フィクションで適当に考える「ソナタ形式」
マラ9の構造を図示して・・・なんて書いてみたけど、見た人にとっては意味不明かもしれないですね・・・
あの図はこういうことが言いたくて、そもそもソナタ形式とは・・
みたいなことをご説明しようと思ったのですがこんなネタ記事になってしまいました。

ちゃんとした解説はネット上にいくらでもあると思うので・・
あほの書いた読み物だと思って適当に読んでください。
私が”秘密(仮)”・・という曲を作曲したいとします。(ネタですよ)
ソナタ形式の単一楽章で考える・・・
具体的な内容を文字で説明したりはしない・・・でも頭の中には次のようなものがあります・・
この表みたいなのが曲そのものです左端が曲の初め、右端が曲の終わりです。
基本的に2つの主題(テーマ)をもとに曲を作ります。
ソナタ形式というのは曲の構造・・ブロックの並ぶ順番みたいなもの・・・くらいでとりあえず・・
序奏(ない場合もあります・・イントロみたいなものです)のあと
提示部(2つのテーマ・・例えば登場人物と考えるとわかりやすいかな・・を紹介します)
展開部(2人が物語を展開します)
再現部(もう一度提示部の内容を繰り返すのですが・・)
コーダ(結論というか締めの場です)
という部分を持つことになっているわけです。
ものすごく乱暴に言いますが、クラシック音楽の多くは三部形式でできています。
曲の初めにやったことを最後にもう一度やって締める。ヨーロッパ人的形式感でしょう・・
日本人は自然に任せてどんどん変化していく・・・最初と最後は別な形に変化しているのが自然・・と感じてきた・・・
庭なんか見てもそうですよねあっちとこっちじゃあ全然違う風景です。自然が再現されてるというか・・
ヨーロッパのお城の庭とかなんかよく知らないですけど左右対称、前後対象みたいな型にはまってるのが好きなんでしょう?
音楽もそんなで、ソナタ形式の再現部もそういうことでしょう・・
ただ全く同じことを繰り返すのでは芸がないので、ここで聴き手を飽きさせず、且つ繰り返し感も感じさせるという・・
その辺が作曲者の腕の見せ所だし、個性発揮の場だったりもするわけですね・・

