謎の危機感

そんなつもりじゃなく行った場所で思いがけず桜。

まだ咲き始めたところかな・・
桜があるとは思っていなかったので結構衝撃的。
天気悪いけれど、何も光に照らされているのばかりが良い景色じゃないよね。
この日の夜、なんでか知らないけど嫁さんの元気がなかった。
次の日、そういうの伝染するのか私も憂鬱になり二人とも下がる。
嫁さんに飯でも食いに行く?と聞いてもいい返事が来ない。
そうですか・・
犬の散歩に入ってやらなくちゃと外へ出ると
超絶いい天気だ。
犬まで伝染して散歩いやーはやくかえるー
なんて言ってるのを無理やり引っ張って・・

いつもの場所のいつもの景色だけど

なんかこの絵が気に入っちゃって・・
犬にそこでいい感じになってといっても

はぁ?
https://www.youtube.com/watch?time_continue=2890&v=oep5Rude4mQ
マーラー6番のAndante
不意に頭の中でこれが鳴ったりして。
初めて聞いたのはもう27年前の今頃、バーンスタインがウィーンフィルを振ったこれは出たばっかりだったような・・この盤不評も多いが大きなお世話である。
お告げがあったので大学に進学することにし、そのアパートを探しに行くとか言ってる頃だった。
新幹線はまだなくと在来線の特急の車窓を眺めながらカセットテープにダビングしたこれを聴いていた。
雨の降りそうな曇り空の下、ふと見ると田んぼを数匹の犬が歩いている。
リーダー格が一匹、その後ろを何匹かがお供のように・・・
ちょうどそのとき流れていたのが

この辺り。
それがどうしたという話だけれど、ふっと焼き付いたものがずっと残たりするんですね。
その時はまさか30年後に思い出すとは思わない。
幸せな気分の中からふっと我に返るところ。
この後悲痛なまでの叫びとともにカウベルが鳴る。
この手前のカウベルはアルプスのホルンや弦楽器による草原の風や小さな花、牧場の描写ととってもいいと思う。
でもこの先のカウベルは意味が全然違う。
他楽章では舞台裏から暗示的に聴こえてくるカウベルが、ここではオーケストラの中の見える位置でで鳴らされるのには意味がある。

私の感じるところではこれは、愛すべき家族、信頼できる仲間・・その存在をすぐそばに感じながら自分は強く未来を切り開いて進んでいく・・というようなことを言っていると思う。

ギザギザ線みたいなのがついてるのがカウベル鳴らせ・・
弓を返しながら直線的に伸びるヴァイオリンのFisは、強い決意と力強い意志なんだと思うんですよね。
実演に行ったときにはそんなつもりじゃないのにこの場面で涙が出てしまいびっくりした。
音楽の力を思い知らされた。
私は人間世界で失敗気味なため信頼できる仲間なんてないけれど、犬と嫁さんがい・・・
とこの記事書いてあったのだけど、その後意表を突いたタイミングで嫁さんが本音をぶつけてきた。
別に別れたいとかそんなんじゃないけれど、いろいろ考えさせられる。
わたしにも言い分はあるけれど、ずっと先を見通すとやっぱり嫁さんは大事にしなくちゃいけないよね。
いなかったらどうなってたかは、いなかったこともあるのでわかる気がする。
いま、もしかすると何かを考え直さなくちゃいけない時期なのかなぁ。
逆に何も変えないように努めろという事なのかなぁ。
頭の中でなんだかわさわさガタガタしている。
一見安泰なようでちょっと踏み外せば・・みたいな謎の危機感を感じる。
日の光ってすごいな。
湿った気分を干してくれることがあるみたいだ。
嫁さんに飯食い行く?というと行くみたい。
嫁指定のお店でいい気分で食事をしていると後から来た客がたばこを吸い始め・・あれ禁煙じゃなかったの?
まあいいやもう終わりだし早くどっかいこう。

先始めた桜と滝。

ちょうど富士山にかかる位置にマンションが建っちゃてんのね。
いいけど。
滝壺のあたりへも降りられるようになっていて行こうかと思っていた。
そこへ若い男女の集団。
駐車場に彼らのものらしいレンタカーが2台あった。
まだ免許もとったばかりの学生とかなんかだろう・・まだ子供みたいだ。
男女別々に群れて・・川に石を投げたりして暴れている男の子の頭の中は女の子の気を引くことでいっぱいだったりするんでしょう。
いいねえ。俺にはああいうのはみじんもなかったわ。
それだけに嫁さんと知り合ったのは奇跡みたいな話のようで、単なる偶然じゃないことを自分は知ってる。
ここに滝があることは何十年も前から知っていたし、すぐわきの道路を何度も何度も走ってきた。
なのにこの滝を見たのは今日が初めて。
こういう、すぐそこにあって知らないことがまだあるなら、まだまだ生きてたほうがいいですね。
生きていくために何が必要でどうするべきかを忘れたら終わり。