ラウンジとメープルシロップ

多分今年最後の朝顔。
もう終わりだと思ったその後に咲いて見せてくれた。

雨で種が流されちゃった先でもがんばってた。
毎日水をやって一喜一憂した数年前と違い最近はほったらかしに違いから
お前のために咲いてるんじゃねーよと言ってるかな?
ごめんね。
でも、眺めながら咲いたねと言えば、
うん、咲いた。
と答えてくれていると勝手に思っている。
ここは、

表通りに背を向け知ってる人だけ来てくれればいいというようなお店。
入った瞬間、地元の常連さんに向けたお店なんだと理解する。
とは言え丁寧に案内してもらえて、排他感と戦うこともなかった。

なんか造りは夜のお店みたいですよね。
そういえば入り口にラウンジとあった。
カフェで検索して見つけたけれどここはそういう店じゃないのかな?
カウンター席だからお店の人と話をするならしようという覚悟をしなくちゃ・・
そこへ隣に常連さんらしい人が来てお店の人を独り占め。
おかげでこちらは気楽にしてられる。

なんとなくウインナコーヒーとか。
安価でシンプルなメニューからこだわりの珈琲を飲ませたいとかじゃなくて、ここで気楽に話をしていってくれればいいという感じなのかなと思った。

カウンターがグランドピアノを囲んでる。
あそこで聞いたらどんなかな?
うるさそうだななんて言っちゃいけないのか。
昔、ピアノにあこがれた。
ピアノにじゃなくてピアノを弾くことにか。
昔は電子ピアノも高かったからアルバイトをしておもちゃみたいなキーボードを買って。
タッチセンスとペダルがつけられるのがうれしかったけれど64鍵だったから・・・
自分にとっては思い出でも誰かにとっては犬の糞みたいなもんでしかないのは知ってる。
https://www.youtube.com/watch?v=euLyQCJmCfs
この曲が大好きなんだけれど、ある時なんとなく苦手だと思ってる人が目の前でこれを弾いてた。
あの人苦手だな嫌だななんて思っているときはだいたい相手もそう感じてる。
戸を開けて目があった瞬間にうわ汚ね!みたいな顔をされると昔を思い出しこういうの久しぶりだなぁなんて思ったりして。
勝手に周りから疎まれているんじゃないかと思い込んでいるこちらに対し明るく人受けのいいその人、年齢的にどうかというところだったけれどある日子供ができたと聞いた。
ちょうど私は不妊治療であきらめが諦められずという頃。
でもだから辛かったとかなんとかいう話でもない。
外へ出て人のいるところへ行けばそんな景色を見ることになる。
音楽は生身の人が作り生身の人間が奏するものだから、それは私の大嫌いな人間かもしれないし聴き手の考えや願いと全く無関係か正反対のことを考えて生み出されているかもしれない。
私は内へむかって閉じこもり録音された音楽ばかりを聴いていたからか音楽を妙に崇高な幻想世界の中でとらえるようになった。音楽をやってる人からするとそういうのは嘲笑もんだと思う。
それはそれでいいとも思うんだけど、たまにはよそへ出てきてギャップにうろたえるとかした方がいいかもしれない。
打たれ弱いからほどほどにしとかないと変になっちゃったりするけれど。
今この曲を聴いて、そんな記憶とは全く関係なくいいなと思えるからまあいいね。
隣に一人座ったお客さんは多分どこかの社長さんだ。
喫茶店のカウンターに社長というのは別な所でも見た。
互いの事情を知っている前提での会話が続くその横であれ俺ここにいていいのかな?なんて思ったりして。

ケーキ終わっちゃったと言われて頼んだホットケーキはコンパクトでおいしそう。
砂糖の出てこなかった珈琲にメープルシロップを入れちゃったことは内緒だ。
誰にどう思われようが関係ない・・はずなんだけど常に周りからどう思われているかに神経をとがらせ生きてきた。
まいいや。

メープルシロップ入りの珈琲がおいしかったのは内緒。