お前のくせに・・
明日香村にあるキトラ古墳というのに行ってみたかった。
自転車には結構きついだらだらとした登りの先に奇麗な公園のようなものが現れる。

崩壊寸前で発見された壁画は丁寧にはぎとられて最適な環境下で保存されている。
ちょうど期間限定でそれが一般に公開されているところだったのだけど、あえてなんにも調べないで行った私は自分の置かれた状況を全然理解できていなかった。
学芸員みたいな人に呼び止められて登録するとツアーみたいなのに組み込まれ、時間と人数を区切って厳格に警備された特別室へ・・目の前に現れた謎の物体。汚れやひび割れまでリアルに作ってんなぁ・・あろうことか私はそれを演出的なレプリカだと思っていた。
1300年級のあほである。
状況的にどう考えても本物だとわかってから目に焼き付けるようにそれを眺める。泥の向こうにわずかに見えている絵の印象は意外に小さく、とても繊細というものだった。
見ることができたのは東の壁。青龍の下に描かれた頭が虎で体が人みたいな神?が、おどけたように笑っているように見えて可愛いのが微笑ましく好ましかった。
私は東という方角に縁があり、生まれが寅年なことをちょっと思い出したりしながら・・

常設の展示も充実していて長い間見入っていたし、時間が許せばもっと見ていたかった。
小さなお寺とか、他のあらゆるところがお金を取るのに一番インパクトのあったここは全部無料だった。

いつの間にか雲が空を覆ってた。
写真映えはしないけれど自転車こぐには暑くなくてちょどいいや。
丘の上を気持ちよくへらへら走る。
そこら中に史跡があるらしいけれど日帰りじゃ時間が全然足りないね・・でもいいじゃない、また来る理由を置いとけるんだし。
しかしそこら中にお金がかけてあっていろんな施設もあるようだ。
うちから自転車で行けるようなところに戦国時代に攻め滅ぼされたという古城があって、中学へ入ったころに見に行ったり歴史を調べたりした。
空堀、櫓、武田の軍勢、兵糧攻め、埋蔵金伝説・・
電車が好きもいいけど新たに自分の世界を探そうと・・まあそんな大げさな程のものじゃないけど。
その後音楽に出会うと興味がそっちへ行ってしまい、歴史探索みたいなのはそこで終わってしまった。
引込まれた音楽はクラシックで
https://www.youtube.com/watch?v=pS882zDKHIo
こういうのもよろこんで聴いてた。
BWV678 バッハの時代音楽家は貴族や教会に仕える職人だったわけだけど、バッハは自分の作品をまとめて出版しようとしたことが何度かあったようだ。
これもその曲集中の一曲だから、芸術家の誕生の瞬間というか・・
一見古風な宗教音楽みたいだけれど、コラール旋律が2声のカノンになっていて伴奏旋律とのからみにも幅や変化が出てきて多重に面白いとか・・・
一般的にありがちなクラシック音楽は年寄が聞くものというイメージは陳腐な間違いだと思うけれど、しかし古風な響きのこれは中学生が萌える曲じゃないような気もするか。
こういうのに萌えたっていいんだけど、今思えばまず他に年齢なりにスポーツとか車とか女の子とかそっちもあってなら・・・
と昔どこかで聞いたような言葉で自分を馬鹿にしたってしょうがない。
音楽を知ったとき、遠くまで見渡せる広大な新しい世界を発見したような気がしたのを覚えている。
でもそれで音楽に邁進できたかというとそっちも駄目だった。

そのうち民家の向こうに抹茶プリンみたいなのが見えてきて・・
多分あれが高松塚古墳だろう。
裏の畑へみたいな坂道を上がっていくとそこにそれはあった。

すぐ下にある展示施設は有料。キトラであれだけのものを見せてもらった後だとどうしても内容的に寂しい印象になってしまう。
でも後発の方がいいものになってしまうのはよくある話で、先にできたほうが悪者みたいになっちゃうのはちょっとかわいそうか・・
そして気が付けばもういい時間。
帰らないと。
静岡へ帰るのなら近鉄で京都へ出るのが筋だろう。

でも時刻表を見ると観光特別列車がちょうどやってくる時間、この際だからと明後日みたいな方角の阿倍野橋まで行く切符を買う。
昔、ネット上で鉄道マニアを罵倒するように「一日中電車に乗ってるくせに!」みたいな言葉を浴びせている人がいた。
そうか俺もその「くせに!」だな。
クラシック愛好家が集まってなんか言ってるようなところでは「楽器もできないくせに・・」というのもあった。
世の中くせにだらけだ。
最近周りを見ていると何が正しいかより自分はくせにじゃないと思い込めたもん勝ちなんだなと思う。
自分の何が失敗ってそこじゃないかと思う。
終点阿倍野橋駅は大混雑。
まだ明るいのでどっかほっつき歩いてみようかと思ったけれどいまいちよくわからないのと時間もないのでやめる。
またのお楽しみという事で。

あべのハルカスの地下で・・うどんの汁で関西なんだなと思う。柚子が少しかおり柔らかい感じでとてもおいしかった。

大阪駅のホームで。
初めて見た紐方式。
関東にはないよねひも式?
小さいけれどいい旅ができたと思った。
それでいいじゃない。
自転車には結構きついだらだらとした登りの先に奇麗な公園のようなものが現れる。

