歩こう

地図を見ていると大きな川を挟んで北勢線とほぼ並走する路線があります。
こんな田舎なのに珍しいかな。
同じ会社なのでフリー切符1枚で両方乗れることになっている。
もと鉄道マニアなのでどちらの路線についても昔からよく知っていた。
おっさんになってやっと現場に来たんだ、歩いていけそうだし用もないけど乗ってみよう。
興味がないと用もないのに電車に乗ってお得とか言っているのは馬鹿に見えるかもしれない。
自分の知らない世界は間違っているかばかげていると思ってしまうのが人間だ。
そんなものなんだろう。
歳をとると楽になっていいねぇ。。
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こちらはJR在来線と同じ幅の線路で見た目は普通。
今、田舎の路線はみんな朝夕の高校生の通学需要で成り立っているんでしょうね。
ほとんどだれも乗っていない。
私はその方がいいけれど。
なんかいい景色だよなぁ・・
田舎路線ではあるけれどこの路線は終端付近に全体が石灰石みたいな山と巨大セメント工場があって、
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こんな貨物列車が数多く走るらしく、よく見ると 軌道は結構頑丈そうだ。
かなり遠くから超巨大規模でかじられちゃっている山が見えていた。
秩父の方にもこんなのがあるんだったよな。
日本は資源のない国だといわれるけれどセメントは自前で行けてしょうがないみたいだ。
銅も撮れたんだろうけど大規模露天掘りに比べたらコスト的に話にならないんだろう。
銅を大量に使う会社で仕事をしているけれど、国際銅相場と為替に振り回されちゃっていて・・
なんて私も仕事してます的なことを書いてみたりして。
長い貨物列車とのすれ違いができるように小さな駅でも複線部分の有効長をすごく大きくとってある。
どうでもいいかそんなの。
写真もたくさんあるけれど、普通の人には何が面白いか伝わらないもんなんだろうなぁ・・・
反対に私は世間で人気のなにか・・が全然わからずなじめない。
人と知り合うと最初はいいけれどそのうち共通の話題がなくなりみんな離れようとする。
もういいけどね。
セメント工場のある駅で降りてみる。
ここからならまた歩いて北勢線の駅に戻れそうだ。
時間があれば盛大な貨車の入れ替え作業が見られるらしいけれど、この時は全く動く気配が感じられなかった。
乗り損ねた電車で来ればいろいろ眺められたのかな。
こういうあのとき・・なら、というのを延々考えて肝心のものを見なかったりするのが私。
まあいいや、歩こう。


https://www.youtube.com/watch?time_continue=2215&v=BJFRx2xSYwE
ベートーベンでも。
前後を非常に牧歌的で豊かで気持ちのいい田舎音楽に挟まれて・・
この楽章は雨宿りみたいでもあり、なんかネガティブな事案を抱えて歩いているようでもあるかな。
全部明るい音楽というのは一歩間違えると安っぽく聴こえることがあります。
じゃあ人生を豊かにするにはたまに暗い感じが必要かな?なんて安っぽく書いてみたりして。

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地図的にはどうもここを入っていくらしい・・
その先、地図には極端に細い道が河岸段丘を折り返しながら下りてでっかい渡る橋がつながって・・
と思いながら歩いていくと立て札。
この先落橋のため迂回してください。
え?落橋?いまどき落橋?
行けば通れるんじゃないの?と進んでみるとロープで道をふさいであった。
行ってみるはいいけれど全部無駄になって帰ってくるんだよいいの?
というメッセージのようだった。
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あらら確かに橋落っこちてますね。
諦めて迂回・・地図的にはかなり大回りしないと別の橋へたどり着けないよう見える。
西日が暑いのと歩くのも飽きてきていて精神的にめげる。
まあいいや。
歩こう。
他に手もないじゃない。
ヘルメットをかぶって自転車に乗った中学生が下校中。
みんな低い声で「こんにちわー」はいこんにちわ。
ちょっとめんどくさそうだけどその誰にでも挨拶できるのは宝だよなんて年寄りみたいなことを考えながら・・・

歩いてみればのどかでいい景色だったりもするわけだ。
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いいなぁーなんて思いながらももう写真撮るのもめんどくさくて適当にシャッター押したりして。
夜は危ないよなこういうとこ。
このあとぱっとしない景色が続き・・いつ駅に着くんだろうか?もう飽きた・・
国道で歩道のないところを歩きトラックとかダンプにぶっ飛ばされそうになったりしながら
へらへら歩いていればいつの間にか駅前。
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今度はなんとなくいい感じのタイミングで次の電車の時間だった。
何度見てもこの狭い幅のレールと小さく愛らしい電車には笑ってしまう。
さあ帰ろうか。
調べると予定の時間までに家へ帰ることは絶対にできないことが判明。
やべ。
すぐ対策を打って。

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西日を背に、黄金の中を行く。

誰とも話もしないし、出会いも心温まる話も何にもない小さな旅。
私は楽しかった。

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勘違い

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ねじりまんぽという技法で積まれた石橋をくぐって・・
向こう側から見た方が絵になるかな。
ここで電車が来るのを待っててもなぁ・・・
石橋かと思っていたけれどどこかで解説を読むとこれはコンクリート橋らしかった。
ぼーっとのんびりすればいいんだけれど、根拠もなく無駄に焦る気持ちがなんとなく流れていて・・
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あった合った眼鏡橋。
これも有名な古い橋だけど、石橋じゃなく無筋コンクリート橋だそうだ。
橋があってのなくてもいいとこだなぁここは。

