山女魚と猪
ゴールデンウイークは観光地に近寄りたくないのでその一週間前に出かけた。
地図上の山中に古民家イタリアンみたいなお店があるのを見つけふらふら向かってみた。
行ってみると「ご予約いただいていますか?」
言葉は丁寧だけどお前分かってんのかよ?みたいなのを感じて笑う。
そんなこと言ってないかもしれないけど。
よく見ると駐車場には外車がいっぱい。
この門前払い感が俺らしくていいな。
つぎいこつぎ。
安倍川は南アルプスに始まってほぼまっすぐ一直線に駿河湾に向けて流れていきます。
この河が流れる谷は川の浸食でできたものじゃなくて日本列島の裂け目みたいな谷だ・・

いたる所崩れまくり。
川に対して山がバターナイフで削ったみたいに一直線に落ち込んでるのがおもしろいでしょう?
大量の石を削って運ぶこの川の水は怪しい水色できれいだ。

観光地によくあるこの手のお店はっぼったくりでまずいものだと思っているので普段は行かない。
でも野生猪の串焼き、山女魚の刺身・・
道の駅みたいなとこじゃつまらないし、ちょっと行ってみよう。

入るといきなり炎・・・
納屋みたいなところで・・魚を焼いてる。
これは後から撮った写真だけど最初に見た時は山賊のアジトみたいなインパクトがあった。
どうぞお二階へーという声が聞こえ

こんな階段を上る・・
このすすけた感じが気取った古民家なんとかの痒くなるようなおしゃれ感をぶっ飛ばして

階段を上るといきなり調理場・・・
?・・・おすきなせきへどうぞー
振り向くと
あ座敷だ。

窓の外に安倍川、すぐ脇には渓流がいい音を立てていて・・
この日は初夏みたいな陽気だったからこの涼しい感じがとてもよかった。
夏は涼しくていい感じだろう。
何だかいいとこだねここは。

ヤマメの刺身、塩焼き、こんにゃくその他・・
刺身がうまかった。川魚的な癖が一切なくて。
こんにゃくもうまかった。
蕎麦はそんなに・・
嫁さんはこういうのがお気に召さないらしく、口もきかず変な顔になっちゃってる。
ああそうかぁ。
そして遅れて登場

野生猪の串焼き。
豚に似ているけど歯ごたえが全然違う。
硬いとは違うすごい歯ごたえ・・
筋肉食ってんだなという感じ。
味もやっぴりぶたとは違うか濃厚だけどしつこくない。
昔伊豆の観光料理屋みたいなので食った獅子鍋はなんだか固い肉で味もなく豚バラのがましじゃないかと思った。
やっとうまい猪を食えた。
猪食いながら春の祭典のこの辺りが浮かんで・・
猪突猛進中。
このあたりの曲名は賢者の行進・・・・行進?爆走してるじゃんか・・

ここ普通はホルン、テューバ、トランペットがやたらに目立つんだけどこの演奏はフルートとヴァイオリンが狂ったような声を上げるのが聞こえてきて実に気持ちがい。
コントラバステューバとテノールテューバがオクターブで叫んでるところが近代管弦楽っぽいでしょ・・
いろんな拍子感が同時進行してカオスになるわけですね・・
とはいえ論理的に整列しているようにも聴こえるというか意外にシンプルなんですよねここは。
中学生だったかな初めて聴いたの・・そりゃ萌えるでしょこんなの聴かされたら・・
たぶんテレビでやったデュトワだったと思う。
家のすぐそばの山にもイノシシがいます。
犬と散歩で山に入ったらあの足跡があった・・結構危ないよね。
あいつら何を思うんだか突進してきて人の指ぐらい食いちぎ苦覚悟でいるんだよね普段から。
昔は荷台の檻で生きた猪が暴ながら走っていく軽トラのを見たりした。
ちょっと山の方に行くと小さな猟犬が何匹且つ流れて大騒ぎしていた・・
最近見ないかな・・
先日は隣の山から鹿の鳴き声が聞こえた。
杉とヒノキしかない山だけど何喰ってんのかな。

なんかいい感じでしょう?
階下で火を焚いているから2階の座敷と厨房、廊下の全てが煙でいぶされて真っ黒になっている。
でもその煙の香りがなんとも言えず良かった。
こんなとこ行ったことないよな他に。
今思えば煙の臭いに私が萌えるのはバーベキューコンプレックスの代償なんだと思う。
いい時間だった。

