ルフトパウゼ マラ4

マーラーの交響曲第2番には ’ がSF的ともいえる効果を狙って存在していたわけですが・・・
これは交響曲第4番の第3楽章。
この曲は終楽章が「天上の生活」天国こんなとこみたいな歌なわけですが、
手前の第3楽章は終盤で天国への扉が開かれるかのようなシーンを持っています。
という事はその手前はまだ人間界の音楽のような気がするんですよね・・
人間の世界の優しさ、悲しみ、苦しさ、楽しさ・・みたいなものがいろいろと・・

冒頭からずっと低弦で歌われ、最後にティンパニが両手でたたいたりするこの音型は、人々の歩みを示していると私は感じます。
その上に乗ってこの優しさを秘めた美しい音楽はなんだ・・ここで ’ が出てきます。
ここでふっと止めるというか空白を見せてくれる演奏とそのまま行っちゃう感じの演奏があります。
前者がいいなぁ・・・優しく大事に大事に語ってくれているみたいで・・・
後者だとちょっと悲しい・・

自筆草稿を見てみるとまだ書いてないですね・・
書いてないだけじゃなくてチェロの伸ばしなんかタイでずっとつながっちゃってるんだからまだ ' の発想はないんですね。

その先のここもいいよなぁ・・
雪景色、夕暮れ、遠くには小さな家の明かり・・中には幸せな家族の愛があるんだろう・・日はさらに暮れていく・・あの明かりの中で歩みは止まることはない・・

自筆草稿・・書いてないですね・・
決定稿はずっと第1第2ヴァイオリンでオクターブを分担して歌ってきたのがこの辺りで第1ヴァイオリンの分奏でオクターブを受け持つように変わります。
まだそれもやってないのかな・・
ハープも後から追加なんだ・・ここハープいいよねぇ・・
ここでのルフトパウゼというかブレスというかこれは泣かせるよねぇ・・
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