また行ける日まで

少し前に行ったここ、
気に入っていたしお店の人にも覚えられて・・
だったけれしばらく行けないな。
このときも予想通りお客さんはいなかった。
店主の話だと混む時間もあるがこの曜日のこの時間は来ないという時があり、私が行く時間がちょうどその人が来ない時間みたいだ。
ここならと思ってたんだけど。

鮮やかな緑。
掛けられた絵が違うものに変わってた。
外は雨で静か。
いい時間。
つい最近このお店からも私の勤務先からも自宅からもそう遠くないところで感染症を発症した人がいると発表された。
その日の朝というか報道や行政の発表の前からもう話題になっていた。
いろんな人に人間の地が露骨に表れてるのを感じる。
怖いのは病気そのものだけじゃないと思う。
その前日だったかにはちょっと離れた街でも感染者が出たと発表があって近くだななんて思ったばかり。
その街で発見しとても気に入った小さな店のSNSを見ると、感染者が出たことを受け悩んだ結果休業することにするとあった。
飲食店は厳しいどころの話ではないだろう。

米粉のシフォンケーキもマスカットの紅茶も美味しかったけどしばらくお預け。
たっぷり入れてあるから二人で両方飲んでみて・・なクッキーフレーバーな紅茶はすごく甘い香りなのに飲むとお茶で。
きっとミルクと砂糖を入れると・・もお預けか。
絵が変わりましたねなんて話しかけたかったのに
静かな時間をじゃましないようさっと引いてどっかいちゃってくれたり・・
次の時なんか話しかけたいけどそれもしばらくお預け。
何となく聞こえてきていたBGMのピアノに耳がとまる。
ショパンの
https://www.youtube.com/watch?v=UTw-HmjYSVM
これのアレンジだった。
前奏曲集のうち変ニ長調のやつは雨だれの愛称で有名、ロ短調のも実はこれが本当の雨だれなんじゃないかと言われ・・私はこれも雨だれに聴こえる。
・・と書いている最中に同じ町でもう一人発症したという話が入ってきた。
感染源は別ルートであるらしい。
元は同じ一点から始まったんだろうけど地球上の最も遠いところでもらって来たものが小さな同じ町で再び出会うという・・
もっと毒性の強いウイルスが出てきたら人類なんかあっという間かもしれないな。
頭に浮かぶのは仕事よりも楽器のレッスンのこと。
ずっと真っ暗闇みたいだった所に希望が見えてきてこれからというところ、レッスン終了時先生も感染症に注意な話をしつつ次もやる気満々というかたちで送り出してくれた・・けど、
今そんなこと言ってる場合じゃないよな。
音楽に興味を持つと何か知りたくて本を読んだような気がする。
「雨だれの前奏曲」は、雨の中恋人の帰りを待つ間に感じた孤独と不安が曲となって実体化されておりみたいな話だったような気もするけど、そういってるのはショパンじゃなくてその恋人という方だったと思うし具体的にどの曲というところまでは言及してなかったんだっけ?
そもそもこの人の音楽はいつまでもその手の逸話やタイトルを当てて聴いてちゃいけない気もするけどまあいいか。
犬の散歩に出かけると私の街の広報無線が急遽学校を休校とすることなど放送していた。
こういうの何日もかけて少しづつ書くのでその間にも事態がどんどん進行してゆく。
仕事に出てみればまたいろんな情報が入ってくる。
知ったことをこんなとこに書いてちゃいけないと思うけど
表ざたにならないところでいろいろと厳しい状況になっているようだ。
今まさにここが、恐怖に震える暗い雨の夜なのかもしれない。
レッスン休講の連絡が入ってきた。
家で練習しとけばいいんだからそれは。
でも先日行って怒られてきといてよかった。
言われないとわからずに間違ったことをどんどん練習して固着しちゃうんだよね。
怒られるのも大事なレッスンにまた行けるようになりますように。

密かに見つけたお気に入りの店、
また来れますように。