サロマ湖

中学生のころ、机に向かって勉強するふりをしていたけれど実際勉強なんかするわけなかった。
やってる感を出すため本やノートを広げてはいたけれど実際は百科事典や地図帳を眺めていました。

地図上の鉄道路線をなぞって移動し周囲に出てくる地名や地形を読んでその場を想像したり・・
今ではみんな廃止されてしまいましたが30年くらい前までは北海道のいたるところに鉄道が敷かれてそれを乗り継いでくるくる回ることができていたと思う。
稚内から南下して名寄を通って東の海に出ると湧別。まだ湧網線という路線がまだ地図に載っていた。
その路線に沿って移動し始めると・・

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サロマ湖。
確かまず名前に笑ったような。
なんでカタカナ?みたいな。
いまじゃカタカナの地名なんか結構あるのも知っているけどなんでも最初に見たときのインパクトはでかかった。
次にこの形。海と薄皮一枚で隔てられている・・なんだこれ千切れちゃわないのか?・・
よく見るとその薄皮にはちょっとだけ切れ目があって海とつながっていた・・・
何だか知らないけれど地図の中に見つけたこの世界に魅かれ、いつか絶対行ってみたいと憧れました。

その後しばらく腐ったりしていたので、
実際に行くことができたのは30過ぎてから。
レンタカーでその湖畔まで行ってみてもあまりのでかさにあのへんてこりんな形は何も実感できない。
しかしガイドブックには載っていないローカルな展望台が存在することを事前に確認してあった。
細い山道を車で登り・・あれ砂利道になっちゃったけど大丈夫か?・・・
たどり着いたサロマ湖展望台・・子狐がちょこちょこ走っていたりして・・
さらに徒歩で土の階段を上り山の上に出れば立派な展望台が・・・だれもいない・・
4106.png

すげー!
感情がないとか言われた私ですが一人でかい声で叫んでしまいました。
写真では伝わらないけどひんやりした空気も含めて私の夢に見たような世界が巨大スケールで目の前に現れたんだから・・
写真撮ろうにも広角レンズかなんかじゃないと入りきらない。
そもそもそんなカメラなんか持ってない。
あの切れ目も見えてら・・

このギャップみたいな一瞬の間が音楽の中で重要な役割をすることがあります。
マーラーの交響曲第7番第1楽章。
再現部に入り序奏の再現が終わると第1主題部に入りますが、第1主題をちょっとやると

3202.png
最後にルフトパウゼみたいなのが書いてあります。
ただ ’ があるだけではなくてなにか書いてある・・
3204.png
Cäsūr 切れ目?

3203.png
ふっというを開けろと言いたいんだと思います。その後、ばぁーっと走り出します。
水道のホースを手で一瞬停めてパッと話すと ダー!と爆発的に出たりしますがあれみたい。
こういうの名人芸的な場面だと思うんだけどなぁ・・
指揮者であったマーラーはこういうのもうまかったんじゃないかな。


ショルティ、シカゴ響・・
空白の間にせき止められたエネルギーが解放されてどっと出る感じ。
マーラーが考えてたのもこんなじゃないかなぁ・・と思わせてくれる。



ブーレーズも思いっきり空白をためていい感じです。
面白いのは指揮姿で、んっ!!とかやらずに
・・はい・・
みたいな・・と書いたのは実は半年以上前でliveの動画削除されちゃったので代わりにCDから・・


バーンスタインは空白がちょっとありますが、大袈裟にやらずに自然な感じですね。
ニューヨークフィルのもこんな感じでした。

マゼール

絶対素直じゃないんじゃないかと期待させてくれるロリン・マゼールですが、期待通り?空白なしで突っ込みます・・
わざとでしょ?


マーラーと直接話したことがあるクレンペラー。
本のインタビューでマーラーの曲では7番が最も優れていて好きだと言っていました。
この人はもう前後のテンポからしてものすごい世界に行ってしまっていてここがどうとかいうんじゃないですかね。
このテンポじゃ突然の空白も生きないし、そんなんじゃないとこに力が流れてるというか。

実はこの聴き比べみたいなのは半年以上前に書いたものなんですね。
半年たつとブログのトーンや方針も変わって来ていて自分で読んで違和感を感じたりして・・
まあいいか。
ここ面白いんですよね。
私はショルティーのダム決壊みたいなのが好き。

中学生の頃いつか列車で北海道を旅することを夢見た。
4637.png
でもそのすぐあとに北海道の赤字ローカル線はみんな廃止されなくなってしまいました。
北海道にハマってやたらに通うようになったのは夢ももう忘れてしまっていた30過ぎから・・
移動はレンタカーが中心で汽車旅はあまりできなかったけれどそれでもいくらかは乗ってもみた。
それができたのもつかの間、事情を抱えて旅行も行けなくなってしまいました。
まあそれはそういうものでしょう。
人生、やりたいことがあったらやれるうちにやっておくべきだろう。
当たり前にできたことができなくなる障害はいつやってくるかわからない。
普通の人はそんなことわかっていて若いうちにやりたい放題やってみるんでしょうね。
若かった私に言ってやりたいけれど、
考えてみるともっと年老いた私が今の私に向かって同じことを言っているかもしれない。

もうちょっとむちゃくちゃしてもいいんだろうなぁ・・
心を羽交い絞めにしている物を壊さないと。
あっという間だもんね月日が経つのは・・

Tag:マーラー交響曲第7番  Trackback:0 comment:2 

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クラシック音楽が好きです。

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