お茶とか書とか

これは先週くらい。
駐車場に車が一台もなくいつもは出てる旗も見当たらない。
あれ臨時休業かなと思うけどopenの表示を見つけて戸を開けてみれば

この時間に誰もいない光景を多分初めて見る。
店主が私たちを見てちょっといい笑顔でいつも来ていただいてと嬉しそうに言ってくれたことが印象的で
それが何よりうれしくもう今年の総括みたいだ。
今日は広い所が空いていますから・・・とかもこれまであったことを覚えててくれるからでしょう?
それでこの柚子かミカンの皮湯は奥の茶釜からお湯を組んで持ってきてくれた。

炭火とは凝ってるなと思ったけど近寄ると赤く焼けた電熱線。
でもいいじゃない。
加湿器もかねてるのか・・
昔一度だけちゃんとしたお茶の場に出たことがあって、先生がたてたお茶はとてもおいしいのに素人がやったのはわかりやすくまずかった。
あのとき茶筅だったか柄杓だったか持ち方がおかしいという事で先生が目の前でやって見せてくれるけれど私はどうしてもそれをまねることが出来ず・・
先日のレッスンで先生からこんなのは幼稚園でもできることですよ!なぜあなたにはできないんですか!
久しぶりに聴くなと思いつつここまでくると傷つくとか憤慨するとかでもないのは、自分のなかでそれが是なのか説明がついているからかもしれない。
最近急に出てきたDCDとか言う概念に対して実体験を語ることで誰かの役に立てないだろうか?なんて思ったこともあった。
あったけれど本当にそうしたいのか?と問えば違うかもしれないしってくるのは理解ではなくて嘲笑なのも理解してる。
そんなのいいから楽器が吹けるようになりたい。
もうそれだけ。

肉か魚どちらを選ぶか問われてまた肉と言っちゃいそうになりつつ魚って言えよてめーと自分が言うからブリ大根。
さすが一緒になってゴトーっとした感じじゃなくこんな感じで出てくるのね。
これがまたいろんなものがそれぞれ丁寧に役をこなす重要な主役で・・それぞれが小さなアンサンブルを組んでるのね・・
マーラーの8番とか超巨大編成と言いつついつも全部が出てきてワーワー言ってるわけじゃないでしょあれ・・とか考えながら食って
https://www.youtube.com/watch?v=NSYEOLwVfU8&t=3431s
ここからしばらく澄んだ世界キラキラ装飾つき・・みたいな場面が続く。
その幕開けを告げるピアノとハープのアルペジオは

自筆譜にはまだないのね。
その後もキラキラ要員のピアノは書いてないみたい。
そのままなんとなく眺めていくと今見て聴いて知ってるのとはだいぶ違う。
場に魔法をかけるため、作者が何を考えどんな仕掛けを仕込んで行ったのが解って面白い。

それでなんで人がいないんだろう?確かに曜日がいつもと違うけど・・やっぱり感染症問題で?
と思ってたら人が入ってきた。
どういう集まりか旧知の中ではないようだけどそれなりに打ち解けた人たちは声の大きさが机からはみ出さないような節度を持っており、短い時間で飲み物を飲み終わると出て行った。
ギャラリーも兼ねているこのお店はこの日から展示が変わって今度は書道だとオーナーが紹介してくれた。
余計なことを書かなくてもいいけど私は書道もダメ。
下手とかとはちょっと違う異常な・・
この件もっといろいろ書いたけどわざわざ恥を晒してどうすんだと自分が言うからやめ。
誰かにわかってほしいという気持ちがあるんだろうけど、ダメだからそういうの。
今日も楽器を練習はいいけどアンブシャ間違ってるんだからと考えちゃえばまたなんにもなくなっちゃって昨日始めて楽器を持った人みたいですよ。
たまになるけどならない時もあるみたいな・・
普通の人間の間に入れば憎悪の対象となるところだろうけれど先生と一対一の関係なので何とかこんなでもこの先続けさせてもらいたい。

相変わらずおいしいチーズケーキと、寒いからホットコーヒー
豆から特別みたいなコーヒーがいくつかある店なのにランチについてくるのは粉のクリープなのがちょっと面白い。
楽器をちゃんと習いに行こうと決意した時、ダメなら茶道でもいいと思った。
なんで茶道が出てきたんだろう・・あの時、吉野山のお寺でお香の香りに包まれたから?
あの柄杓が握れなかった記憶から?
行けばまたやる気がないなら帰ってください!みたいなのから始まるのは自構わないけど一対一じゃなく不特定多数の中でという場だと・・そんなはなしはいいか。
習わなくていいからどっか、お抹茶出してくれるところに・・

食べてる間に日の光の角度がかなり傾いてた。
いつも話しかけてくれるあの人はいなかった。
料理はとてもおいしく、静かでゆったりした時間をもらえてまたよかった。