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なんかこの素朴な世界もいいよね。
子供のころどこかで見たような・・・
いいところだねえ。
折角来たんだから眼鏡橋の上を電車が走るところをみていこうかと思う。
きもちいいなぁ・・かなんか言いながらしばし待って
駅でちらっと見た時刻表と先ほど降りた駅の発車時刻を考えるともう列車が来るだろう時刻・・・・
あれ・・・・こないな。
調べると30分ヘッドだと思っていたダイヤ、この時間は1時間に一本なのだった。
という事でスマホ片手にここに一時間くらい突っ立ってた。
この適当さが私。
カメラとか三脚とかがあればそれなりな感じに見えるんだろうけど変なっさんが一人ぼーっと手ぶらで立ってるんだもん。
おかしいかもね。
いいよいいところだし。
はらへったなぁ・・
スマホで調べると行こうかと思っていたラーメン屋はもうすぐ閉店時間なことが判明。
やっていそうな別な店は駅に戻って去らぬ向こうへ歩いて・・食ったその後がつながらない・・
どうするか・・
でっかいカメラを持ったそれ系の人が一人、もう一人ちょっと挙動不審な人がやってきて・・・
その人が絵に描いたように写真にかぶってくるところを想像しながらぼーっと風に吹かれて。
あーきた。
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しかしこの電車はすごくのんびり走っていていいんですよ。


https://www.youtube.com/watch?time_continue=5230&v=HHNXjE-L7BU

またブル7の2楽章ですが麦畑が見えると言った第2主題について
非情にはづかしい話ですが書きましょう。
初めて聴いたのは高校生の時。
今でこそネットでスコアが見放題ですが当時はそんなもんなかった。
ブルックナーだったら楽器屋にポケットスコアがあったかもしれないけれどそんなものを手に入れる余裕もなかった。
という事で耳でだけ聞いていたこの曲(普通か)
私はこの第2主題を4分の4拍子として認識しました。
そしてそれは今でもそうです。

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でも楽譜は4分の3拍子で書いてあるんですよね・・
なんだよこれ、私にとっては驚きの世界。
私が馬鹿で間抜けなだけなのかもしれないけれど、いまだに楽譜を見ていても3拍子の音楽に聞こえない。

スマホで近くの飯屋を検索すると一番近いのはマック・・えマック?・・ここまで来てマック・・
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振り向くとイオンの看板。
あああそこにあんのか・・
そのまた向こうには同じフリー切符で乗れる別な路線の駅があるにはある。
一時間突っ立って疲れたのと腹も減ったのでまあいやとマックに向かう事にする。

私がこの場を離れるそぶりをすると変な行動を繰り返していた人はすかさず車に戻った。
これみよがしな動きは私に対してその場所開けろというアピールだったのかな?
それも勘違いか。

私は生きてて色々と勘違いしていることがあると思うんですよね。
とっとと気付いて是正すべきものもあれば、知らずに行った方がいいものもあるだろう。
うすうす感ずいているけど考えたくないものもある。
勘違いされているけれど黙っていようということもある。
全部どうでもいいか、今がよければ。

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ちょっと歩けば神社本体が見えてくた。
なんか立派な神社だな、
幟のあがったお祭りの日に見に来たいなぁ・・

マック・・どこへ行ってもマックはマック・・
胃にもたれなそうなやつはどれだ?なんて考えてるところが俺も変わった。
食ってみるとなんだいつもと同じ味じゃんか・・当たり前か。
またプラプラ歩き出し、江戸時代からあるよような集落のグネグネ迷路みたいな路地を歩く。
日差しが強くて暑いんだけど、
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観光地でも何でもない知らない遠くの街をほっつき歩くのは結構楽しい。
珍しいものなんか何にもないんだけど微妙に違うよね地元とは。何がっていうんじゃなくて。
歩いていると道がひそかにカーブしていき思っているのと違う方向を向いていたりする。
スマホがなかったら迷うかどっか明後日のほうまで歩いていちゃっていたかも
しばらく歩いて
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駅に到達。
社会科見学かな?子供がわらわら出てくる・・
え?出てくる?・・・
時刻表を見るとそう、一時間に一本しか来ない電車は私の到着1分前に発車したところなのであった。
事前に調べる気もいっさいない無計画とこのタイミングの悪さ。
まさにこれは私。

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のどか

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近鉄名古屋駅には30年以上前、子供のころに来た思いでがはっきりと記憶にあります。
列車を見下ろせる喫茶店があるんだよね。
前回来たのは学生の時・・ある大事件の起きた日だった。
23年か・・
しょっちゅう来ていた気がするけど。
あの喫茶店・・あっあった。
またいつかゆっくりできるときは行こうあそこに。
急行でしばらく走り、でっかい橋を2度渡れば
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桑名。
このレールの風景を覚えておいて
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これ見ると違和感を感じたりしますか・・
知る人ぞ知る現役ナローゲージなんだけど、
昔の遊園地にあったおとぎ電車みたいな、なんでこんなにちっちゃいのみたいな特殊な線路なんです。
明治とか大正時代、車も道路もないころには国鉄や大手私鉄の駅から田舎の隅までこういう簡易鉄道みたいなものが敷かれていました。小さな蒸気機関車がトロッコみたいなのを引っ張って・・
そういうのはだいたい昭和30年くらいまでにみんな廃止されるか本格的な鉄道に改良されちゃったんだけど、ここにはなぜか奇跡のようにそれがそのまま残っているという・・
なんとなく実際いってみようかなと思った。


https://www.youtube.com/watch?v=cdLuvGsjwlA
これはシューベルトの交響曲第5番
シューベルトは31歳でなくなってしまったんだっけ?
晩年の傑作とかいうとおじいさんが人生をつぎ込んだ作品みたいだけどこの人その時点でも30歳とかなのか。
でこの5番は19歳。
二郎インスパイア系とかありますけどモーツァルトインスパイア系。
次郎系はちょっともう無理だけどモーツァルトは大丈夫。
この曲自体は30年くらい前に買ったCDに入っていて知ってはいたんだけれど昔風の演奏もあってなんかなんとなく好きになれずそのままだった。
この日駅へ向かう車の中でラジオを聴いてるとこの曲が流れました。古楽器による今風のテンポよく進む感じの演奏が新鮮だった。
あれこれいい曲だなぁ・・
こういうの嬉しいもんですよ。
30年越しで曲の良さに気付いた訳で生きててよかった。
とても素朴な音楽ですがいろいろ狙ってるような気もする。
この動画の演奏を聴いていると第1楽章の第2主題が近未来的なリズムのように聞こえ・・
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たけど、楽譜的には普通だった。
なんだこれ?まあいいか。

