贅沢失敗

東京出張でまっすぐ帰るのもつまらないけれど、どこかへ繰り出すとかいうのもない。
八重洲口の地下で何か食って帰ればいいや。
牛タン屋があったので入ってみる。
みんな飲んでるけど飯食ったっていいんでしょう。
持ってきてくれたメニューには特別メニューみたいなものが・・
厚切り牛タン定食・・価格は‥あっ高い。
普通のだと?ああ半額かぁ。
いつもなら普通のにするところであるけれど、
俺、酒も飲まないし博打やんないし旅行もいけないし、なんか買うこともないしやってる趣味もないし
今これくらい食ったっていんじゃないの?
と小さく何かに反発し
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厚切り牛タン定食を食った。
ごはん大盛無料誘惑に対しては今回「普通で」といえた。
炭水化物は贅沢しなくていいから。
え?あの値段出してこんだけ?なんて思ったりもしたけど
おいしかったよ。
もう価格が妥当かとかそんなこともいいから今日くらい。
飲まないからあっという間に食い終わる。
ささやかな贅沢終わり。
どこか行こうという気にもならない、じゃ帰ろうか。


牛タン食いながら考えていることがあった。
たまにはいいんじゃないの?
帰りの新幹線はグリーン車で帰ろうよと勝手に盛り上がり始める。
運賃を含めて全額自分持ちならそうは考えないけれど、通常の運賃と特急券は会社持ちなのでクリーン席代けがが自己負担だ。
そう思うとちょっとハードルも下がる。というかチャンスだろ。
在来線のグリーン席は千円しないで乗れたりするので乗ることもあるけれど、新幹線のグリーン席なんてセレブが乗るもので私のような者は近寄ってはいけない場所だという頭がなんとなくある。
こんな汚いのが乗ると場を汚すんじゃないかみたいな。
昔聞かされた「お前にはまだ早いから」がいまだに私を支配してるのかな?
みんなまだだと思ってるうちにこんな歳になっちまってもうすぐおまっちまうよ。
でも、いつもの椅子取り合戦が頭に浮かび・・たまにはいいでしょ。
最近、いろんなことがあり、なにか発散したい気持ちが鬱積してたんだと思う。
そのはけ口が厚切り牛タンとグリーン席・・なにか間違ってる気もするけど他に思い付くこともない。

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指定された8号車の入り口に近づくと、小さな子供連れが乗りこんでいくのが見える。
あ・・・・・
乗りこんでみると心配されたワーワーギャーギャーは見当たらない。
その変わり通路にはいろんな荷物が乱雑に投げ出されており・・
あれ?セレブ空間じゃないじゃんか・・まあいいか。
指定された席まで行き、俺は窓側・・
通路側にはすでに先客。
ちょうど目の前のテーブルを引き出しビールを置いて・・というところ。
テーブルがあったら私は奥へ入れないのですみませんと声をかける。
はぁ?みたいな表情。
めんどくせーんだよというゆっくりとした動作でテーブルを上げ・・・
セレブじゃなく普通のおっさんですね。
ごめんね。

とりあえず座って落ち着くと
隣では弁当の他、バリバリガサガサ音のするスーパーの総菜みたいな容器のフライをおいて・・
あっ
セレブ車とは思えないすごい臭い。。。
ビールの匂い・・

わかりますよ。
珠玉のひと時なんでしょう。
何か知らないけど仕事が済んでゆっくりしたいところなんでしょうね。
それが迷惑だとか何とかまで言う気はありません。
でもある人には珠玉の時間を演出する香りも苦手な別人には違う意味を持っていたりするわけです。

グリーン車なのででっかいレッグレストがついており、靴を伸ばして足を延ばすおっさんの伸びた体と大きく前へ突き出しつまみとでっかいピールの缶が置かれた要塞みたいなテーブルが私の横をふさぐ。
私にとっては臭いおっさんと壁に挟まれた拷問空間みたいになってきた。
グリーン券を奮発するとき、券売機には直前のひかりも候補として表示されていた。
グリーン席は埋まっていたけれど指定席はあいていたその列車なら帰りの駅までいつもの4分の3の時間で到着する。
普通ならそれに飛びつけばいいのだけれど、あえてグリーン席を満喫するなんてことを考えてこの列車のこの席を指定したのだった。
あらら失敗したのかな。
思うに列車に限らずコンサートなんかでも指定席の席選びって博打みたいなもんですよね。
結構外れることがある。
器じゃないのに贅沢しようとしたから罰が当たったのかな?


