若草色の気分と、心の棘もそぎ落としてくれそうな店

なんとなくみていた地図上にまた気になるお店を発見したので行ってみた。
山越えをして家から一時間ちょっと、何でもないような田舎の景色が太陽に照らされてすごくいい感じ。
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スマホやナビがなければたぶんここへ来ることはないだろうと思うようなところ。
ちょっと控えめな通りに控えめに構えるお店。
いいね、そこがいいね。
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ドアを開けると3つあるテーブルはどれもお客さんが・・
カウンターは空いてる。
ここにしよう。
断捨離とかいう人が見たら怒り出しそうですかね。
片付いてないのとは違うんですよね。
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レモンが入ってた。
手作り感満載なメニューを見ていると料理自体は厳格というか・・
目の前のシェフはすごい手際というかなんかこうプロの仕事みたいな感じが伝わってきて、
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きっとどこかそれなりの店でやってきた人だったりするのかな感が透けて見える。引退後奥さんと自分の店をというところでしょう。
そういう店は結構あって結構行ったけど・・とかは今書かなくていいのか。
おどけたメルヘン的雰囲気なだけでなく、きっと料理もおいしいに違いない感が。
周りのお客さんは皆近くの人じゃないかなぁ・・皆楽しそうだけどワーワーギャーギャーいうママ友みたいなのはいない。
たまたまタイミングかもしれないけれど、とても良い雰囲気。
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サラダにかかっていたドレッシングはきっと自家製でしょう。
柑橘系の邪魔しない味でおいしかった。
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色々入ったきまぐれランチというのが良かったけどもう売り切れ。
この際お店オススメのビーフシチューにしよう。
意外なことにライスはお替りできますよとのこと。
とろけるというかもうとろけだしてる肉はもちろんだけど、このジャガイモがすごく旨かった。
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嫁さんのハンバーグも美味そうだった。
このパンはスイスのパンだそう。ハイジが食ってたやつですか?
これもここで朝焼かれたものだろう。
オリーブオイルがついてきてた。つけて食ってみたけどオイルは別にいらないかなぁ・・
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午後から生ギターで歌いませんかみたいなの。
そういえばメニューの冒頭に心と体が元気になる店と書いてあったと思う。
なんかいいですね。
食材の出所詳細が書かれてあったり、なんか食育の講座みたいのをやってるとか・・いろいろ
いいねぇなんかいいねぇ。
あの色紙のサインには帝国ホテル料理長と読めるような気がする。違うかもしれない。わかる人にはわかるすごいものなのかな?
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目の前でシェフがピザの生地をぐるぐる回して投げたりしてるのを見たら頼まないわけにいかない。
辛さが柔らかいけどこれでいいですか?という自家製のタバスコは辛さがついてきたけどもともと辛いの嫌いだから大丈夫。
チーズの味で押し切るとかじゃなくていろんな味のする優しいピザだったと思う。
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日の光が差してくるときれいだ。
周りの人は楽しそうに何か話してる。でも詳細が聴こえないのは自慢やとげのある内容じゃないからだろう。
時折、親類の悪口を言ったりするのが聞こえてくるけれどまああれくらいなら。
ビーフシチューがおいしいのでご飯をお代わり・・と思ったけどピザ食べちゃってるし嫁さんに怒られた。

セットについてくるデザートといえばいかにもおまけ的なものが多いけど、
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すごく手のかかったこれはとてもおいしかった。
お母さんなぜかこの向きで置いてった。
柚子のソースも多分自家製。
目の前に瓶詰になって売られてた。
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寡黙な感じのシェフ。
もともと厨房でべらべらしゃべる人はいないだろうけど。
一段落してちょっと表情が緩んで・・
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もうみんな帰ってしまって誰もいない。

カウンター越しに
ごちそうさまでした
と言ってみるとシェフが笑顔になったのがわかった。
とてもおいしかったですというと
シェフは小さな声で嬉しいです・・
奥さん、すいませんねーせまいところで・・
いいえ、ゆっくりできました。
シェフの言葉にならない感謝の声も聞きながら・・

それがどうしたというような話なのかもしれませんが、
ずーっと長らく人に隠れて生きてきたようなのにはこんなことが特別なごちそうみたいなの。


https://www.youtube.com/watch?time_continue=1&v=HVpz5KEwDxQ
いい曲でしょう。「雨の歌」と呼ばれたりしますが雨が降ってるのは第3楽章で冒頭楽章は明るい日が差し空気も気持ちがいい。
私はト長調に若草色のイメージがありこの曲の第1楽章を思うと頭の中にそんなイメージが広がる。
ブラームスはヨーゼフ・ヨアヒムという天才ヴァイオリニストと親交を結んでいて若いころはともに演奏旅行もしたし、作曲に限らず音楽上の相談もいろいろ互いにしたと思う。
ヴァイオリンコンチェルトを作曲するにあたりヨアヒムが黙っていられなかったのはそりゃまあそうだろし、ブラームスだって彼の助言を必要としたはずだ。
しかしヨアヒムが口を出しすぎることに内心嫌気がさしてたみたいな話もある。彼の楽器であるピアノのコンチェルトで追及したことを考えれば、カデンツァを持ち伝統的な3楽章に収まっているあの曲の構成はブラームスの本意じゃないとも思う。
そういうストレスから解放され、自分の感じるものを好きなように書いたヴァイオリンソナタがこれといわれている・・んだった気がする。
のびやかに歌うこの音楽を聴いているとそんな気もする。
この人なんかは次元が違うと思うけど、その後の人間関係を考慮し言いたいことやりたいことをぐっと抑えて・・てのはみんな抱えて頑張ってんのね。

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ちょっと走るとこんな景色・・写真じゃただの田んぼにしかみえないか。
見慣れた田舎の景色もいい気分に乗れば何だって絶景に見える。
実際がどうかじゃなくて、自分がどう感じるかの方が大事。
よかったこの日、このお店。

Tag:ブラームス  Trackback:0 comment:2 

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unagi

Author:unagi
誰にも迎合できません
2022年11月からピアノ習い始めました

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