鋼鉄ルートとパンケーキ

山道を走っていると谷の対岸に工事用の仮設道路が目に入る。
仮桟橋というらしい。
ああいうのよく見るよな、清水寺がメタル化したみたいなのとか・・
気にしないつもりが、

道なんかつかなそうな斜面に張り付いてく様子が面白く目が引きつけられる。
ちょっと感動もする。

末端部では今まさに構築前進中。
思わず車をとめて見物する。
監督さん?がいて話しかけると笑顔で応じいろいろ教えてくれた。
年末までには谷を越えてここまで到達する計画だそうだ。
結構大変なんですねというと
結構大変なんです・・
そうだよなぁ・・すげーなー

あれは工事用というよりこっちの現道を工事で塞いじゃうからその間みんなはあちらを通るという事のようだ。
仮設と言えば・・
スコアをみているとossiaとかいって本設の楽譜の上に小さな音符で代替案みたいなのが書いてあることがあります。
作曲家は常に技術の限界すれすれか超えたようなところを要求するけれど、初演時の常識からいくといきなりこんな高い音からじゃ外すわ!とかあるんでしょうね。
演奏不可能の烙印を押されればお蔵入りになっちゃうからそこは解決案も示しとかないととかか・・
優しい逃げ案みたいでもありいまの演奏者としては意地でも本設でというところ?
逆というか・・

ラフマニノフの第3協奏曲は本設より派手で難しそうなカデンツァがossiaで書いてある。
普通はこういうのは別な楽譜がどこかにあるとかいう感じなんじゃないかと思うけれど、ずっと並行して二通りの道が眺められるところが面白いと思ったりして・・

言いたいことと到達する場所は同じなんだけれど見えてる景色と足元から伝わってくる衝撃や硬さみたいなものが全然違う。
ossiaの方は早いとか複雑とかというより豪快というか分厚く重い巨大な鋼鉄をガンガン打ち付けてくような印象が・・
意外に思うのは誰よりも達者なピアニストであった作曲者本人や、これだったか2番だったかで作者にお前のがうまいと言わせたホロヴィッツの録音を聞くと派手じゃない本設のカデンツァを弾いてるんですよね。
https://www.youtube.com/watch?v=UKziGGumuEk
この人はでっかいほう・・
この後麓にあるカフェに久しぶりに・・行ってみたら今日はもうすぐ閉めますという張り紙。
あーこのパターンね。
まあいいやとちょっと走ると

偶然絵にかいたような古民家カフェを見つけたのでいってみた。

古民家自体はもう色々行き過ぎて刺激がなくなっ・・そんなこと書かなくていいのか。
パンケーキが売りみたい。

多彩なメニューからいったん決めたのに写真を見たら迷いだして・・

紅茶は南部鉄器みたいなので出てきた。
いいね鉄。
結構重いのねこれ。

そしてパンケーキはツナというのがあったから頼んでみた。
一口食べての印象はやっぱりパンケーキは甘いもののが合うなぁ・・だったけど、バターというかマーガリン?が全部溶けちゃったあたりからこれはこれでおいしいと思うようになった。
始めに聞いた少額で前菜がつけられるというサービスは意味不明だったけれど、そうかこれおやつじゃなくて飯にもなるのか。

この時はほかに誰もお客さんがもいなくて、
静かないい時間でした。