出会い

リンゴのピザを食べたた後、来た道を引き返すのもなぁ・・
地図ではこの谷は行き止まり。
でも拡大すると細い林道が峠を越えていくように見える。
こういうのは行ってみると四駆の軽トラしか突っ込めないような道だったりもするけれど・・
車で林道を上るとやちょっと整備された休憩所付きのトイレと駐車場みたいなところを最後に未舗装にかわっていた。
ここから山頂まで歩けるみたいだ。
峠越えはいいからそこまで歩いてみようか。
夕刻の山は明るいと思ってなめているとやばい。
案内板には約20分とある・・まだ日暮れまで時間もあるし今日は明るい。遭難するような話でもないだろう。
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ヒノキの人工林を登っていく。
なんかこれうちの近所の山と変わらないな。
花粉症じゃなくてよかった。
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でも振り向けばなんだかいい眺めだ。
結構な坂を登っていると息も上がってくる。
リンゴとシナモンのピザが結構なカロリー感を腹のあたりで主張している。
また医者に怒られちゃうぞ。
しばらく登ると嫁さんは疲れたから途中のベンチで待ってるという。
私は一人登って登って・・頂上。
あっ・・・
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カモシカ。
葉っぱ食ってら
私の気配に気づいているはずだけど、全然逃げない。
小さな角があるから雄だということでいいのかな?
イノシシじゃないから、危なくはないだろうけど。
まじかでカモシカに遭遇したのなんか初めてだ。
とごちゃごちゃ考えていると後ろで草を踏みしめる音が・・・おっさんでも登ってきたのかな?
と思うと一匹のカモシカがものすごい速さで後ろを駆け抜けていく・・
え!?なんて驚いていると後を追ってもう一匹・・・
当たり前だけど彼らには通路とか足場とか関係ない・・人が作った地形はまたく無視して一直線に駆け抜ける・・
すげー

しかし目の前のカモシカ氏は微動だにしない。
逃げるでも威嚇するでもなく・・・葉っぱ食ってら。
大回りしながら向こうの展望台へ行こうと移動して。
まだいる・・
絶景を眺めたりして・・振り向くとあっ
カモシカはずっと同じ場所から私を凝視し続けている。
逃げないんだな・・
じゃいいかと展望台の階段を上がろうとすると
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さっとその場を離れて
ゆっくり去っていった。
考えてみると勝手にやってきたのはこちらの方で去っていったという言葉は違うのかもな。


フォーレPiano Quintet No.2, Op.115
この曲10年くらい前にいいなと思って聴いたんだけど、それっきりになっていました。
この先いろいろあって頭の中に出てきたのがこの曲。

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印象的なこの冒頭からやられて・・・
ヴィオラの言い残した伸ばしの上にチェロがのってくる・・なんだろうこの感じは・・
取り戻せない時間が手から離れて遠ざかっていくみたいなね。
ドイツの作曲家の曲はしかめ面で難しい屁理屈を言っていそうだけど、心を開いた聴き手には徹底的にわかりやすく説明してくれるようなところがあると思う。
これはそういうのじゃないと思う。
そもそも意味を探りながら聴くのが間違っているのかもしれない。でもどう聞くかは私の勝手で大きなお世話だ。
Op.115というフォーレ晩年の曲で書いた当時作者は聴覚障害でまともに音楽を耳で聴くことはできなかったようだ。
同情したくなるけれどこの人は浮気ばっかりしていた人だ。レクイエムのあの浄化されたイメージとは違う人物像があると思う。
関係ないけれど。
この楽章はすんだ世界を見せているけど後続楽章はまた違うものがあるとも思う。

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展望台に登り、こんな景色をしばし眺めて・・
むこうを海、手前三方を山に囲まれたあの町は徳川家康が隠居所に選んだ場所。
私にはわからないけど風水とか気とかいうので見てもいいところなんでしょうね。
あんまりゆっくりしていると嫁さんに怒られちゃうから帰ろう。
いきと違うルートで帰ろうか・・
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振り向けば展望台。
前を見れば
あっ!・・
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カモシカいる。
びっくりした・・もうとっくにどこか行っちゃったのかと思ったのに。
待ってたの?ちがうか。
昔々、いつも通り一人で帰ろうと思ていたら「一緒に帰ろ」といわれて
嬉しいけどどうすりゃいいかわからなくて・・
みたいなことがあった。
人生にそう何度もないので映像付きではっきり覚えていたりする。
その時もその日限りだったけど。

さあ帰りますよ…みたいな感じでカモシカはゆっくり歩いてゆく・・遊歩道を・・
え?遊歩道を?
私もゆっくり進む・・
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距離を調整しながらお互いゆっくり進む。
振り向いてくれたりして・・
以前タヌキとこうなったことがあった。
遊んでくれてるのかな?
間抜けそうな人間が来たからからかってるのかな・・
カモシカは好奇心が旺盛で人がいると逆に人間見物したりすると昔どこかで聞いた。
あんなのが居直って突進して来たら怖いなと思いつつ、ちょっと嬉しかった。
そのままゆっくり進んでみてもよかったんだろうけど、後は追わず元来た道から帰ることにする。
振り向くと、なんだこないのかぁ・・と言う感じでとぼとぼ遠ざかっていくカモシカの足が見えた。
あのままついていったら何があったんだろう?
正直ちょっと怖かった。
私はいつも途中でやめて逃げちゃうな。
そしてあのまま行っていたら・・なんて考えて・・
あのまま行かなかったんだから考えたってその先はない。
ないものはない。
彼は何かを教えてくれている気がするんだけど、正直よくわからない。
でもなんかこう、ありがとう。

フォーレのこの曲も今大好きなのに、なにを言おうとしているのかは今一つはっきりとわからない。
雨上がりの霧が晴れていくようなこの世界。
ブラームスやマーラーみたいに内容を分かりやすく説明してはくれない。
そういうやり取りもあるんだよね。


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檜の林はところどころ伐採して光を入れてあり、こんな自然の森が戻っている所があった。
山って日が暮れなくても夕刻になると異様な雰囲気が迫ってくる。
この後あったことは気のせいだと思うから書かない。

Tag:フォーレ  Trackback:0 comment:4 

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Author:unagi
どうも発達性協調運動障害(DCD)じゃないかと思います。
クラシック音楽が好きです。

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