一日有効なフリーきっぷというのを買って乗ってみる。
小さな車内に吊りかけモーターの音と振動。
短いレールをガタンガタンとゆっくりゆっくり進んでゆく。
シューベルトの5番の素朴な音楽だけどこの鉄道はもっと素朴でのどかだ。

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この写真、レールの幅もそうだけど車両が笑っちゃうような小型なのが伝わるかな?
面白いのはそんなナローゲージなのに設備は近代化されていてちゃんと冷房をきかした車両が走ってること。

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いいでしょこんな景色。
おっさんにとっては子供のころからなんとなく知っていた聖地にたどり着いたようなもんだ。
ちょっと嬉しい。

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途中駅で降りてみる。
キャーこの景色・・
わたしには素晴らしい光景。

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何度見てもこのレール笑っちゃう。
馬鹿にしてるんじゃなくて微笑ましくて。
飯でも食おうかと思ったけれど気持ちがいいので少し歩く。
この近くにはちょっとした見どころがあるのでそこまで。
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いいねぇ・・こういうの。
家の近所にだってあるんだけれど、やっぱり遠くに来てみるとなんだか妙にいいいものに見えますよね。
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スズメバチの巣があるぞ!静かに歩け!みたいな立札を見ながら・・
でも何だか奇麗で気持ちがいいこの道をへらへら笑いながら進む。

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ああ見えてきた。
いいねえ。
ここだけ違う時代の違う国みたいじゃない?

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先程のってきた北勢線の橋なんですが、大正時代製。
ただ古いというんじゃなくて「ねじりまんぽ」というこの石済みの技法に特徴があります。
明治時代に鉄道の技術を海外から入れた時、日本人はレンガの積み方も教わった。
なんか忘れちゃったけどイギリス積みとかフランス積みとかいろんな積み方があって、そのあたりに着目して造形を愛でたりする趣味みたいな世界もあるようだ。
昔本で読んだけれど忘れちゃった。
確かに石済みがスパイラル状になっているでしょう?
なんでこれで石落っこちないのとか・・力学的にも形状的にも理にかなってる積み方なんだろうけれど、見た目も美しい。
私も物の設計してますけど、内容的に適正なものができると見た目も自動的にいい感じの景色になってくるみたいな感じはありますかね。ちょっと話がおおざっぱすぎですけれど。
この用水路と通路を一緒にまたぐというのも昔の鉄道によくあった形なんですね。
ここも有名なんだけどこの先にあるもう一つの有名な橋も見てみたくこの場は急いで通り過ぎた。
後でもう一度ゆっくり眺めようなんて思って・・
後にしようってのはよくないんだね。
後のことなんかわからないんだから。
結局ここには戻らなかったのでゆっくりこれを見ることはできなかった。
まあいいじゃない。
また来る理由ができた訳だから。



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再発見

さあ週も明けましたし、新しい自分でいきましょう。
いうのはタダだし。

山の上とかに造成されたちょっと高級系な住宅街がありますよね。
ちょっと違うんだよ的な家が並んでる中にまた別格的な家がこれ見よがしにでかく建っていたりします。
社長さんなんだろうなぁ・・どうでもいいけれど。
一生近づくこともないんだけれど、たまたま行ってみたお店はそういうところだった。
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普通に家だねこれ。
セコムのシールがなんか主張りてますよね。
営業中って書いてあるしはいいや入ろう。

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お金持ちの家って感じですね・・
70年代的かなぁ・・
でっけードアだな。

ドアを開けるとイケメンな店員さんが待っていて
いらっしゃいませ・・こちらでございます。
・・わぁ・・
普通に普通の玄関。
この時はまだここがどういう状況なのかわかっていなかった・・
くつを脱いでスリッパは出てこないのが新鮮といえば新鮮?
廊下を曲がって・・
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でっかい部屋の縁側みたいなところの・・
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奥のこの席に案内される。
接客が最高。高級店みたいだ。
店の見てくれだけおしゃれでそっぽ向きながらあっちですなんて言うような接客のところも多い。
それはお前がそんなだからろう・・そうかもね。
しかしそんな私にもちゃんと案内してくれる人もいるわけだ。
外にはいかにもな庭。
言葉が変だけどひと世代まえの金持ちの庭感覚。
昔の旅館の庭というか・・
けなしてるんじゃなくて・・よく手入れされていて、お金かかるんだろうなあとかそんなことばかり考える。
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前菜。
サラダとラタトゥーユと茶碗蒸し、
いいねえ。
サラダは選べるドレッシングで柚子を頼んだら白菜が入ってた。
白菜にゆずがかかってなんだかおいしいのね。

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ハンバーグと・・
女性ターゲットな量だからおっさんには足りない・・はずだけど
今、少量で我慢できる人になろう運動を展開中なので大丈夫。
ハンバーグはもちろんうまかったけれど、蕪の漬物がうまかったことを書いておきたい。

