ジビエ

進めば破滅みたいな道はすぐそこにあっていつでもどうぞと呼んでるのが聴こえる。
若いころは踏み外しても落っこちても直ちに死んだりするわけじゃなかったけど、今はもう違うと思いながら・・
考えたり取り繕ってみたところでそれらを消すことはできないんだし、飯にでも行こうか。
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どこへという事もないけれどちょっと遠くへ行きたかった。
あてもなく家をでる寸前になんとなくひらいた地図上にたまたま見つけた店。
高速に乗って約一時間、インターを降りるとすぐだった。
その気でいないと通り過ぎちゃいそうだけどよく見ればおとぎ話みたいなメルヘン調の建物で一度覚えたら二度と忘れないような。
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入り口には何かを訴えるように立てかけられたボードと貼り紙。
1人でやってますから時間がかかります・・
文句言う人がるんでしょうかね。
メルヘン系の建物と言いそっくり同じ構成を別な店でも見た。
文句を言うひとに文句を言う気もないし今はただ静かに過ごしたい。
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入ると若い女性が迎えてくれて、
ただいまの時間は食事のみとなりますがよろしいですか?
はい。
時間がかかりますが・・
大丈夫。
駐車場には小さな車が一台しかないしみるところお客さんは一組・・かかるったって半日かかったりはしないだろう。
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窓に面したあの特等席に・・いきたかったけど隣には嫁さんの地雷要素を持った先客がいる。
柱を挟んで見えないような席に。そんなの書かなくていいんだろうけど。
すぐにメニューの説明をしに来てくれて・・
基本は2つのランチのみだけどオプションの構成がなかなか複雑だ。
説明したいことがいっぱいあってつい早口になっちゃう感じが微笑ましいね。
悪い気はしなくてこちらも何とか聞き取ってやろうと食らいつく。
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調べもしないできちゃって価格が通常予算の倍だけど・・ここまで来といていまさらそんなもん・・
オーダー時、
ロティってなんですか?
ローストのことです・・
ロースト?
焼いたのです。
馬鹿にするようなそぶりも一切見せずに丁寧に教えてくれてありがとう。
もうそれがごちそうの始まり。
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窓のすぐ外には桜の樹とローカル私鉄。
もうオーダーしちゃったし嫁さんが地雷に反応したら・・・あ、大丈夫そうか。
この私鉄の経営状態はもう厳しいところを通り過ぎているらしく、日中な2時間くらい列車が来なかったりするようだ。
観光列車に頼っているこの路線、いまのこの状況はただち壊滅的危機に直結して・・
とか思ってると前菜到着。
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わー土井 善晴の番組みたいじゃない。
すごくいろいろ説明してもらったけど大学芋以外は覚えられず。
右上には香粉的塩、左下にはからしマヨネーズ。
野菜がおいしかった。
あのパンみたいなのは見た目と違いどこかの総菜屋で食ったことのあるものすごくよく知っている味がしみてると思った・・でもなんだろう?
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パンは時間差であったかいのをもう一つもってきてくれる。
さあそしてついに
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南アルプス鹿もも肉のロティ玉ねぎと赤ワインのソース。
あのね、おいしかった。
鹿肉と言えば昔観光客相手な店で食ったぱさぱさのとか北海道のお土産物屋の缶詰とかの印象があった・・けどこれは豊かな肉という感じ・・美味しいもんなのね。
鹿は結構よく見かけるし最近は家の近所にもうろうろしていたりして・・あれかわいい顔してるんだよなぁ・・とか思いながら。
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嫁さんは普通のチキン。

ジビエはお好きですか?
食べ終わったお皿を取りに来てくれたところでお店のお姉さんに話しかけられる。
家のも新しいのであっさりしていて・・・
鹿はお姉さんのお父さんがとってきたものだそうだ。
デザートにあるはちみつもお父さんが蜂を飼って・・
そういう家なんですね?
はい嫁いだらそういう家でした。
鹿は毎年味がとがって山ブドウが豊作の年には山ブドウの香りがしますすし・・
今食べたのは?
今年はドングリ・・
へー
たまに熊を捕ってくるとかウリボウがめちゃめちゃうまいとか、山鳥はうますぎて家族で食っちゃうのでお店にはなかなか出ないとか・・
色々笑顔で話してもらって楽しかった。
私にはそういうのがごちそう。
ほんとに。

そしてまだ終わっていない。
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ソースとお皿が同系色なのでよくわからないけど写真で見る以上に美味しい時間が続く。
飴細工はそのまま食べてもただの飴だから崩していろんなものと混ぜて・・見たいなこれもおいしかったし奇麗。
よくあるランチのおまけプリンみたいなのとは違う次元でというか・・それが何なのかも知らないまま頼んでみたマキアートと合わせて、これだってどっかのカフェじゃそこそこの値段をとるもんね。
そう考えると最初に見て高いと思った価格もむしろ・・とか金のことはいいんだよそんなのもう。

https://www.youtube.com/watch?v=q9umBE2Gn7Q
この曲が大好きだけどもう弾いてみたいなんて言う気もないし、もう陳腐な弾き真似ごっこをしてみようとも思わなくなってしまった。
音楽は笑顔で話しかけてはくれるけれど本当はどう思ってるのかわからない人みたい・・とは思わないけれどでもはるか遠い手の届かないところにあるような気がすることがある。
俺は何にも知らないまま終わるのかなぁと思うと・・
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この日じゃないけど最近、朝方夢の中で私はちょうどこのあたりを弾いていた。
弾けるわけがないんだから弾いてるのをリアルと言ったらおかしいけれど、でもやけにリアルな夢で慎重にクレッシェンドして・・
あの時、うれしかった。
あのまま最後まで行かせてほしかった。
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ちょっと前まではこの量じゃ足りねーよとか言ってたのに、ゆっくり楽しんで満足。
歳とったなぁとかじゃなく、これからこういうのもいいかなぁ。
夏鹿がうまいとか言ってたな。
またこようここに。
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ちょっと行くとこんな景色。
帰りにはサルの群れと遭遇。
奥の方では砂利を採取してんだけど、とってもとっても無くならなそうですね。
食えればいいのにねあれ。

Tag:ショパン  Trackback:0 comment:6 

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結構さみしいけど結構楽しいよ。
クラシック音楽が好きです。

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