きつねと笛

サーモン丼を食ったあたりだけど別な日。
人はあまりいない。
なんかいいでしょう。
キツネが化けて出てきてどこかへ連れて行かれそうな。
呪われるとか食われちまうのは嫌だけど、楽しい感じだったらついて行ってみたいかなぁ。
宴なのだが笛の吹き手が足りないのだお前も吹けとかいわれて・・
そこでうまく吹けちゃったりすると気に入られちゃって一生返ってこれないの。
俺はきっとお前はへたくそ過ぎるとか言って追い出されるから無事帰ってこれるんだよ。

このあたりに狐がいたかは知らないけれど、地元の地誌をまとめた本を読んでいると昭和の初めくらいまではこのあたりでもキツネにつかれたという話がいくつもあったりしていたようだ。
大正時代のある地区で、おかしくなった人間が出たので皆で問いただすとキツネがついており自分は隣町のきつねで帰りたいから列車にのるため駅まで送ってくれといったという。
途中急に踊りだしたりとかもしたけれど駅まではたどり着いた。
ホームにとまる列車の前までを歩いていると急に転び、
起き上がると正気に戻っていた・・
悪いものに取りつかれ系の話だけど、どこか憎めない感じがある所がちょっと好きだ。
そんなに素直に帰っちゃうってそもそも何しに来たんだろう?
列車に乗るとはハイカラだけど今だとオンラインで取りついちゃう感じだろうか。

キツネはないけど犬と山道を散歩していたらタヌキが前を歩いていたことはある。
逃げるでもなく化かすでもなく、ずっと一定の距離を保ちつつこちらに合わせて歩いてくれた。
別れ際にはすぐそばまできて目を合わせ挨拶をしてくれたあのタヌキにもう一度会いたいなぁ。
https://www.youtube.com/watch?v=yntnKovoBwY
プーランクのノクターンで、なんとかの鐘という副題があるらしいけど。
きつねの音楽ってどんなのかなぁ?
聞いたら最後、虜になてしまい二度と人間界には戻れなかった・・とか。

来月から楽器のレッスンが再開されることとなり日程もきまった。
レッスンがあってもなくても毎日欠かさず練習をしてるはいいけどまたしても私らしくちょっと変なことを意識したら口の形が壊れてしまいかなり前の全然ダメパターンに戻ってしまった。
一度壊れると昨日までできていたところへ戻ろうにも戻れない。
3日間くらい続いて今日、やりながら楽器だけじゃなく自分の全部がダメだとかなんとか言うところまで落っこちて・・
どうにもならないところ、ちょうどこれを書きかけていたところだったのでなんとなく狐のことを考えてた。
キツネが取り付いて笛を吹けるようにしてくんないかな・・
と思っていると少しずつ戻ってくる・・
ネタだと思ってんでしょ?
説明しずらいけど口の位置、こうと思ってたのとは全然違うそんなわけないというところが正解なのねこういうの。
よし、この形を覚えてこうと鏡を見ると
キツネの面みたいな口だった。

北海道に行くとキタキツネがその辺にたくさんてよく見かける。
夜のに峠越えをしたときは道端にいっぱい出てきてこっちを見てた。
人に餌を一度もらうと自分で獲物を捕らえられなくなるらしく、情けないような顔で物乞いにくる狐に何頭も遭遇した。
そうかと思えば捕まえたネズミかなんかを咥えてうーうー言いながらわざわざ近寄りみせに来てくれた狐もいた。
みんな、頑張って生きてるのね。
みたこともないけど今このあたりに狐はいるのかな?
化かされるのは困るけど一度お会もいしてみたい。