そこら中に水槽があってヤマメが泳いでいる。
食ったからまた進んでみよう。

いい感じの景色がたくさん出てくるんだけどそういうところに限ってすれ違い困難で車も停められないような場所で後ろや向こうから車が来るんですよね。

ものすごい量の土砂を運ぶ川・・
古い橋の横にはかつてのつり橋の後みたいなものが・・
長野とかに行くとよく見ますよねあの感じ・・
かなり古い時代から奥まで車で行けるようにしようとしてたんだな。
調べたらこの先の温泉は1700年以上前からの存在が確認されているなんてあった。
徳川家康や秀忠も来たとか・・
そのままずっとさかのぼっていくと

桜が咲いたりしていました。
この辺り冬は雪が積もったりするのかな?

ずっと北進を続けてきた県道はここで終わり。
数件の宿が立ち並んで・・左手には立派な滝。
こんなところでのんびりしてみたいなぁ・・
嘘。
私はこういうの苦手。
観光地へ行ってもビジネスホテルへ泊まりフロントで鍵をもらう意外に話はしない。
飲まないので地元の旨いものも食いに行かず
なんでこんな・・まあいいか。
連休鬱なので気が緩むとすぐ自虐を書こうとし始める。
だめだめ。楽しかったの。
あの突き当りを曲がるともう林道。
県境をこえていくんだけど今は通行止め。
以前峠を越えて向こう側からここに来たことがあった。
あそこが通れると日帰りながら壮大ないいドライブになるんだけれど。
バブルがあと10年続いたら超大トンネルが峠を貫いたりしただろうか?
バブルがあと10年も続いたら今頃この国おかしくなってたかもな。
日帰りでないと出かけられないけれど、こんなちょっとした旅気分が味わえるととてもうれしい。
色々あるけどたまにこういうのがなくちゃ・・腐っちまうよね。
嫁さんが全然いい顔をしていなかったのでまた行くなら一人でだけど・・一人じゃ入りにくいかなぁ・・
山女魚食って温泉入って・・
悪くないかぁそれも。
地図上の山中に古民家イタリアンみたいなお店があるのを見つけふらふら向かってみた。
行ってみると「ご予約いただいていますか?」
言葉は丁寧だけどお前分かってんのかよ?みたいなのを感じて笑う。
そんなこと言ってないかもしれないけど。
よく見ると駐車場には外車がいっぱい。
この門前払い感が俺らしくていいな。
つぎいこつぎ。
安倍川は南アルプスに始まってほぼまっすぐ一直線に駿河湾に向けて流れていきます。
この河が流れる谷は川の浸食でできたものじゃなくて日本列島の裂け目みたいな谷だ・・

いたる所崩れまくり。
川に対して山がバターナイフで削ったみたいに一直線に落ち込んでるのがおもしろいでしょう?
大量の石を削って運ぶこの川の水は怪しい水色できれいだ。

観光地によくあるこの手のお店はっぼったくりでまずいものだと思っているので普段は行かない。
でも野生猪の串焼き、山女魚の刺身・・
道の駅みたいなとこじゃつまらないし、ちょっと行ってみよう。

入るといきなり炎・・・
納屋みたいなところで・・魚を焼いてる。
これは後から撮った写真だけど最初に見た時は山賊のアジトみたいなインパクトがあった。
どうぞお二階へーという声が聞こえ

こんな階段を上る・・
このすすけた感じが気取った古民家なんとかの痒くなるようなおしゃれ感をぶっ飛ばして

階段を上るといきなり調理場・・・
?・・・おすきなせきへどうぞー
振り向くと
あ座敷だ。

窓の外に安倍川、すぐ脇には渓流がいい音を立てていて・・
この日は初夏みたいな陽気だったからこの涼しい感じがとてもよかった。
夏は涼しくていい感じだろう。
何だかいいとこだねここは。

ヤマメの刺身、塩焼き、こんにゃくその他・・
刺身がうまかった。川魚的な癖が一切なくて。
こんにゃくもうまかった。
蕎麦はそんなに・・
嫁さんはこういうのがお気に召さないらしく、口もきかず変な顔になっちゃってる。
ああそうかぁ。
そして遅れて登場