さあ、変なこと書きますが・・
このときこのソファーとテーブルはお茶を飲んでくつろぐには適しているけれど、食事をするのには・・みたいな高さだった。
でもいいんだけどね。
でそういう角度から見上げるせいか、いつもと違う感じで髪を縛っていたからか、
久しぶりに良い景色だったんだよね嫁さん方面が・・・
恥ずかしいからもうおしまい。


https://www.youtube.com/watch?v=cGO6wyHFClo

シューマンの詩人の恋という歌曲集の第1曲目。
この曲集は聴き進んでいくと大変辛く苦しい事になっていく・・・
ピアノが歌う最初の一音からそのことが暗示されていると思う。
そしてさらにその先が素晴らしいんだと思うんだけど、
私もそうなっちゃ困るので今日は一曲目だけ限定。
こういうのはドイツ語が聴いてリアルタイムに理解出来たらもっといいだろうなぁ・・
昔ドイツ語とったけれど何もわかるようにならなかった。

食べ終わって一息ついたところでお茶を入れに来てくれた店員さんに聞いてみた。
ここはもともと人が住んでいたんですか?
はい、今でも住んでいます。
え?
聞いてわかったけれど店員さんだと思った彼はオーナーさんで、今もこのうちに住んでいる。
若いから彼が建てたとは思えない。親父さん?お爺さん?
飲食店で働いていた時からこの家の大きな客間とこの素晴らしい庭をどうにかできないか考えていたという。
つまり、今住んでる家で営業しているわけだ。
玄関もトイレも、テレビの音が聞こえほかのお客さんがいるのかと思った隣の部屋も、普通に人の家・・
吉田のうどんが近代化して高級化したみたいな話だ。
吉田のうどんも人の家の仏壇間に上がって食べるようなのはほとんどなくなちゃってるんじゃないか・・
いまはSNSがあるから、人が人を呼んで休日は大盛況みたいだ。
やったねオーナー。
建物も場所もいいし、料理もおいしい。
接客も最高。
うまくいくよなぁきっと。
さすがに建てたのは親父さんですか?社長さん?何してるかた?
なんて聞けなかった。

帰りにどうぞ庭も見ていってください。
写真撮ってもいいですよ。
という事だったので・・
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よく手入れされたお庭。
ここはかなりの高台なので木々の向こう、はるか下のほうに街並みや工場の煙突、その向こうに海が見渡せる。
夜はすごいだろうなぁ・・

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庭の隅にはキャンプ場にあるようなバーベキューの竈みたいなのが作りつけてあった。それも複数。
なんか数十人を招いて庭でパーティーとかできるし、実際やったんでしょう。
私の人生にはない世界。
興味もないふりで敵意むき出しだけど、ほんとは憧れた世界。
もういいか。

・・・全然話が飛びますが
最近ブログにいじけたようなことを書いてばかりいましたが、狙ったかのような出来事が起きました。
とりあえず何とかなってはいるけれど油断してもいけない思う。
あんまり弱気でいるといろんなものがつけ込んでくるんだと思う。
やっぱり気をしっかり持ってにらみつけ、変なものは追い返すくらいの気持ちでいないといけないですね。

うちは夜景なんか見えるわけもないわけですが、でも家の裏で蛍が飛んでいるのを発見した。
まだ1匹。
ずっと光ってはくれず、ここにいるよと一度言ったきり消えてしまった。
たくさん光ってくれると結構絶景。
毎年ささやかな楽しみ。
私だっていいとこ住んでるよ。

Tag:シューマン  Trackback:0 comment:5 

めんこ

ブログ記事、大した内容もありませんがなんとなく何日かかけて書いたりするものもあります。
その内容にはその時の自分の気分や考えが反映するものですが、それが短時間で大きく変動していることに気付いたりして。
ある程度重いものを積んで走ったほうがかえって安定して走れる・・みたいな何かがあると思う。
私は今何もなくてペラペラなんだと思う。風や小さな石で簡単に傾いたりして・・
仕事を一生懸命やってる自分なんて言うのを設定したこともあったけどそんなのいい訳みたいなもんでしかなかった。
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いいでしょうこの景色。
黄金色に輝き波打つ麦畑、神社の鳥居、小さな電車。
また出かけてきちゃったんですけどね、
2週連続で平日にどっか行ったりしたら遊び人みたいですけどちゃんと会社員やっています。
ただ休めるチャンスが来たとき周りの顔色をみて俺出ますから・・みたいなのをやめてみた。
多分報復的なへんなのが襲って来るだろう。
・・いやでもそれ違うよ。
昔からの暗示に縛られてるだけ。
そんなだから周りは見透かしていいように扱おうとするだけ。

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玩具みたいな電車でしょう・・その下には橋。
長くなるので別にまた書きたいと思うんですが、ここはとある人たちにはかなり有名な場所。
休日にはでっかいカメラを持った人がいっぱいだったりするんじゃないかな?
平日で誰もいないな・・なんて思っていたら後からその手の人が来た。
1人はちゃんと挨拶してくれ・・・でもカメラなんて何も持ってなくてスマホをいじってる私を見て「あれ?」って顔してた。
ちょっと変な感じの人を含めあそこに3人いたんだけれどで一番変なのは私だったのかも。
子供のころから鉄道マニアでオタク的傾向があり、こんなところに来てしまう私は一眼レフのカメラやレンズというのをたくさん持って写真をブログにアップし・・とやっていそうだしやっていないほうがおかしいと自分でも思う。
でも一つも持っていないし、この先も買わないだろう。
幼いころ埋め込まれ、ある時期からは自分で自分にかけてきた暗示がある。
おまえにはできないし、やってはいけない。
なに甘えてんだ馬鹿か!という話ですが、医者へ行けば治るんだろうか?
治るわけないよもとからたたなきゃ。
もうどうにかするにも手遅れだと思いつつ、いつだったら間に合ったんだろうかと考えると出てくるのはこことあの記憶。

