酸欠って自分で気づいた時はもう危ないよね

古民家改装なお店、元縁側みたいな窓が全開で春だねーという感じ。
若い女性二人組の話声が聞こえてきてた。
吹奏楽にかかわっているらしく、もしかすると中学校の先生かもしれない。
いろんなとこにいろんな人生があるなと思うけれど私にとっては真っ黒スイッチが入る言葉なのであんまり聞こえてこなくていいんだけど
レッスンで息が足りずフレーズの途中でブレスをしたりするとこの世で最もみっともないことをしたというような事を言われるし自分でもそう思う。私のは調子がいいとかわるい以前の話だけど。
で今またそんな。
プロのオーケストラ奏者が息が足りずなんてのはないと思うけれど、もっと高尚な次元でも変なことをすればその日に辞表な世界なのは人から聴いたり読んだりした。仮に客席の誰も気づかなくてもみたいな。あれみんな人生というか命を懸けてやってる連帯責任集団ですしね。
少し前に嫁さんが見てた歌番組で有名ベテラン歌手が歌ってた。
私が子供の頃にはもう歌手というよりテレビのタレントみたいだったけど本人はすごいプライドを持ってると自分で言ってるのを見たような。
あれなんか声が出てないな調子悪いのかな
あっ!?
フレーズの途中のありえない場所でブレスをした。
あれ、本人はつらいんじゃないかなぁ・・・
苦しくてつらいとかじゃなくて、プロだというプライドに対して。テレビで流れちゃってるんだし。
名前と顔で勝負している人の、辞められないクビにもなれないつらさというのがあるんじゃないかなぁ‥と
そんなこと偉そうに言える私じゃないけど今。

前回はよく鳴るリードを持って行ってごまかしたけれど、
今回はみんなよく鳴るリードにしちゃってそれでも調子が悪いんだからもう逃げ場もないよ?
ないよ?じゃないよ。
言ってても仕方がない、鏡を見て口を確認して
息の棒とか言っててももうイメージつかめなくなってきたから丁寧に細いけれど密度のある息を注ぎ込むようなイメージで・・
ほんの少しだけ、落ち着いてきたかも。
まだまだ駄目だけど。
https://www.youtube.com/watch?v=K0Til1yPuKs
この曲中学の終わりくらいに知って高校に入るころにやたらに聴いてた記憶があって。
春が来たよと始まり2楽章で到達する夏は人生順風満帆。なのにその後一転死んだような世界が来るという
壮絶な戦いを経て天から降ってくるようなニ長調の光に包まれちょっと異常なくらいの勝鬨を上げながら終わってゆく。
あの頃それをそのまま聞いちゃってたけど、でもボロボロになったまま死をもって救済ってものすごい皮肉というかかなりむなしく悲しくブラックなことを言ってると思う。
あのころ、自分にも春が来たような気がしてた。
けどこの曲とおんなじ、グロテスクな世界が俺にも来ちゃって・・
これ誰に通じるかわかんないけど。

腹の患部に届けとか思いながら
このホットジンジャーがまた飲みたくてわざわざ遠くのお店へ
レモンと蜂蜜のバランスみたいなのが絶妙で美味しかった。