2021/03/28

急に明るくなる

ある記念日。
かつては普段行かないようなちょっと高めのレストランに行ったこともあったけれど嫁さんが行きたいといったのはいつものあの店。
行ってみれば
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やっぱり誰もいない。
普通そんなんだと不安になるけどここに限っては貸し切りみたいでいいの。
椅子からエアコンから絨毯壁紙、開店当時から変えてなさそうでくたびれちゃってる。
だけどいつ来ても隅々まで掃除されて埃ひとつない感じがあってその辺がよくある昭和な喫茶の一度来てみたからもういいです感と違うところ。
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記念日だしいつもは頼まない何かもう一品をとピザを頼んでみたら今どき見かけないふわっとしたピザが出てきた。
食べてみるととても懐かしい味だと思った。
懐かしむほど昔ピザを食った覚えもないけどそう思わせる。
いいね
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記念日だって言ってるのにこんな定食みたいなのを・・ポークソテーも何だか懐かしい味。
出汁の効いたみそ汁と、ちょっとしょっぱいけど甘くておいしい沢庵も昭和ななつかしい・・
この夜は私たちにとっていい時間だったのだけどそれをここに書こうかという日にまた嫌な事件に遭遇しネガティブ思考へ転換。
どの写真もなんだかピンボケ気味なところから最近動きの悪いこのスマホを買ってもうすぐ丸5年になることを思い出す。
あの頃ガラケーじゃ連絡も取れないからスマホ買えと複数方面から言われ・・要するに40過ぎたころ一念発起したはいいけど挫折に難航で50も見えてきたに至るまで成しえたものは一つもないじゃないかと・・

明けて休日の朝、こなさなければいけない用事があり嫌な気持ち発信源でもあったのでとっとと処理してくることにする。
車でなくても行ける距離なのであえて自転車で・・家を出た瞬間明るい太陽の光と春の空気。
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いつも犬と散歩する道を違う視点から見下ろす・・逆光だし、勝手に喜んでる気持ちは写真には写んないけど
用事はスムーズに処理できありがとうなんて声をかけつつ終われば重荷が取れたような気になる。
あまりに気持ちがいい日の光につられわざと遠回りをして帰る。
その勢いで犬と散歩へ出かければ
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犬は別にやる気もなく、ほんのちょっと歩いただけでもう帰るのーな顔
日が当たると地面が焼けてくるので無理はさせられないけどまだそれじゃないだろう?
帰って今度は楽器。
例によってこのところまた怪しくなってきていたのだけどあ、これ!をつかんで急に明るくなる。
ちょうど楽器吹いてて聞こえないけれど嫁さんのああわただしい足音を感じ何かあったなと思う。
外から聞こえる話し声は近所のあの人
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食べるように育ててはいないので人にあげたりもしていなかったうちのボンタン。欲しいというからいくつか持って行ったりしたのだけど、それがその人の友人の手に渡りボンタン羊羹に姿を変え再び戻ってきたのだった。
これ食えんのかななんて思ってた実がとてもおいしいお菓子になって戻ってきた。
比較的きれいなのをあげちゃったので残ってるのはもう見栄え的にあんまりなものばかり。
それでもいいからもっと欲しいというのでまたあげた・・その間結構話をする。
誰とも話さない私は誰でもいいから話をすると枯れ池に水が入ったような気持になることはだいぶ前から知ってる。
そんなことをやってると今度は近所の別なおばあちゃんが来て里芋をもらってくれる?
だべるーなんて笑顔で答えれば里芋のほか土の香りのするネギがやってくる。

ひとつ前の川の話で第1楽章を貼ったフランクのヴァイオリンソナタの第4楽章。
かなり厳しく暗く重い中間の2つの楽章を乗り越えた先で急に明るい日が差し白い花の香りがしそうなこの音楽が現れる。

なんでかとても明るく、不安も減ったくれもない私がそこにあった。
昨日のあれは何だったのか。
ずっとこのままでいたいし、こうでなくなったのならここに戻ってくるように自分をコントロールすべきだし出来るのではないか。
そんなことを考えられるような私だったこの時
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今まで目に入ってはいたけどそれ以上でもなかった庭の花が急に美しく愛おしく思えて写真を撮ったりする。
もう一番いい時期を超えちゃった頃にやってきてごめんね。
天気みたいなものかもしれないけど晴れる日があるのなら、
いつか花が咲くこともあるだろう。