物心つくかつかないかという頃に住んだ家の跡・・の前。
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あのころ、右側の側溝には蓋がなかった。
嵌って泣いていた思い出もあるけれどどうしても忘れられない思い出が一つある。
近所のお兄ちゃん・・おうわからないけれどガキ大将的な子だったんだろう・・が小さな箱に薄っぺらいものをたくさん入れて持ってきた。
私は初めて見るそれが遊び道具らしいことは理解できたけれど、どうやって遊ぶのかがわからない・・・
そこへ、背後から自分を呼ぶ何かを感じる。
そこでその記憶は終わる。
この記憶は子供のころに夢で何度も見た。

それがメンコというものらしいことは後に知ったけれど、あれで何をどうするのかがわからなかった。
はっきりとした記憶はその後転居をした先で始まるのだけど、公園にみんなが集まってボールが出てくると自分は逃げて一人で遊んでいたような記憶がある。
もうその時点で今へ続く私が確定していた。

自分はメンコで遊ばなかった。
めんこが何かわからない。
きっとあの時めんこでみんなと遊んでいれば、みんなと同じことが同じようにできるようになったはずなのに・・・
多分6歳とかそのくらいからこんな事を考えていた。

こういうのを書くと鍵コメントで短絡的に食って掛かってくる人がいる。
私の方が苦労していてかわいそうです。あなたは私よりましです。わかりましたか?
みたいなの。
あちゃーという感じだけど、私のこのブログもそう見えるんですよねきっと。


https://www.youtube.com/watch?time_continue=5230&v=HHNXjE-L7BU

ブルックナー交響曲第7番
の第2楽章。
厳粛な感じで始まるこの音楽は、敬愛するワーグナーの死を悼んで書かれた。
夢の中で作曲したんだっけ?
というのと、楽譜に爆発部分で打楽器を使う版と使わない版があり、本意じゃないのに弟子がうるさいからそうしたんだとか、いや本人が書いてんだからそれが正しいだろとかそんなネタが必話題になるんですね。
とっても素朴でいい人だったらしいブルックナーという人の人柄がここで問題になっているような気もするわけですが、
両方聞いて両方楽しめばいいだけなんですよ。
むしろ色々楽しめてありがたいくらいだ。
まあいいかそんなの。
なんというかワーグナーを描いたとか悲しみに暮れて苦悩するとかそんなことじゃなくて、これは祈りの音楽ですね。
私はキリスト教徒じゃないし何だかわからないけれど、こういうとにかく神に向かって報告するみたいな感じはカトリック的なのかな?

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この第2主題、私はヴァイオリンがオクターブで歌うと黄金の麦に光が当たって輝いているのを見る気がするんですよね。
この音楽は黄金色に輝く麦畑と明るい日の光、気持ちの良い風・・
そんな光景が思い浮かぶ。
一個人が死のうが苦悩でのたうち回ろうがそんなこととは関係なく、畑に麦は実り、明るい日差しが差してさわやかな風が包む。
それが世の中で、そういうもんなんだろう。

幼い頃から「せめて人並みになれ」という言葉をなげつけられてた。
大袈裟に嘆いて見せ、罵倒する。
時代的にそんなもんなんだろう。
私の頭の中で保護装置が働きそれらの言葉は獣や虫の鳴き声みたいなものとして処理されていた・・
はずだったけど、気が付けば私の中にしみこんでいる。
子供の私はそれをまともに受け取ってしまい、自分には致命的で救いようのない欠陥があり親を落胆させているのだと解釈した。もう一つ刷り込まれたお前は出来損ないだ・・をまともに受け入れてしまっていた。
学校に行けば周りの子と自分を嫌でも比較するから、たしかに何をやってもまともにできないんだなと思った。
昔は先生も「おまえだけだろ!」なんて平気で言ったもんだ。しかしそれはそれでいいと思う。
刷り込まれたものはいまも解けず、私は羞恥心と劣等感の中で生きている。
実際に身体的能力で異常におとった部分を持っているためそれと重なって何もすることができない。
幸い、車の運転はできた。
楽器は・・だめだった。
私は歌も歌えない。
中学の時だったか、自分の体はアルコールを全く受け付けないことを知った。
弱いとは違うんだけどまあいいやそんな話も。
それで実際困ったのはもっと後の話
まだあるけど書いても仕方ないか。
本当に何をやっても人並みにできない自分で笑う。
済んだことを言っても意味がないか。

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ボンタンの花
花開いた次の日にはもうおしべとかめしべとかも落として、私受粉してますのよ!みたいな恰好になってる。
はやいな。

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こっちはまだアピール中。

私も人間なので結婚すれば子供が生まれて育てて・・という人生が当然あるものだと思っていました。
子供のことは夫婦の問題だから書いちゃいけないとも思う。
本当なら子育てに追われる10年くらいを経て今は経済的に困窮しながら必死で・・と言う頃なのかな。
その本当なってのがいけないんだよ。
今朝も起きたら虚しい気持ちみたいなのが充満してはいますが、生きている以上は生きていきますよ。
私幸せなんでしょう。
わかってますよ。