野生猪の串焼き。
豚に似ているけど歯ごたえが全然違う。
硬いとは違うすごい歯ごたえ・・
筋肉食ってんだなという感じ。
味もやっぴりぶたとは違うか濃厚だけどしつこくない。
昔伊豆の観光料理屋みたいなので食った獅子鍋はなんだか固い肉で味もなく豚バラのがましじゃないかと思った。
やっとうまい猪を食えた。
猪食いながら春の祭典のこの辺りが浮かんで・・
猪突猛進中。
このあたりの曲名は賢者の行進・・・・行進?爆走してるじゃんか・・

ここ普通はホルン、テューバ、トランペットがやたらに目立つんだけどこの演奏はフルートとヴァイオリンが狂ったような声を上げるのが聞こえてきて実に気持ちがい。
コントラバステューバとテノールテューバがオクターブで叫んでるところが近代管弦楽っぽいでしょ・・
いろんな拍子感が同時進行してカオスになるわけですね・・
とはいえ論理的に整列しているようにも聴こえるというか意外にシンプルなんですよねここは。
中学生だったかな初めて聴いたの・・そりゃ萌えるでしょこんなの聴かされたら・・
たぶんテレビでやったデュトワだったと思う。
家のすぐそばの山にもイノシシがいます。
犬と散歩で山に入ったらあの足跡があった・・結構危ないよね。
あいつら何を思うんだか突進してきて人の指ぐらい食いちぎ苦覚悟でいるんだよね普段から。
昔は荷台の檻で生きた猪が暴ながら走っていく軽トラのを見たりした。
ちょっと山の方に行くと小さな猟犬が何匹且つ流れて大騒ぎしていた・・
最近見ないかな・・
先日は隣の山から鹿の鳴き声が聞こえた。
杉とヒノキしかない山だけど何喰ってんのかな。

なんかいい感じでしょう?
階下で火を焚いているから2階の座敷と厨房、廊下の全てが煙でいぶされて真っ黒になっている。
でもその煙の香りがなんとも言えず良かった。
こんなとこ行ったことないよな他に。
今思えば煙の臭いに私が萌えるのはバーベキューコンプレックスの代償なんだと思う。
いい時間だった。

そこら中に水槽があってヤマメが泳いでいる。
食ったからまた進んでみよう。

いい感じの景色がたくさん出てくるんだけどそういうところに限ってすれ違い困難で車も停められないような場所で後ろや向こうから車が来るんですよね。

ものすごい量の土砂を運ぶ川・・
古い橋の横にはかつてのつり橋の後みたいなものが・・
長野とかに行くとよく見ますよねあの感じ・・
かなり古い時代から奥まで車で行けるようにしようとしてたんだな。
調べたらこの先の温泉は1700年以上前からの存在が確認されているなんてあった。
徳川家康や秀忠も来たとか・・
そのままずっとさかのぼっていくと

桜が咲いたりしていました。
この辺り冬は雪が積もったりするのかな?

ずっと北進を続けてきた県道はここで終わり。
数件の宿が立ち並んで・・左手には立派な滝。
こんなところでのんびりしてみたいなぁ・・
嘘。
私はこういうの苦手。
観光地へ行ってもビジネスホテルへ泊まりフロントで鍵をもらう意外に話はしない。
飲まないので地元の旨いものも食いに行かず
なんでこんな・・まあいいか。
連休鬱なので気が緩むとすぐ自虐を書こうとし始める。
だめだめ。楽しかったの。
あの突き当りを曲がるともう林道。
県境をこえていくんだけど今は通行止め。
以前峠を越えて向こう側からここに来たことがあった。
あそこが通れると日帰りながら壮大ないいドライブになるんだけれど。
バブルがあと10年続いたら超大トンネルが峠を貫いたりしただろうか?
バブルがあと10年も続いたら今頃この国おかしくなってたかもな。
日帰りでないと出かけられないけれど、こんなちょっとした旅気分が味わえるととてもうれしい。
色々あるけどたまにこういうのがなくちゃ・・腐っちまうよね。
嫁さんが全然いい顔をしていなかったのでまた行くなら一人でだけど・・一人じゃ入りにくいかなぁ・・
山女魚食って温泉入って・・
悪くないかぁそれも。