そばとコーヒー

嫁さんがスーパーに併設の百均に入って出てこないのでプラプラしていた。
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砂に埋もれ、寸断されたレール。
なにが面白いの?馬鹿じゃないの?でしょ?
でも人口の0.1%くらいはこれを見て何か感じる人もいるんじゃないかと思うんですよね。
少ないと間違えみたいな考えがあって、進化論みたいなのに照らして考えれば確かにその通りだけどなぁ。

この近くにカフェがあって駅に看板も出ていたので歩いて見に行くと閉まってた。古民家カフェじゃない現役住宅カフェみたいなの。
ネタ系カフェは行くとやってないことが多い。商売じゃなくて趣味でやりたいときにやるんでしょうね。
探すと近くに癖のありそうな店が見つかる。こちらは道楽でやってるとかじゃなくてちゃんと実体のある店だ。やってないことはないだろう。
スマホとナビで今ほんとにどんな店でも簡単に行けちゃうのね。知る人ぞ知る店・・と言うのはもう存在しえないのか。
ずっと常連さん相手にやってきたようなお店からするとそのあたりどう思うのかな。
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ちょっとした丘の上、学校が近くにあるようだ・・地元の人以外通らないだろうという道の途中。
いってみると外観からやりたいことやりたくてやってます的なお店があった。
窓にはたばこ店内で買えますの表示。
カフェなんかじゃない喫茶店だ。
たばこかぁ・・・
まあせっかくだから入ろう。

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入るとカウンターを挟んでマスターと店の前に置いてある信用金庫なバイクの人。
サボりに来たのかと思ったけどそうじゃなくて仕事だったみたいだ。
カウンターとテーブル席が3組。
マスターの一瞬戸惑うような反応にこちらもたじろぎそうになりつつ、一番よさそうな奥の席へ勝手に座る。
いいねーあの光。
教会みたいじゃんか。
予想をはるかに上回るいい空間感にちょっと嬉しくなる。
他にお客さんはいないのでたばこの煙もなく・・

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窓もいい感じ。窓の外は牧草地・・じゃなくて隣の家だけど。

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本棚には奇麗にそろったゴルゴ13他大量のマンガが・・
いらんこと書かなくてもいいけど、子供のころ私はマンガも読まなかった。
無かった以前に自分は読みたいと思ってはいけないのだと思い込んでいたし、今でもその異常な洗脳は生きていて色々支障をきたす。もういいけど。

メニューにケーキを見つけ、価格も安価でほっとしたりしていると、
どうもマスターそばを打つらしく、正真正銘の手打ちですという各種蕎麦とコーヒーのセットが・・
あー食いてーなー蕎麦。
今まで何度も手打ちです!みたいなそばに落胆しても来たけど、でも見つけると食いたくなるよね蕎麦。
しかし、先ほど食べた昼食がまだ腹の中で暴れている。

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出てきたケーキのこの家庭的なデコレーションがいいでしょう?
なかなか見ないよねこんなの。
そしてコーヒー。
私はコーヒーに砂糖とミルクを入れちゃうような人間で珈琲を語れる人間じゃないけれど、飲みながら感じていたあの味。
うまく言えないけれど子供のころ食った焚火から出てきたサツマイモの焼き芋の甘みと香ばしさみたいなの・・
あれが、豆の味、渋み焙煎の強さ・・みたいなもんなんでしょう?
素人にもそんなものを感じさせてくれるこのコーヒーはおいしかったよ。

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壁に張られたもののなかに、
蕎麦の持ち帰りできます・・というのがあった。
コーヒーを持ってきてくれた時に頼んでみると・・
二人で召し上がりますか?わけますかいっしょにしますか?
え?
よくわかんないけどこれ自分でゆでて食べるんですか?なんて変なこと聞くと
そうしてもらってもいいけど細いし・・
ゆでてあげましょうか?
あっ、そうしてください。
わけますか?いっしょにしますか?
え?
二人別に盛ってもらうことにした。

わー、たのしみがふえたじゃんか。

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マスターが無言でこれをもってきてくれる。
マスター多分すごくいい人。
常連さんとは饒舌にしゃべるんだろうけど、わたしとの会話は蕎麦の注文の話だけ。

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蕎麦を作り終えるとマスターは湯を沸かし・・
自分でなんか飲んでた。
すごくいい表情で・・

そして、無音だった店内に音楽がかかる。
よくわかんないけど多分シャンソンだ・・
女性の歌と、かなり達者なピアノ、アコーディオン、すごく少数のストリングス・・
多分マスターが好きでなんでしょうね。
なかなかいいなと思う。
私、頭がいかれていてみんなが好きな音楽やテレビやそのほかに触れちゃいけないという強迫観念に支配され続けているので踏み込めない。病気でも故障でも変態でも馬鹿でも何でもいいけど治らない。
クラシックだけは聞いていいことになってるのね。
多分みんなが嫌いだから。

チャイコフスキーのピアノ協奏曲の1番、第2楽章の中間部にあるのは当時はやったシャンソンの旋律だとかいう話を聴いたことがあります。クラシックな作曲家の中にも仕事が終われば街へ出て酒を飲み流行歌に興じてみたいな人は沢山いたというかみんなそうだったのか。
健全な話でいいですね。

https://www.youtube.com/watch?v=fg0g9FzW7Jk
これはプーランク。

普段からゆっくりな飲食進行の嫁さんが食べ終わった後もコーヒーを飲みケーキを食べ・・
ゆっくり時間を大切に・・というより口内炎が痛くて食えないから・・

この日、しょぼくれたような気分でいじけてた。
でも帰りがけにふと、気持ちが楽になっていることに気付く。
こういう空間、時間、食べ物飲み物って、魔法みたいなのを持ってるよね。
私の場合は常連さんのいない時間に行けたからというのもあると思う。
たばこの煙、常連さんの大声の会話・・があったら外様感でつぶれてたかもな。
でもそれは私の個人的な問題ですごくいいお店だと思うし、マスター多分すごくいい人。

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持ち帰ったそばで晩飯。
ぼそっと短く切れちゃうところが本物っぽい。
超絶いい香り・・・とかじゃなく、味も香りも歯ごたえも丁寧な普通においしい蕎麦という感じ。
食っててうれしかったので買ってきてよかった。
いい蕎麦だったらツユは思い切り薄味か、出汁だけとかでもいいかな。
通ぶって水で食うまではいけないなぁ。

次の日、口内炎が痛く単純なものを食べて胡麻化したかったのでスーパーでやっすい蕎麦を買って来た。
見る人が見ればそんなの蕎麦じゃねーとか言ってバカにするようなのだ。
あれ?これでもいいなとか思っちゃったのは内緒。
そんなもんだ俺なんか。
通じゃなくていいし、みんなが絶賛するものじゃなくてもいいし自分に合ったものを見つけられることが豊かな何とかというやつなんじゃないかと思う。

Tag:プーランク  Trackback:0 comment:2 

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クラシック音楽が好きです。

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