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奇麗でしょこの景色も。




Tag:ブルックナー  Trackback:0 comment:8 

夢のあと

天気あまりよくない日。
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峠のあたり。
これはこれでいい景色。
山を下りていくと市街地。当たり前か。
地図上では山を挟んでとなり街みたいだけれど、心理的な距離はかなり遠くほとんどなじみのない街。
地元にはない看板のショッピングセンターみたいなのがあったので行ってみる。
ここにはかつてデパートがあった。
どこにもありましたよね。5階建てで、5階に食堂やおもちゃ売り場、屋上には小さな遊園地・・
地下の食品売り場にも小さなタイ焼き屋みたいなのがあってジュースがでっかい透明なケースの中で噴水みたいに奇麗に舞ってた。
玩具を買ってもらうどころか人前で怒鳴られ殴られるのにめげた思い出・・
誰にでもあるでしょう。
建て替えられた建物の中は今風でどこでも見る感じ。
嫁さんはこういうとこが好きらしく何時間でも見ている。
私はつまらないので外をほっつき歩く。
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少し行けばアーケード。
これもどこの地方都市にもあったんですよねこういうの?
目玉としてデパートがあり、肉屋、魚屋、本屋、おもちゃ屋、金物屋、喫茶店に総菜屋、レコード店、楽器屋・・・人があふれて・・
どこでもそうだろうけど今はシャッター街。
もうシャッターも壊れて中が見えてたり、建物もなくなって駐車場になっていたり。
私は飲まないから縁がないけどなんかスナックとかそういうのでしょ今あるこれらは・・
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なんか暗い・・
そこそこの規模を持っている大きな通りなので逆に悲惨な印象が強い・・
まあこれ時代の流れと人の変化の結果だもん仕方ないよね。
今賑わうショッピングモールだって30年後にはなくなってるのかもしれないよね。


https://www.youtube.com/watch?v=zh__fSU3ABY
これはシューマンのピアノ5重奏曲変ホ長調
の第楽章。
昔聞いて、なんでこんなに惨めな音楽なの?
なんて思ってた。
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高校生のころ、ルービンシュタインがピアノのこの盤を買てきてやたらと聴いていた記憶があるんですね。この曲をそこそこ気に入っていた記憶もある。
なのになぜかあれからずっと聴いてなかった。
もう30年近いのかぁ・・・
今ふと思い出して聴いてみると他楽章も含めていい曲なんだよね。
ただ単に惨めな音楽というわけでもないと思う。
本当に忘れちゃていたから新しくいい曲に出会えたみたい。
これからまた聴く楽しみがあるわけで、生きていればいいこともあるということでしょう。
ああよかった。


4867.png
もう少し行くと小さな私鉄の駅が見えてくる。

4868.png
片式ホームの私鉄の駅から商店街が伸びてその先にはデパート・・みたいなこんなのが
かつて日本中にあったんでしょう?
意外にも有人駅。

4869.png
踏切で待っているのはあの電車に乗りたい人。
遮断機が上がったら猛ダッシュしてた。
あのおっさんも子供のころには母親に連れられてこんなところに買い物に来たりしたのかな?
30年くらい前に私がシューマンのピアノ五重奏曲を聴いている頃もまだそうだったのかな。

この私鉄も、貨物輸送が廃止されて収入の大部分を絶たれました。
電車で買い物に出かける時代はとっくの昔に終わっている。
どこでもそうですが少子化もあって通学需要も先細りでしょう。
もうすぐこの光景も見られなくなってしまうんでしょう。
そういうもんなんでしょうね。
兵どもが夢のあと。


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ムカデ

帰宅後犬と散歩に
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ああ綺麗だな。

富士山が絵に描いたようにきれいに見える場所がたくさんあったというかそんな場所の連続でなんとも思っていなかったんだけど、この数年で家がたくさん建ち、電柱が立って電線が張られ・・
絵になる場所はあんまりなくなってしまった。
まあそりゃ家くらいたつよな。
新しいうちの庭には私よりずっと若い夫婦に何人かの子供・・
田んぼにはもうすぐ赤ちゃんを連れた鴨が浮かぶ・・
ブログには子供や孫の話題・・
そりゃそうだろうみんな生きてるんだから。

日が沈めば涼しくて気持ちのいい空気。
蛙が鳴いてる。
婚活なんでしょう。
もうすぐオタマジャクシが泳ぐんだよな。
そろそろ蛍が出てくるんじゃないかと思ってみるんだけど、まだ見かけない。
あれも婚活だよな。
みんな頑張れ。


https://www.youtube.com/watch?time_continue=2040&v=JbqySviU4YQ
ラベルの子供と魔法・・第2幕の
この場面はこうもりとカエルがいっぱい出てきて楽しくはしゃいでいるところ・・らしい。

4894.png

幻想的な素晴らしいワルツ・・
でも真正面からまじめに素晴らしいというのとはまた違いますよね。
暗闇の向こう側に浮かぶ光。
楽しそうだけど近寄れない。
どこかさみしい。
ずっと伸ばしているフルートとヴァイオリンがあの世界をみている人間との縮むことのない距離を表していると思う。

こんなこと書いてたらムカデに刺された。
すげー痛てー
なんであんな形してんだよあいつはぁ・・
私も昔、街中からそういう視線を刺されて嗚咽が聞こえ、唾をかけられたことがあった。
通学の電車、住んでいる町、通う学校、その周辺、全然知らない街、
どこへ行ってもみな私のことを知っており、流された噂により私を断罪し罵る・・
さすがに今はそれはどこかおかしいと分かる。
身内と同じ精神異常を私も発症していたのかと考えたりもするけれど、事実として記憶されてしまったそれは今も変わることはなく私を支配している。
30年たって初めて人に話してみれば勘違いだとあっさり言われてしまった。
それはそうだろう。
でも結構つらいことで後悔した。
じゃあブログになんか書くなよ。
そうだね、なんで書いてんだろう?
後遺症で人の視線や笑顔、笑い声は恐怖と憎悪の対象であり続けた。
でもだいぶましになったし、何とか生きてやっとここまでこれたよ。
奇跡が起きて嫁さんと出会えたよ。
普通に会社員もやってるよ。
私には人の輪はあの蛙の輪みたいに近くにあって近寄れないもののように見える。
でもブログで何人かの人と出会えた。
これは気のせいじゃないでしょう?