崩壊寸前で発見された壁画は丁寧にはぎとられて最適な環境下で保存されている。
ちょうど期間限定でそれが一般に公開されているところだったのだけど、あえてなんにも調べないで行った私は自分の置かれた状況を全然理解できていなかった。
学芸員みたいな人に呼び止められて登録するとツアーみたいなのに組み込まれ、時間と人数を区切って厳格に警備された特別室へ・・目の前に現れた謎の物体。汚れやひび割れまでリアルに作ってんなぁ・・あろうことか私はそれを演出的なレプリカだと思っていた。
1300年級のあほである。
状況的にどう考えても本物だとわかってから目に焼き付けるようにそれを眺める。泥の向こうにわずかに見えている絵の印象は意外に小さく、とても繊細というものだった。
見ることができたのは東の壁。青龍の下に描かれた頭が虎で体が人みたいな神?が、おどけたように笑っているように見えて可愛いのが微笑ましく好ましかった。
私は東という方角に縁があり、生まれが寅年なことをちょっと思い出したりしながら・・

常設の展示も充実していて長い間見入っていたし、時間が許せばもっと見ていたかった。
小さなお寺とか、他のあらゆるところがお金を取るのに一番インパクトのあったここは全部無料だった。

いつの間にか雲が空を覆ってた。
写真映えはしないけれど自転車こぐには暑くなくてちょどいいや。
丘の上を気持ちよくへらへら走る。
そこら中に史跡があるらしいけれど日帰りじゃ時間が全然足りないね・・でもいいじゃない、また来る理由を置いとけるんだし。
しかしそこら中にお金がかけてあっていろんな施設もあるようだ。
うちから自転車で行けるようなところに戦国時代に攻め滅ぼされたという古城があって、中学へ入ったころに見に行ったり歴史を調べたりした。
空堀、櫓、武田の軍勢、兵糧攻め、埋蔵金伝説・・
電車が好きもいいけど新たに自分の世界を探そうと・・まあそんな大げさな程のものじゃないけど。
その後音楽に出会うと興味がそっちへ行ってしまい、歴史探索みたいなのはそこで終わってしまった。
引込まれた音楽はクラシックで
https://www.youtube.com/watch?v=pS882zDKHIo
こういうのもよろこんで聴いてた。
BWV678 バッハの時代音楽家は貴族や教会に仕える職人だったわけだけど、バッハは自分の作品をまとめて出版しようとしたことが何度かあったようだ。
これもその曲集中の一曲だから、芸術家の誕生の瞬間というか・・
一見古風な宗教音楽みたいだけれど、コラール旋律が2声のカノンになっていて伴奏旋律とのからみにも幅や変化が出てきて多重に面白いとか・・・
一般的にありがちなクラシック音楽は年寄が聞くものというイメージは陳腐な間違いだと思うけれど、しかし古風な響きのこれは中学生が萌える曲じゃないような気もするか。
こういうのに萌えたっていいんだけど、今思えばまず他に年齢なりにスポーツとか車とか女の子とかそっちもあってなら・・・
と昔どこかで聞いたような言葉で自分を馬鹿にしたってしょうがない。
音楽を知ったとき、遠くまで見渡せる広大な新しい世界を発見したような気がしたのを覚えている。
でもそれで音楽に邁進できたかというとそっちも駄目だった。

そのうち民家の向こうに抹茶プリンみたいなのが見えてきて・・
多分あれが高松塚古墳だろう。
裏の畑へみたいな坂道を上がっていくとそこにそれはあった。

すぐ下にある展示施設は有料。キトラであれだけのものを見せてもらった後だとどうしても内容的に寂しい印象になってしまう。
でも後発の方がいいものになってしまうのはよくある話で、先にできたほうが悪者みたいになっちゃうのはちょっとかわいそうか・・
そして気が付けばもういい時間。
帰らないと。
静岡へ帰るのなら近鉄で京都へ出るのが筋だろう。

でも時刻表を見ると観光特別列車がちょうどやってくる時間、この際だからと明後日みたいな方角の阿倍野橋まで行く切符を買う。
昔、ネット上で鉄道マニアを罵倒するように「一日中電車に乗ってるくせに!」みたいな言葉を浴びせている人がいた。
そうか俺もその「くせに!」だな。
クラシック愛好家が集まってなんか言ってるようなところでは「楽器もできないくせに・・」というのもあった。
世の中くせにだらけだ。
最近周りを見ていると何が正しいかより自分はくせにじゃないと思い込めたもん勝ちなんだなと思う。
自分の何が失敗ってそこじゃないかと思う。
終点阿倍野橋駅は大混雑。
まだ明るいのでどっかほっつき歩いてみようかと思ったけれどいまいちよくわからないのと時間もないのでやめる。
またのお楽しみという事で。

あべのハルカスの地下で・・うどんの汁で関西なんだなと思う。柚子が少しかおり柔らかい感じでとてもおいしかった。

大阪駅のホームで。
初めて見た紐方式。
関東にはないよねひも式?
小さいけれどいい旅ができたと思った。
それでいいじゃない。