出口はみえないけど

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明るい陽射しとのどかな景色、茶畑、踏切・・
なんて思って車を降りたら10トンダンプがバンバン行きかって結構殺伐としてるのね。
あの先の普通は曲がらないだろうというところを入ってゆくと
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小さな駅がある。
古い木造駅舎
結構人の手が入って息をしている感じだけど、よくあるやりすぎて不自然な厚化粧みたいになっちゃってるあの感じがないのがとてもいいね。
なにより、私個人としては誰もいないし誰も来る気がしないところがいいね。
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急行料金はいいけどここ急行とまるのかな?
切符や定期券は向かいの商店で購入下さいという案内が各所に。
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その向かいのタバコ屋はもうお店としては終わってしまっているようだった。
そりゃそうだろう、こういうのいたる所にあったよね昔。
アイス買ったりとか・
しかしこんな切符販売用の立派な窓口があったりしてこれはこれで貴重な景色。
他にもいろいろ写真撮ったけどそういうの貼るとみんな萎えるでしょ。
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ホームに上がると北側には超絶短いトンネル。以前ここにきて
私はこれから暗いトンネルへ入るだろうけど願わくば出口がすぐそこにあってほしいなんてブログに書いたことがあっ・・
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蒸気機関車の煙突って開け閉めができるのね。
駅に停まってるときやトンネルに入ってる間は閉めてて、
あそこ出た瞬間にヴァっと・・
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時勢のせいでしょう短い編成はむしろここに似合ってるよね。
荷が軽いからか音も軽い。
SLって写真や動画じゃ伝わんないけどすぐ横に立つといろんな細かい音や気配でああこれでっかい湯沸かし器なんだなぁと感じる。
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お客さんもマスクして・・そうだよねいまは。
白いのは煙じゃなくて煙を上に跳ね上げさせるために噴射している水蒸気だと思う。
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錆びついちゃって今は意味不明だけど、わざわざ取り付けたんだからこの郵便ポストにも意味があって何か機能してたんだろう。
で何につかってたのかな?
SLに関係なく、最近ここのことが頭に浮かび明るく晴れた日にしばらくぼーっとすごしたいと思ってた。
これてよかった。
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これ石炭かな?と思うけど練って固めた人口石炭みたいにも見えるかな?
小学校の授業中、絵にかいたような優等生が石炭を持ってきてみんなに見せ語りだした。
自分の家のすぐそばの線路はカーブとなっているためかつて走っていた蒸気機関車の炭水車から零れ落ちた落ちた石炭がが今でも・・
聴き入る全員の中で、本もたくさん持って何でも知ってる彼に同じ鉄道好き子供として格差か劣等感みたいなものを感じたりして。
その後ある所で石炭を偶然見つけ拾うと宝物のようにずっと持ってたそういえば。
思春期くらいに自分で勝手に脱鉄道マニア宣言みたいなのをしたのは音楽に興味が移ったからと思っていたけどへんなコンプレックスへの反抗みたいなものもあったのかな。
でも私が周囲から気持ち悪がられて嫌われるのは私自身のせいなのであって何とかマニアだからじゃないから。
長い間個人的鎖国状態で生きてきたけれど40になったときそんな自分は間違っている、今からでも遅くない直すんだと意気込んだ。
ちょうど図ったかのように同窓会の準備が進んでいることを知り、はりきって出て行ってみると探して連絡を取りるように頼まれた相手はあの石炭をもってきた彼だった。
銀行員かなんかになってた彼はその後の集まりにも呼ばれているのをなにかでみつつ、私はここは自分の居場所じゃないと逃げてゆく・・
だめだねこりゃ。
いやだめじゃねーよ。
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この路線、日中は2時間おきにしか列車が来ない。
あの列車にもあまり人は乗ってなかったし誰も乗り降りしなかった。
ラッシュなんてものも存在しないんだろうけど駅前には高校名が入ったシールの貼られた自転車が一台
ちゃんと利用者のある生きた駅ではあるんだろう。

なんでもいいのよ、いまのこれを嘆いて終わっていくとかじゃないから。
それじゃ何ができてどうするべきかでしょう?
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長いトンネルに入って進んでみると、予想以上に曲がりくねって出口なんか見えない上にもしかすると出口なんかないんじゃないかと思わないでもない。
でも以前ほど絶望的に真っ暗だとは思わなくなった。


https://www.youtube.com/watch?v=7tmQSWuYwrI
作者晩年のこの曲、ラフマニノフみたいな音符で埋め尽くされた感じとか弾く人にとっても色々大変そうだけどそんな話は今聴きたくない。
ショパンはドイツ人みたいに自分の作品の中に苦悩や葛藤をなんてしない人のような気もするけれど、でもこれを聴いてると具体的に何という事じゃなく人生みたいなことを感じる。
初めて聴いたのは高校生くらいだったろうか、ずっとボーっと聴いてきたけれど最近急にこの曲に魅せられるようになった。
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最後に第2主題が明るく吠えているところは、
どんな人生であっても結果がどんなに悲惨で惨めに終わろうとも、この世に出てきたこと自体には意味があるのだと言ってるように
今の私には感じられる。

Tag:ショパン  Trackback:0 comment:2 

プロフィール

unagi

Author:unagi
誰にも迎合できません
2022年11月からピアノ習い始めました

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