ムカデには
元気付けられたんだという事にしよう。
なんか痛いけど。

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霧のレストランで

こんなこと言ったら怒られちゃうのかもしれないけれど、天気が悪いといつも霧がかかっていそうな山裾にできたニュータウンがあります。
峠を超えて家へ帰る途中、その入り口にレストランの看板が・・
あれこんなとこに?
何度も通っていたのにレストランがあったなんて気づいていなかった。
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早速いってみるとその日は絵に描いたように霧の中。
普通の民家の向こうにそのお店はあった。
4858.png
おしゃれ系古民家イタリアンみたいに変に気取っている感じではなくて・・
一歩間違うと家庭的定食屋に見えてしまうような景色が目に入りつつ、イタリアンレストランなんだよ感をなんとかキープして・・
まあいいかそんなの。
これくらいが落ちつけていいよ。
窓際の席に座ってはみたけれど窓の外は白い世界。
これはこれで・・

4859.png
入り口の向こうにも果てしない白い世界。

いくつかのセットメニューの中から
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クレソンのスープとポークカツレツのボローニャ風・・
ライスってのはなくてパン一択。
固めのフランスパンみたいなの。
おいしかったですよ。

最初は無音だったけど、知り合いらしい先客が帰るとBGMにショパンのワルツ集がかかり始めた。
誰の演奏かは知らないけれど結構好きな感じ。


https://www.youtube.com/watch?v=Dmzx7Psjm0M
作品64の3
すまして気取ってるだけなのかと思うと・・
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形式的一定のパターンを繰り返していく舞曲的な音楽ではなくてかなり長いスパンで何か一つのことを歌っていく無言歌みたいなワルツだ。中間部も形式的にまたく別な音楽が始まるのではなくて主部のソプラノが言い残した言葉を受け継いでおっさんが歌いだす。
なかなかなんだか語っているいい曲だと思いますよこれ。
ある有名サイトには目新しいもののない曲なんて書いてあった。
誰がどう思うかは人それぞれだもんね。


食後には飲み物も出てきていい気分。
よくある独立したシェフ一人と奥さんのご夫婦でやってるというやつでしょう。
厨房が見えてシェフがあれ?とか言いながら料理しているのが見える。
前にも別なお店でこんなことがあったんだけど、奥さんをしかりつけるような乱暴な言葉遣いも近いから全部丸聞こえなんだよね。
関係ない他人のそういうので自分がいたたまれない気持ちになってしまうことがある。
ああいうのって夫婦だから聞いて感じるより実際はずっとたいしたことないというか言われたほうもそんなにダメージくらってなかったりするんだよね。

他人が怒ったり悩んだりしているような話を聞き必要以上に肩入れしてしまい暴走して気が付くとお前一人でなにやってんの?みたいな状況がよくある。
場合によっては都合よく利用できる人間として利用されちゃって気が付けばあれ?
ようは馬鹿なんだろうけど。
ブログを読んで感じたことからコメントを書くはいいけれど、その後の展開を読んでると私か感じたような話じゃなかったりするんだよね。
安易にコメントなんかしないほうがいいのかなと最近は思ったり。
人が苦手。世間が苦手。世界が苦手。

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あ晴れてきた!
このあと日の光が差して気持ちのいい時間だった。
いいや、他人とうまくやれなくても
人生が無駄に終わっていくような気がしても、
今いい気分だったらそれでいいじゃない。
旨いものを食えばいい気分になれるし、いい曲を聴けば幸せになれる。

ゆっくりさせてもらいいい気持ちでお店を出る。
車で走り出しふり返ると、
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やっぱりあの一帯は霧に包まれたままだ・・・
あのお店の窓だけ霧のない晴れた世界につながっているのかもしれない。
実はすごいお店なのかもしれない。

Tag:ショパン  Trackback:0 comment:2 

錆びない体

曇っちゃっていてあれですし、
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あえて説明もつけないけれど、
その筋の人には
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わかるでしょうこの感じ。
魚市場から帰ってきて帰りの列車まで時間があるので駅の周りをふらついてみた。

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これ1960年製、日本初のステンレス車体ディーゼルカーだそうです。
湘南型というこの意匠は70年くらい前に流行した形だ。
こんなものを生で見られるなんて感慨深い。
それにしてもすごいのは
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さすがステンレス。
製造から60年、廃車になってからももう何十年もたつのにピカピカなままのこの外装・・
すけー、ステンレスってホントにステンレスなんだな。
鋼製車体の無残にさびて朽ち果てていくのをよく見るだけに・・
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このピカピカ感は驚きだ。
感動する。
アンチエイジングなんて言ううけどこれは本物だ。
60歳なのにまだピカピカ光ってるんだよこれ。
錆びない体・・
クーラーおいてあったりして今は何かに使われているんでしょうね。
足がなくなっちゃってあれだけど、
末永く生き残ってほしいなぁ。

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券売機が捨ててあった。
一般人には理解できませんが、マニアの中にはこんなものを自分の部屋の中に置いときたくて仕方のない人もいるみたい。
でも最近の若い人の中にはそんな人はもういないのかな?
ちっちゃな画面の中が世界の全てなんでしょ?

