comment:4 

山間で

アートなカフェはおいしかった。
油レスな感じなので胃もかるい・・調子に乗ってもう一軒いこうスイッチが入ってしまった。
近くの大きな川に沿って山の方へさかのぼっていく。
途中で脇道に入りさらに登る。
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いい景色になってきた。
日の光が透けてお茶の新芽がきれい。
こんなのを見ると幸せな気持ちになってきますね。
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藤の花。
石垣、詰んだの100年以上前でしょう?
もっと前だったりして・・
何だかいい感じになってきた。
ちょっと行くと集落の入り口みたいなところに大きな地図看板が。
この集落を上げて人を呼ぼうみたいな意気込みが・・

カフェはそのすぐ先に。
注射後上は別なお店と共用・・多分誰かの土地。
これから行くカフェに集落を挙げての観光化の象徴みたいな感じかなこれ。
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大きな農家の
その庭にある建物が
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カフェになってる。
このあたりの農家はみんなお茶をひくためのお茶工場みたいなものを自分の庭先に持っていたんだそうです。
そういわれてみるとかなりくたびれていたりするけど周りのどの家にも同じような小屋が残ってる。
入ってみると店員さんの人当たりの良さというか人を大事にしてくれる感がすごくて驚く。
おしゃれカフェはいっぱいあるけど、最近ないよこういうの。


スクリャービンのエチュード
昨日のソナタとは全然違いますね。まだ変態化していません。
なんかそのへんに置いときたいようないい曲でしょう?

私は4月限定タケノコのピザ・・が良かったんだけど嫁さんの意向も聞いて
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リンゴとシナモンの・・
おいしかったよ。
敷いてある紙にはこのあたりのことがかわいらしいイラストとともに描かれてあった。
地域愛と誇りと・・こういうのどこか違うとこでも見たけどいいよね。
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コーヒーも。
このコーヒーし苦みを感じながらでもおいしかったよすごく。
私はミルクと砂糖入れて飲んじゃうような人だけど、なんとなく味が違うと思う事も時もあります。
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ボーっとゆっくりしてたらお水持ってきてくれて・・
レモンが入ってるんだね・・
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窓の外はお茶畑の緑。
帰り際にお店の人が嫁さんにピザの石窯焼き体験とかイベントやってるんですよと説明してくれて。
Facebookかインスタ見てくださいねみたいな。
ああいうのってリアル自分出してやってるんでしょう?
私にとってはものすごい壁がある気がする。
私の名を知る人に私のことを少しも知ってほしくない。
私の知っている人のことを少しも知りたくない。


この際エチュードをもう一曲・・・この曲は左手の動きを見ながら聴く曲だと思う。
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私は弾けないんだから見たってしょうがないんだろうけどこの左手のあっち行ったりこっちいたりしている楽譜の景色は見て楽しい。
曲想は楽しい曲じゃないけど。
弾ける人に言わせればこんなの何でもないですよとかいうんだろうけど関係ない。
私が面白いと思ったらもうそれでいいの。
そういう楽しみ方ばかりではすぐ飽きるけれど。

このお茶の谷をさかのぼる道はまだしばらく続いていそうだった。
でも地図を見るとその先で山に阻まれて行き止まりのようだ。
人生は戻ることのない一筆書き。
ここにいる間は幸せなひと時でした。
私はそういうのがすぐになかったことになっちゃうので、こうしてブログに書いて自分で読むことにします。
私は幸せです。

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隣。
あの家は実はカレー屋さんらしい。
いつか食べにこよう。
ここも良いところだった。

Tag:スクリャービン  Trackback:0 comment:2 

アートな古民家

訳のわかんない心配で暗くなってるくらいなら楽しく飯でも食いに行った方がいい。
近いと思ってたら高速代が予想以上でへこみながら・・
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こういうの大丈夫だと思ってると下の方でガガガ!とかいったりしますね。
あの先を曲がると
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古民家って築200年の茅葺で・・とかだと思っていたけど最近はちょっと古けりゃ古民家なんですよね。
どっかのおばあちゃんの家みたいな古民家。
狭いところで切り返して車の向きを変えてたら中の人が出てきてそこでいいですよ・・
あっいい人そうだ・・
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外に電気釜があったり・・
陶芸家のアトリエのようです。
カフェもやってますという感じなのかな・・
主人作(夫婦でかな?)の陶芸作品がたくさん展示してある。
素人にも受け入れやすいものもたくさんあってなかなか良かった。

