のどか

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近鉄名古屋駅には30年以上前、子供のころに来た思いでがはっきりと記憶にあります。
列車を見下ろせる喫茶店があるんだよね。
前回来たのは学生の時・・ある大事件の起きた日だった。
23年か・・
しょっちゅう来ていた気がするけど。
あの喫茶店・・あっあった。
またいつかゆっくりできるときは行こうあそこに。
急行でしばらく走り、でっかい橋を2度渡れば
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桑名。
このレールの風景を覚えておいて
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これ見ると違和感を感じたりしますか・・
知る人ぞ知る現役ナローゲージなんだけど、
昔の遊園地にあったおとぎ電車みたいな、なんでこんなにちっちゃいのみたいな特殊な線路なんです。
明治とか大正時代、車も道路もないころには国鉄や大手私鉄の駅から田舎の隅までこういう簡易鉄道みたいなものが敷かれていました。小さな蒸気機関車がトロッコみたいなのを引っ張って・・
そういうのはだいたい昭和30年くらいまでにみんな廃止されるか本格的な鉄道に改良されちゃったんだけど、ここにはなぜか奇跡のようにそれがそのまま残っているという・・
なんとなく実際いってみようかなと思った。


https://www.youtube.com/watch?v=cdLuvGsjwlA
これはシューベルトの交響曲第5番
シューベルトは31歳でなくなってしまったんだっけ?
晩年の傑作とかいうとおじいさんが人生をつぎ込んだ作品みたいだけどこの人その時点でも30歳とかなのか。
でこの5番は19歳。
二郎インスパイア系とかありますけどモーツァルトインスパイア系。
次郎系はちょっともう無理だけどモーツァルトは大丈夫。
この曲自体は30年くらい前に買ったCDに入っていて知ってはいたんだけれど昔風の演奏もあってなんかなんとなく好きになれずそのままだった。
この日駅へ向かう車の中でラジオを聴いてるとこの曲が流れました。古楽器による今風のテンポよく進む感じの演奏が新鮮だった。
あれこれいい曲だなぁ・・
こういうの嬉しいもんですよ。
30年越しで曲の良さに気付いた訳で生きててよかった。
とても素朴な音楽ですがいろいろ狙ってるような気もする。
この動画の演奏を聴いていると第1楽章の第2主題が近未来的なリズムのように聞こえ・・
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たけど、楽譜的には普通だった。
なんだこれ?まあいいか。

一日有効なフリーきっぷというのを買って乗ってみる。
小さな車内に吊りかけモーターの音と振動。
短いレールをガタンガタンとゆっくりゆっくり進んでゆく。
シューベルトの5番の素朴な音楽だけどこの鉄道はもっと素朴でのどかだ。

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この写真、レールの幅もそうだけど車両が笑っちゃうような小型なのが伝わるかな?
面白いのはそんなナローゲージなのに設備は近代化されていてちゃんと冷房をきかした車両が走ってること。

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いいでしょこんな景色。
おっさんにとっては子供のころからなんとなく知っていた聖地にたどり着いたようなもんだ。
ちょっと嬉しい。

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途中駅で降りてみる。
キャーこの景色・・
わたしには素晴らしい光景。

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何度見てもこのレール笑っちゃう。
馬鹿にしてるんじゃなくて微笑ましくて。
飯でも食おうかと思ったけれど気持ちがいいので少し歩く。
この近くにはちょっとした見どころがあるのでそこまで。
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いいねぇ・・こういうの。
家の近所にだってあるんだけれど、やっぱり遠くに来てみるとなんだか妙にいいいものに見えますよね。
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スズメバチの巣があるぞ!静かに歩け!みたいな立札を見ながら・・
でも何だか奇麗で気持ちがいいこの道をへらへら笑いながら進む。

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ああ見えてきた。
いいねえ。
ここだけ違う時代の違う国みたいじゃない?

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先程のってきた北勢線の橋なんですが、大正時代製。
ただ古いというんじゃなくて「ねじりまんぽ」というこの石済みの技法に特徴があります。
明治時代に鉄道の技術を海外から入れた時、日本人はレンガの積み方も教わった。
なんか忘れちゃったけどイギリス積みとかフランス積みとかいろんな積み方があって、そのあたりに着目して造形を愛でたりする趣味みたいな世界もあるようだ。
昔本で読んだけれど忘れちゃった。
確かに石済みがスパイラル状になっているでしょう?
なんでこれで石落っこちないのとか・・力学的にも形状的にも理にかなってる積み方なんだろうけれど、見た目も美しい。
私も物の設計してますけど、内容的に適正なものができると見た目も自動的にいい感じの景色になってくるみたいな感じはありますかね。ちょっと話がおおざっぱすぎですけれど。
この用水路と通路を一緒にまたぐというのも昔の鉄道によくあった形なんですね。
ここも有名なんだけどこの先にあるもう一つの有名な橋も見てみたくこの場は急いで通り過ぎた。
後でもう一度ゆっくり眺めようなんて思って・・
後にしようってのはよくないんだね。
後のことなんかわからないんだから。
結局ここには戻らなかったのでゆっくりこれを見ることはできなかった。
まあいいじゃない。
また来る理由ができた訳だから。



Tag:シューベルト  Trackback:0 comment:4 

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Author:unagi
誰にも迎合できません
2022年11月からピアノ習い始めました

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