親子とこけた人

旅行も行けないので以前の正月に北海道へ行った時の写真を見てた。
今はきっと美瑛なんか正月から人であふれていたりするのかもしれないけれど、このときはなぜか全然誰もいなかった。
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あさ一番に向かったここは親子の樹と呼ばれる木が見える場所。
前の晩に雪が降ったらしく目の前にあった世界は夢のようだった・・魅了されてその後ここへはいろんな季節に何度も行った。
考えてみると何に魅かれたんだろう?
親子というのは他人事みたいな気がしていた。
実際他人事になってしまった。

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ここはある人たちには有名なV字谷に直接レールが敷かれた場所。
興味ないと何が面白いか全くわからないかもしれませんね。
なにをどう感じるかなんて人によって全然違うんだけどそんなことあまり意識しないでいられる人は幸せ。
そういう違いで悩んだり戸惑ったりする人も幸せ。自分だけの大事なものを持ってるって事でしょう?
ちがうか。

道端の木とか何かの隙間から風がビューっとか吹き抜けてると、シッカロールみたいな雪がそれに乗ってキラキラ光りながら飛んでたりするんですよね。雪スプレーみたいな・・その先に真っ白な吹き溜まり・・
農家の庭先で乳母車じゃなくて歯のついた乳母そりみたいなのを見てワーと思ったり・・
見たことのない世界の中をあっちこっち走り回って
アリスの国に紛れ込んだおっさんみたいでしたよ。

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たしか3時ごろからもう日が暮れ始めるんですよね。
えー?もうおわり?みたいな。

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日が暮れると車運転のリスクが一気に高まるんだっけ?
本州でスキーに行ったくらいの経験なんか糞みたいなもんだぞみたいな知識は入れていった。
日没に合わせて親子の樹に向かった写真が残っているから、夕日が当たればすごいことになると思っていたのかも。
でもこの日は不発。
この時は人がいっぱいいてみんな三脚にでっかいカメラ・・私だけちっちゃいコンデジ・・
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子供の木がまたね・・って手を振ってるみたいだよね。
私には背の低い左が親父に見える。
よく知らないけれど最近美瑛の名のある木が伐採されているんですか?
元々観光用じゃないんだから全く文句はないし、一部はアホな観光客のせいだったりするんでしょう?
またいつか行ける日が来るまで元気でいてくれるだろうか?

この日は旭川の駅前に泊まり、翌朝始発の普通列車で札幌へ行ってみた。
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新幹線はあの山をぶち抜いてやってくるんでしょう?
どこに駅作るかでもめてなかった?
私は完成したその新幹線に乗ることができるだろうか?

札幌といえば少し前、指揮者のダニエル・ハーディングが滑って転んで骨折したとニュースになっていた。
世界をまたにかける超絶有名指揮者も街をほっつき歩いたりするんだね。
50代だとまだ新進気鋭の若手というイメージの指揮者界にあって10代で世界デビューした彼は神童みたいなイメージだったけれどもうそれも昔か。

なぜか日本のあるオーケストラの看板指揮者みたいな役をやってくれていたおかげで、何度か彼の演奏を聴きに行く機会があった。得にインパクトもなくて忘れちゃった演奏会もあるけれど、刺すような緊張感に包まれたマーラーの2番なんかは忘れられない。
コンサート行ってない。くだらない事に縛られていると人生終わっちゃうよな。
今年はコンサートに行こうと思うところまで行けるかな?


https://www.youtube.com/watch?v=iSnMcofIL9k
ハーディングでは聞いてないけれどマーラーの3番。
多分読んでくださる方の中にマーラーを聴くという人は2%もいないんじゃないかと感じています。
タンバリンが出てきたりして興味ない人には子供の学芸会みたいにしか聞こえないかもしれませんね。でも一方的に自分の好きな話を書かせて下さい。
この曲、季節があるとすれば夏なんですね。でも日本のセミが鳴いてるような夏を描いたとかそんなのじゃないから今聴いても大丈夫。
この曲こそは現場に行って観て感じて包まれて震えて・・そういう音楽だと思う。
体感型巨大エンターテイメントみたいなこの曲は一方で歌劇場指揮者、監督として経験を積んできたマーラーのあふれる才能、アイディア、技術がたくさん試された実験場のような側面も持っていると思う。
スコアをさんざん舐めるように読んでここはああなってるここにこんな仕掛けがある・・言いたいことはこういう事なんだろう・・とやってから行くべき・・他人には大きなお世話でしょうけれど。
もともとこのブログはそういう重箱の隅をつついたような話を書いて喜ぶつもりで始めたんですね。いろんな人に読んでもらうためにはそれだけじゃダメな事にも気づいて・・最近は飯を食ってきた話ばかりになっちゃってるか。

先程これを聴いていた時、とても幸せな気分になったんですね。
私は音楽が好き。
出来損ないだの死ねだの言われて生きてきましたが音楽があってよかった。
このブログは読んでくれる方によっていろんな受け止め方があるらしいことに書いてる私が驚いたりしていますが、
自分としてはブログのテーマは音楽が好きということ。
誰も読まないかもしれなくても、また重箱の隅ネタも書くから。


ハーディング氏は車椅子で指揮をして演奏会を断行したそうだ。
痛いんじゃないのかなぁ・・がんばるなぁ・・
まだ若いし、きっとちゃんと治るし大丈夫なんでしょう。
長く活動を続け素晴らしい仕事をのこして伝説の指揮者にならくちゃいけないんだし。
彼は私より一つ年下のはずだ。
結婚したのかな?子供はいるのかな?
きっと子供も超絶優秀だったりするんだろう。
そんなことすこしも知りたくないけど。
こっちは一年余計に生きているのに、こんなでごめんなさい。

Tag:マーラー交響曲第3番  Trackback:0 comment:10 

プロフィール

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Author:unagi
誰にも迎合できません
2022年11月からピアノ習い始めました

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