この日は主人がほれ込んだ?らしい現代美術作家の個展をやっているとのことで前衛的な作品が建物の中を埋め尽くしていました。値札もついていて気に入った人は買えるんでしょう。
前衛もいろいろですが正直私にはその良さがわからない感じ。
見返すとあえて避けたようにその写真が一枚もないのが私の素直な感想だと思う。
音楽にも現代音楽みたいな世界があって私には意味不明なことがほとんどです。
しかしこれまで訳の分からないと思っていた音楽の中身が急に見えたりしたことがあります。
そして今はかけがえのない大切な音楽だったりする。
だから目の前にあるものが意味不明であったとしてもそれに意味や価値がないと決めつけてはいけないと思っている。


自身優れたピアニストでもあったらしいスクリャービンというロシアの作曲家がいます。
ラフマニノフと同期かなんかだったと思う。
初めのころの作品は非常にロマンチックでみんな大好きな感じの曲を書いていましたが、ある時期から神秘主義みたいな妙な思想に傾倒したりして作品や音楽家としての活動も変態化していきました。
最後のほうの交響曲かなんかが有名ですがいまのところ私には理解不能です。

ta
ピアノソナタ第10番。
たまたま持っているホロビッツのスクリャービン集に入っているのでなんとなく。
この曲について検索すると作者が言ったという言葉が出てきますが
「私の第10ソナタは昆虫のソナタである。 虫たちは太陽から生まれる。 彼らは太陽の接吻なのである。」
だそうです。
こういうのはちゃんと共感できればいいけれど、訳のわかんないままうなずいたりしたら負けだ。

序奏からいっちゃってる感じがする・・・
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序奏の最後出てくるこの怪しく輝く和音とトリルは如何にも後期のスクリャービンだなという気がしますね。
この世に生きる者どもよ聞け!みたいな・・
ここからテンポアップするのでここまで序奏、ここからソナタ形式の提示部に入るよというところなんでしょう。
訳の分かんないい感じのお第一主題の後音楽はトリルにあるれている。
いかれていると思った序奏の大可上げで主部が解りやすく聞けていることに気付いたりもする。
えっこれが第2主題かな?とか思っていると序奏がかえって来てここから展開部だよと分かりやすく教えてくれる。
ぶっ飛んでいる音楽のようで実はベートーベン的なルールをしっかり守っており、ただのいかれたナルシスト芸術家じゃないと感じたりして。
このソナタはトリルソナタと呼ばれているようですがそのトリルはどんどんエスカレートして最後は七色の光が爆発したような世界を見せます。
この世の自然も命も太陽の光も、時間も・・すべての存在はエネルギーなのだ・・それは光だ・・
みたいなことを言ってるんじゃないかと思うんですよね。
音楽って自然や人の恋や生き死にを表すものだけれど、その究極は宇宙を描くことだ。
芸術家が作品を通して描こうとする宇宙と、理論物理学者が数式で表現する宇宙が最終的に一致したらすごいですよね。
俺も調子に乗って何言ってんだ。
玉虫色に輝く神秘トリルがさく裂しクライマックスに達すると
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突然あのお告げトリルが登場。
この世の全てのものよ聞け!
そしてまたAllegroに・・
実は聴き手へ解りやすく伝えるための配慮が考されているような気もする。
クラシック音楽をいろいろ聴いていますが、いきなりいいなぁと思える曲ばかりじゃありません。
むしろそんなことはあんまりない。
最初は聴いても訳が分からないものなんですよね。
それは多分クラシックを聴かないか大嫌いな人がクラシックを聞いたときに感じる訳の分からない騒音・・みたいなのほぼ同じです。
私も生まれたときからクラシックが好きだったわけじゃないからそう感じていたことがあります。
でもそこを無理やり聞いていると訳の分からない真っ暗闇の中にぽっと灯台というか目印みたいなものが光って見えることがあるんですね。
そうするとそのあたりは照らされて様子が見えるのでそこだけでも聞こうという気がしてくる。
そんなこととをやっているとそのうちその明かりの間にあった訳の分からない闇に何があるのかが見えてくる・・・
という感じで曲の内容が見えてきて好きになっていったりするんですけどね・・
この曲に関してはまだその途中。
あっもう一回聴いてみようかなと思ったら脈があるかな。
ピアノを弾く人は楽譜を読んでこの音楽はこういうことを言ってるんだというのを感じてそれを表現しよう・・とやるんでしょう。
今じゃ有名曲だけど何のヒントもないときにこれを見て感銘を受け演奏しようとした演奏家たちがいたんですよね・・
すごいよな。
私は知っている曲なら楽譜を眺めて喜べるけど、知らない曲をで眺めても音はならない。
弾けないながらに何か鳴らしてみればこういう曲かな?というのは出てくるけどまず弾けない。
自分が弾けなくても誰かが弾いてくれたのを聞けばいいんだからいいけれど、
自分で感じて弾いてみるというのをやってみたかった。