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駅の脇に何気なくあるこのレンガ倉庫も大正時代とかからあるんでしょうねここに・・
道路もトラックもない時代、鉄道貨物で何でも運んでいた。
野菜とか養蚕とかなんかそういうものを一時おいておく倉庫だったんでしょう・・
あれですよね、コンクリートは古くなってくると真っ黒くなって悲愴感みたいなものが出てきますが、
煉瓦は古くても明るい古さというか・・


https://www.youtube.com/watch?time_continue=1289&v=DVlrJG4xri8

ラヴェルの古風なメヌエット。
二十歳の意欲作。
聞いた印象は単純に古風というものでは全然ないですね。
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楽譜を見ると4分の3拍子で・・・
恥ずかしいけれど私はなんとなく聞いてると8分の6拍子みたいなものを感じていて、小節線も楽譜と違うところにあるような気がしてた・・
そんなもんですけどね私なんか。
でもこれこの若い作者はちょっとそういうのも狙ってるんでしょ?

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駅に戻るとまだ改札は開いてない。
古いこの駅舎もいい感じだ。
あのモニターはレンタサイクルのPRビデオが流れていて・・あれじゃないな、どこで見たんだったかこの時
ヤングマン・・63歳・・みたいな字幕を見た。
え?ヤングマンが何?・・まさか?・・くらいな感じで。
もう40年くらい前、まだ訳も分からない頃にピンポンパンだったかポンキッキだったか忘れたけれどやけに健康的な歌うお兄さんがいた記憶があります。
ある日そのお兄さんが真顔で何か説教じみたことを言いだしたのを覚えている。
単純にその雰囲気が嫌だと思ったような変な記憶だけど、その時言っていたことは多分「みんな、丈夫な体を作んなくちゃいけないぞ」みたいなことだった気がする。
あれから40年。
本当ですね、健康で丈夫な体は何より得難いものです。
もう63だったのか。
いつだったかたまたまテレビをつけるとこの人がイベントみたいなので口パクでをやっているのが映った。
あまりの痛々しさに見ていられない感じがしたけれど、本人がどうしてもこれやりたいんだと強い意志を持っているらしいことは伝わってきた。
否定的なことを言わずに、素直にそこを感じられるように・・その時はそう思わなかったけれど、
今はちょっとそんなことを思う。
健康な体と強い心が必要だ。
強い心みたいなものを見せてくれたんでしょうかね。
お兄さん。

人にはいつか終わりが来る。
当たり前だけど私にも。
できるだけ先延ばししたいと今思えることは幸せなのかも。

Tag:ラヴェル  Trackback:0 comment:0 

雨上がり

雨上がりの朝、犬と散歩
どんよりと雲が覆っていた空が晴れてゆく・・
4870.png
田植えかぁ・・
奇麗だなぁ。
どうも最近このあたりの田んぼ元々の持ち主ではなくて同じ人が大規模にやっているようだ。
私には関係ないしよくわかんないけれど、田んぼも時代が変わっていくんでしょうね。

日が出てくると結構暑い。
いつもだったらもう帰る!と言いだすはずの犬だけど今日はなんかもう少し歩きたいらしい。
犬も気持ちいいんだな。
いつも見ているどうでもいいはずの景色も
やけに鮮やかで美しく見える。
人生得した気分だ。
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なに訳の分かんないこと言ってんの?

4872.png
この時期そこら中に鴨のカップルがいます。
これは先日道端をペタペタ歩いてた鴨の夫婦だと思う。


https://www.youtube.com/watch?time_continue=7033&v=HHNXjE-L7BU

ブルックナーの交響曲第7番には牧歌的、草原的なイメージがあります。
初めて聴いたのは高校生の頃。
音楽っていいなぁ・・クラシック音楽を聴いていてよかったなぁ‥みたいな事を感じた記憶があります。
あの頃私は人生のどん底だった。どん底なりに何とか生きてたよ。
高校生くらいでどん底とはなんだ・・とかたいしたことないんだろ言われそうですが大きなお世話です。
他人のことを分かったように言うやつは・・・言えばいいし、関係もないし知りません。

第4楽章の第2主題で
4877.png
このターンが出てくるあたり(下の段7小節目)の和声にひかれたというかやられた。
麻薬的というか魔法にかかったような不思議な気持ちにいつもなった。
前世で聴いていた記憶というか・・とにかく不思議な感覚。
どうしてそう感じるのかよくわからなかったけれどを分析しないでそのままにしてあった。

それがさ、最近感じなくなっちゃったんだよあの不思議な感覚を・・
ただ普通に聴けちゃうの・・
ヒノキの木を切ると不思議な香りを出してくれるけど、
しばらくたつと香りはなくなり乾いた木のにおいしかしなくなる。
それとは全然関係ないな・・ないけど私の中の何かが枯れちまったんだろうな。
もう死ぬまで戻らないんだろう。

夕方。
4873.png
夕日がいい感じだ。
涼しくて気持ちいいね。

ちょっとまえから川なんか眺めていると鴨のカップルが楽しそうに流れてきて・・と思っていると後ろから少し遅れてついていく独り者をよく見かけていました。
ついこないだまではみんなで群れてたのに・・みたいな。
相手にされず、追い払われてる感じ・・
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君はいつもみるあいつなのか?
最近じゃずっと一人でいるの?
君は俺か?

大丈夫。
遅れてもいつか幸せになれるはず。
皆とシンクロしなくてもいいんだよ。
でもじっとしてるとダメかもね。
どっか全然ちがうところへいってみるとか・・
・・こうやって他人は無責任にアドバイスめいたことを言うよね。
そんなの関係ないしほっときゃいいんだよ。
自分で考えないとね。
猫とかに食われちゃったらおしまいだから気を付けて。
慣れたここにずっといてもいいし。
なんだっていいんだよ生きてりゃ。
え?うるせえ?

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いいでしょ?夕日。

Tag:ブルックナー  Trackback:0 comment:0 

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