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ビールの缶が空いたので終わったのかと思うともう一本出てくる。まぁそれはそういうものでしょう。
飲んでつまみながらだから弁当の匂いも何時まで経っても終わらない。
口でヌチャッみたいな音がするのも気になる。
仕方がない・・のかぁ。
この雰囲気は私より遠くまで乗る気感じでしょう。
弁当が終わるとガサガサいう袋が出てきて開いた瞬間にさらにすごい匂いがさく裂する。

これ文句いっちゃいけないのわかりますよ。
分けるっていうのはどうでしょうか?
隅の方に禁酒席とか飲食禁止席を12席ほど設定してもらうとか・・・
まぁ、世間から見れば神経質な変態の愚言なんでしょうね。
ごめんね。
神経質な変態隔離席でもいいよ。


https://www.youtube.com/watch?v=gtNzxNWqyIk

これは寄港地という曲が有名なイベールというフランスの作曲家のバッカーナールという曲。
寄港地はアマチュアオケがやっているのを昔聴いた。アマチュアと言っても余興レベルでは全然ないしっかりとしたコンサートでした。
目の前にハープがあってよく見えたし聴こえたのを覚えている。
もう忘れちゃったしあやふやだけどあの人はプロを呼んだとかじゃないかなぁ・・

そしてこの曲、バッカナールって酒の神の祭り、踊り・・みたいなのでしょう?
何だか知らないけどいきなり馬鹿騒ぎみたいなのが始まる。
なんとなく買ったCDに入っていてなんだこれ?と切り捨てそうになった瞬間いや、面白いじゃんか・・と思っちゃった。
吹奏楽みたいな曲だなと思うこういうのには必ず吹奏楽編曲というのがあって検索すると出てくる。
私はそういうのが大嫌い・・なんていうことを言っちゃいけないのか。
そんなことはいちいち言わなくていいのか。

新幹線のグリーン車に一度だけ乗ったことがあります。
20年くらい前酔っぱらった当時の勤務先の社長を介護しながら・・
俺ここに乗ってていいのかな?なんてそわそわしながら・・
回ってきた車掌さんに追加料金を支払い領収書をもらって・・
落ち着いてきた最後の30分くらい、そのゆったりした椅子の感触に感激しながらくつろいだ覚えがある。
ブラック企業だったしそれは本当に癒しの30分であった。

あの癒しの世界は今ここにはなく・・まあ、あの時は空いている区間の空いている時間だったし・・
前の席には窓際に汚いティッシュをまるめて置いているのが見える。そりゃ置くよね。
セレブじゃないな。
気を静めてゆったりと椅子に体を預けてみよう。
あのときのあの感じが・・
来ることもなかった。
だめだ今日は失敗だ。
まあいいやこれも授業料というところでしょう。

降り際、酔っぱらって嫌だわとか言われると困るからすごく丁寧にすみませんごめんなさい・・と言うとテーブルをたたんでくれた。
結局体ぶつかりながらだったけどごめんね。
振り返って車内を見るとほぼ満席。
こんな言い方大変失礼だけどお金持ち空間じゃなく、普通の通勤客満載な風景。
そうか、もうこれ通勤電車なんだな。

あほみたいにセレブなんて書いてるけどそんな人はこだまになんか乗らないだろうしそもそも新幹線になんか乗るのかな?
いや、だいたいセレブってなんだっけ?
ちっちゃな子供のためにボーイみたいな人がドアを開けるあれか・・
新幹線のグリーン車は別にセレブな場所なんかじゃなくて、グリーン料金を払った人が乗る場所。
それだけですよね。

子供のころから窓の外を見たくて窓側に陣取る癖があるけれど、外なんか真っ暗なんだと思えば通路側のが開放的でいいかなぁ・・
次は普通に指定席でいいか。
ラッシュ時のこだま全車自由席だったりするんだよな。
並んで自由席でもいいか。
でもまたグリーンに乗ってみるかもしれない。
贅沢の仕方もよくわからない。
まあいいか。
無事に家へ帰れたし。

嫁さんに土産のお菓子を買って帰り後日少しずつ食べた。
自分も食うんだから贅沢するならここへ投入するか・・

Tag:音楽を聴く話  Trackback:0 comment:0 

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クラシック音楽が好きです。

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