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明り取りの窓っていいな。
天上がないのは昔からかな?
わざと天井を外して演出してる感じの古民家カフェもたくさん見ますよね。
ここはそういうのには関心がなさそうか・・
土壁と・・
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どこでも好きな席にといわれたので奥の部屋へ・・
窓の外は竹藪?
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お任せランチというのを頼んだら今日はわかめとタケノコのご飯。
うらの裏が竹やぶになっておりましてぇ・・すぐ湯がいたので・・。
これシンプルだけどおいしかった。

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豆腐にゴマがかかったのとホタテの吸い物と・・
こういうものばっかり食べてたら心はともかく体は浄化されそうですね。
どうしても肉とか砂糖食っちゃうけど。

帰り際、主人夫婦と少し話す。
車のナンバーでちょっと遠くからなのがわかったらしく
SNSで?と聞かれる。
SNSなんか苦手で全然できないと答えるのも変なのでそうですとか言って・・
どこもかしこもSNSだ。別にSNSが悪いものだなんで少しも思わないけど私は人間とうまくやれないことを突きつけられるのが怖くてやれない。
私には多分SNSもいろんな人と楽しくやるということも一生できないかもしれない。
でも今理解できないスクリャービンの変態曲のいくつかは好きになるかもしれない。
今日も別な作曲家のもやがかかったように思えていたある曲のスコアをみたらパーッと霧が晴れたような気がした。
少しいいこともあるから。

雰囲気的に多分、こちらがその気になればずっと話ができた気もする。
でもちょっと私が逃げ気味で・・
苦労もあるのかもしれないけれど自分のやりたいことをやれる人生は羨ましい。
人を羨んでばかりいると自分は暗くなるのでいけないいけれど。
タケノコおいしかったと言ったら二人ともすごく喜んでくれたのが忘れられない。
やっぱり最高のごちそうは人とのやり取りなんだろうね。
私は苦手だけれど。

Tag:スクリャービン  Trackback:0 comment:0 

おしのける

休日。
朝起きるといきなり虚しい気持ちが充満していた。
なんだこれ・・まぁ初めてじゃないし驚きもしない。
夢を見た気がする。
いまさらあの人がで出てくるって・・・・
やめましょう。
何か考えてもいい方向にはいかないと思う。

天気いいし、散歩にいこう。
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公園の藤棚。
俺が子供の頃・・もっと前からここにあって花をつけてるんだよなこれ・・
丸っこくてでっかい蜂がブンブン言いながら私の周囲を飛んで回ってる。
目の前で止まって見せたり・・
毎年出てくるよね。あそんでくれんの?

振り向けば
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「・・・・・・・・」
あ・・
いや、花の写真撮ってるんだよ。
奇麗でしょ。
「・・・・・・・・」
え?もう帰るの?
いつでも自分が一番じゃないといやなんだよね。


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近くの歩道。
擁壁のコンクリートとアスファルトの継ぎ目に謎のシートが貼ってあります。
目地から草が生えてくるのを防止するシートかなんかでしょう。
何とか工法とか言って業者さんが役所の建設課とかに売り込むんでしょう。

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あっ・・
役所の期待を見事に裏切るスギナ・・・
そんなもん知るか!とシートをはねのけ豪快に伸びる・・
その先ではヨモギが全開だった。
生きるってこういう事ですよね。
業者さんや役所の方の立場を考えて・・とか関係ない。
俺だって生きなきゃなんねーんだよとか言って勝手に伸びちゃう。
それが生きることだもん。周りからどう見えるかとか関係ない。
茂ったもん勝ちだ。
刈られても根だけ残してまた出てくればいいんだよ。
やったもん勝ちだ。

いろいろと虐げられたらしいエピソードが印象的なフランクのヴァイオリンソナタ。


第1楽章で落ち着いた自己紹介が済んでいるので

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第2楽章は何の前置きもなくいきなり暴れだします。
ピアノ大暴れ・・
初めて聴いたときは意味が全然分からないながらにブラックな何かが炸裂していると思った。
フランクなんか知らなかったけれど優れたピアニストであった的な作曲家なんだろうなとも思った。
なんかブラックなことになってんなぁ・・
もがいて暴れてんだよ。
時々楽譜見ても旋律が見えてこないことがあるけどこれもそんな感じ。
よく見るとちゃんと埋め込んであるんだけど。
この音楽で素晴らしいというか私が大好きなのは1楽章の瞑想のテーマを俺は俺だみたいに叫んだ直後、

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突然ヴァイオリンが青空に向かって飛び立つ。
ここは感動的。
深く低い音でどんどん下がっていくピアノの左手にも誰にも邪魔されないゆるぎないもの・・みたいなのを感じて痺れる。
負けてません。
押さえつけるものも縛り付けるものも引っ張るものもみんな振り払って飛び出せばいいんだよ。

飛び出すというのはみんなの前で表彰されるとか、人に羨まれるとかそういう輝く正解の事じゃないんだとわかったのはほとんど今。
まだ死ぬまで時間が残っているだろうし、何しようか。
頭でわかってはいるんですけどね。
自由な時間があったりすると自己否定スイッチが入る。
お前は何もできない。何もしてないって・・
最近、この年齢で何かしないと手遅れになるとかいう謎の焦りが走ってるんですよね。

毎年勤務先の創立記念日には社員全員で記念写真を撮ります。
今日その写真をもらった。
もらった写真を見ると私は前の人に隠れていてほとんど写っていていない。
隠れたつもりはないけれど写っていない。
以前も写っていなかった。
中学生の時は吹奏楽部というのに所属しました。
コンクールとか無縁のほのぼの系のね。
最終演奏会の後、三年生だけで記念写真を撮った・・らしいけど私は写っていないはず。
下級生と楽器を片付けている間にみんな終わっていた・・
とりあえず写真に写る人になるところでも目指そうか・・
他人から見るとばかばかしいだろうけど、難しいよ何だか知らないけど。

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一本だけ遅れて咲いて見せてくれているチューリップ。
ピンクで可愛い。
一人遅れたりすると落ちこぼれと言われたりするけれど、これはみんないなくなった後に主役の座を独り占めしようというしたたかな戦略だったりして・・しないか。
一生懸命咲いてくれてありがと。

Tag:フランク  Trackback:0 comment:0 

記念日

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いつの間にか見かけなくなってしまった外観から店内から昔風の喫茶店。
メニューの冒頭には料理も店内も芸術品なんですみたいなことが書いてある。
ここは嫁さんと初めて会い話をしたお店。
とっておきの店だった。
私は忘れちゃうんだけど嫁さんは日付を覚えていて、記念日というやつだ。

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テーブルの配置変わったよな・・
あの辺りに座ったような。
飲み物結構残してるのをみてあれ口に合わなかったのかな?なんて思ったりして・・
後で聞けばその後のトイレを考慮してただけらしい。
あれから16年だっていうから驚いちゃた。
さあ飯でも食おうか・・

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チキンステーキ。
うめぼし?
いいね喫茶店のデミグラスソース。
ほんとは量的に足りないんだけど・・

ショパンのこのワルツ、

いつも変ニ長調は天国の調だとか言っていますけど、この曲は地上にある気がしますね。
それも家でお茶でもしてるような・・

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聴いてるといつも二つの声部が歌っていて二人でしゃべって歌っているみたいですね。


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結局ケーキセット頼んじゃって・・
いいよね記念日ですもん。
チーズケーキ。
ちょっと小さいけどこれくらいでちょうどいいんだよね最近は。
ここはカフェじゃなくて喫茶店。最近よく見る泡で絵が描いてあってみたいなのはない。
こちらもそんなの欲してないからいいの。

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中間部はデュエット。
フラット6つの変ト長調には甘いクッキーを甘いチョコレートでベターっとコーティングみたいなイメージがあります。
でもここはそんなにくどくないね。

ほんとは別な曲について書いてたんですが、言いたいことがエスカレートして騒がしい感じになっちゃったんでやり直し。
記念日な話なんだから。

お店の人が驚異的なぶっきらぼうだったりするけれどもうそれ自体ネタみたいでいやな気もしない。
以前来たときは別な席のお客さんとは楽しく話してるのを見聞きして落ち込んだりしたけれどこちらも歳くってそんなもんどうでもよくなった。
こういう喫茶店もなくなってきましたよね。
しかし一見おしゃれだけど冷たいというか何だか居心地の悪いカフェも多い。
出来れば長くやってもらいたいなぁ。

子供のころから一人でいることが当たり前だったけれど思春期に恋愛感情というか恋愛欲求みたいなものに目覚めたりもした。
腐る前にあれがあって本当に良かった。
人が嫌いとか言っている私に嫁さんがいるのはほとんど奇跡であると思う。
ずっと1人でいいなんて思っていたら今頃さみしかったろうなぁ。
またここにこれた。

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外に出れば大きな木。
実だか何だかわからないけど雨みたいにバラバラ振ってた。
あの時もそこから見下ろしてたのかな。
この先、また何年かたってもそこから見ててくれるかな?

Tag:ショパン  Trackback:0 comment:10 

裏方

昨年末にSL列車に乗りに行った。
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C10という蒸気機関車が発車前に蒸気を貯めてみたいなところですが、車体中央はボイラーが占領してしまっているのでその側面にいろんな機器が取り付けられています。
運転席のすぐ前で蒸気を上げているのはタービンで回す発電機だと思う。すごい音がする。
今は保安装置だとか無線なんかの電気的な設備を積まないと走れないけれど、基本的にSLというのは前照灯と他のランプ以外は電源不要で動作するような設計になってるんだと昔何かの本で読みました。
なんでも電子制御の現在からすると驚きの機械というか。

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発車10分前くらいになると機関士の一人がここへきて小箱みたいなもののふたを開ける。
開けると回転するレバーがあってぐるぐるぐるぐる回していました。
これにどんな役目があるのかは知りません。
例えば各動作部分へ自動的に注油するためのポンプみたいなもの?
とにかくぐるぐる回してた。

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これ、蒸気の力でも回るようになっているらしく、みている機関車の排気に合わせて時計の秒針みたいに少しづつ動いているのがわかる。
それがどうしたという話かもしれないけど、これが面白いと思ったわけなんですね。
みんなこんなのどうでもいいでしょう?
でもみんなにとってどうでもいいものが不要なものかというとそんな訳わなくてこれは多分とても重要な役目を持っていたりするわけですよね。
なんかこれが面白すぎというか・・


ブルックナーの交響曲第8番ハ短調の第1楽章。
展開部が終わって第1主題の再現っぽいけど第1主題は単純に出てこなくてここもまだその展開みたいな感じでもあり・・
ほっといても大変面白いこの部分、
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第1主題が振り回されてる。
弦楽器のユニゾンを管楽器が縁取りして・・ffで七転八倒しているみたいです。
さらに超絶面白いのがトランペット

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周りが全部ffで叫び転げまわっている中、トランペットによるこの運命そのものと言える第1主題のリズム音型には
Sehr leise 非常に静かな・・・その先に immer leice常に静かな・・・という指示があります。

マーラーくらいになるとfffppが同居していてもありそうな話で不思議ではないですが、
ブルックナーだとまだびっくり指示ですよね。
作者も特別な指示だと考えているんでしょう。あえてppと書かずに言葉で指示しています。

ここ、トランペットは大音響の他の楽器にかき消されてしまいいながらも音の合間から微かに聞こえてくる。
七転八倒している子の人間を支配している運命が遠くに見える・・・みたいですごくいいんですよね。
オーケストレーションはどのパートもはっきり聞き取れるよう効率よく楽器を配置するみたいなのが基本だから、これは明らかに異常な指示、異常な光景。
でもそれを交響曲のでやっているというすごい場面なんだと思うんですよね。
昔読んだ本でどうせ聴こえないんなら吹くのやめちゃおうかと実験してみたみたいな話を読んだことがあります。
やめてみると何か足りないからやった的な普通のオチだったけれど、目立たないから不要かというとそんなことは全くなく、目立たないこれこそがなによりも重要だったりしているんですね。
マーラーとかじゃなくてブルックナーがやってるところが面白いんですよねこれは。

この曲の第1主題には厳しい運命みたいなものを感じますが、ベートーベンとかブラームスに出てくるような個人に降りかかる困難とかいうような運命ではなくて、すべては神が作ったもので人間なんかに動かせるもんじゃないんだよという厳しさ荘厳さみたいなものを言ってるような気がします。

鉄道写真を撮ってる人のブログを見ると今でも電気機関車なんかのことをカマと呼んでいますよね。
お湯を沸かして走る蒸気機関車は走るお釜なんですね。
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この時運転席に座らせてもらいましたが目の前はボイラー。
暖かいんですよ。
生きてるという感じがする。
実際、同じ型式でも能力に差があり、癖みたいなものもあって人間みたいだったみたいですよ。
どこの機関区の何号機は名機・・みたいな話でしょう。
蒸気の排気音、煙の臭い・・・写真じゃわからない生きた世界がありました。
今電車の運転席もグラスコックピットみたいだもんね。
例えば副都心線なんかATOとか言って実際自動運転だもんね。
運転士さんは非常時にブレーキを引く構えはしているけど直接の運転操作はしない・・
お客さんは全員スマホを見てる・・時代が変わりましたね。


Tag:ブルックナー  Trackback:0 comment:2 

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