で、曲ですが・・
0の序奏はイントロがでっかくなったようなもんだと言ってもいいでしょう・・場を作るというか・・
古い時代のものだと前座的に、本編と全く関係ないような音楽を聞かせてくれる場合も多いですが、
ロマン派に入ると本編での重要な要素がここで暗示されていたりすることがります。
本編よりもゆっくりとしたテンポになることがほとんどですね。
ソナタ形式というものが確立する前からある序曲というのが重くゆっくりな音楽→早い音楽→ゆっくり・・という流れだったことの名残でしょう・・
この曲は序奏に重要な意味を持たせます・・・
暗く、冷たい感じで開始します・・
突然、何かとてつもない恐怖が襲い・・
でも詳細は?な感じのままにしておきます。
みんな忘れてしまうかのように静まって・・・・
本編に突入します。
①は第1主題です。主人公の男テーマです。こんな人だよと紹介するわけですね・・
第1主題は曲の顔になります。ここで聴き手の心をつかめるかが曲の命運を支配しますので作り手は命懸けでです。
この男は凛々しいのですが、なぜか寡黙です。・・みたいな音楽をここで・・
第1主題が終わると次の第2主題をを導く短いつなぎみたいな音楽が来ます。経過句とかいうんですが、ここで素晴らしいものを発揮する作曲家もいますねー
②は第2主題。女のテーマです。
第2主題は第1主題と思い切りキャラクターを変えます。ここで同じようなのが続くと曲の印象がボケちゃうんですよね・・
恐れ多くもベートーベンのバイオリン協奏曲・・私は大好きですが、三大協奏曲に数えられながらもいまいちな声も聞こえてくるのは・・一つにこんなところも・・・怒られちゃうかな・・・
この曲の第2主題はとても美しいものにしたいです。
でも何か少し陰のある感じで・・
ここで登場人物の紹介が終わりました・・この部分を提示部と言います。
いまは録音があって個人が勝手に繰り返し曲を聴いてくれますが・・・
ここを覚えないと先を聴いても意味不明なので、大事な部分を聴き手に覚えてもらうべくリピートしてもう一度演奏します。
③から展開部です。
提示したテーマをもとに自由に音楽を展開します。
この曲でも二つの主題を同時に組み合わせたり、第1主題の頭が鳴ると第2が答えるみたいに会話させてみたりといろいろやっていきます。・・また絡ませて・・
なぜかって男女ですから・・
始めは短調だった男の主題がだんだん長調に変わっていったりすると・・心を開いた感がでたりして・・
④で全く新しい旋律を登場させます・・でもよく聞くと第1主題と第2主題の一部が取り込まれたような旋律なんですね・・・
両方に似てる・・・子供か・・・・・
そこで同時に奏される女のテーマは提示部とは少し趣を変えます・・もう母ですから・・
子供とうまく絡ませるられるといいですね・・作曲技法の見せ場です。
なんかこう幸せな感じに盛り上がってみましょうか・・
その後、再現部に突入します。
この展開部から再現部の第1主題へ突入していくところも作曲家の腕の見せ所なんですよね・・
そういう形式だから頭に戻りましたぁ‥でもいいんだけど・・
ものすごい必然性をもってなだれ込むみたいな・・・
逆にさりげなくあれっ?いつの間に?・・でもいいし・・
ダジャレか尻取りみたいな感じでつながるってのもあるし・・
幸せな音楽が盛り上がってくると親父のテーマも鳴って・・
そこでふっと序奏の一部が遠くで鳴ったりするんですよ・・・よぎるの頭に・・
急に冷静になった親父の姿がクローズアップされて・・・
⑤再現部に入り、男のテーマが再び奏されます。
聞き手はもう男が誰なのか知っているのでしつこく同じことを繰り返しても退屈です・・
基本的には提示部を繰り返すのですが、一部をカットしたりします。このカットもセンスのある人がいるんですよね・・・ものすごく自然なのにあっと思わすバイパス感・・・
旋律も微妙に変化をつけます・・
たとえば上昇音型を下降音型に変える・・落ち着いた・・年を取った感を表現できるかな?・・
傍らで小さく子供のテーマが鳴っていたり・・・
提示部と同じように進むと見せかけて・・少し長めのソロをここで挿入しましょう・・
⑥語るようなソロ・・・序奏で聴いたあの旋律が聴こえます・・しゃべってしまうんですね・・秘密を・・
普通に考えるとこの後女のテーマがホ長調で再現されるはず・・・
⑦なのに第2主題は突然嬰ハ短調(適当です)で暗く厳しく歌います・・・
序奏で置き去りにしていた謎の旋律もここでffで歌わせます。
女は、妻は、あのときの雪女だったのだ・・・
こういうところを変に大掛かりに作ると実はシラケると思うんですね・・こういうとここそさらっと・・・
話せばお前を殺すと言ったが子供が不憫なのでそれはしない・・と言い残して雪女は消えます・・
「話せばお前を殺す」を象徴するフレーズか何かが、序奏で強く鳴り、提示部の寡黙な男のバックで実は暗示的に鳴っていて・・
この場面でも鳴るんだけど言いかけて消えるとか・・・
聴いていてそういうことだったのか!と後から気付くと感動しますよね・・
⑧コーダ
で、結論としてはどうなの?という場です。
普通に考えるとおやじのテーマと子供のテーマが・・・
でもそれじゃありきたりですよね・・
本当はずっとここにいたかったのかな?みたいなのを暗示させられると・・・とか・・
最後はどうやってしめましょうかねぇ・・
ffの伸ばしなんて嫌ですね・・
コーダも冷たく悲しくしておいて最後の最後、雪女の主題がホ長調で遠く微かに聴こえ・・消えていく・・
さぁ、何を意味しているんでしょうか・・・
言葉による説明は一切なしで、こんな内容を表現できたらいいな・・いやできるはずなんですよ・・
それをまた形式にはめながら進ませるというのが面白いんですよ・・
いや、偉そうに言ってるけどお前なにも作ってないだろうという話で・・・
ソナタ形式を説明するつもりが自分のための楽しい妄想になってしまいました。
これ書いてる本人は今楽しくて仕方がないですが、端から見るとシラケるかもしれないですね・・
誰の役にも立ちませんが(それはいつもか)まあ・・・
読んでいただいてありがとうございました。
あの図はこういうことが言いたくて、そもそもソナタ形式とは・・
みたいなことをご説明しようと思ったのですがこんなネタ記事になってしまいました。

ちゃんとした解説はネット上にいくらでもあると思うので・・
あほの書いた読み物だと思って適当に読んでください。
私が”秘密(仮)”・・という曲を作曲したいとします。(ネタですよ)
ソナタ形式の単一楽章で考える・・・
具体的な内容を文字で説明したりはしない・・・でも頭の中には次のようなものがあります・・
この表みたいなのが曲そのものです左端が曲の初め、右端が曲の終わりです。
基本的に2つの主題(テーマ)をもとに曲を作ります。
ソナタ形式というのは曲の構造・・ブロックの並ぶ順番みたいなもの・・・くらいでとりあえず・・
序奏(ない場合もあります・・イントロみたいなものです)のあと
提示部(2つのテーマ・・例えば登場人物と考えるとわかりやすいかな・・を紹介します)
展開部(2人が物語を展開します)
再現部(もう一度提示部の内容を繰り返すのですが・・)
コーダ(結論というか締めの場です)
という部分を持つことになっているわけです。
ものすごく乱暴に言いますが、クラシック音楽の多くは三部形式でできています。
曲の初めにやったことを最後にもう一度やって締める。ヨーロッパ人的形式感でしょう・・
日本人は自然に任せてどんどん変化していく・・・最初と最後は別な形に変化しているのが自然・・と感じてきた・・・
庭なんか見てもそうですよねあっちとこっちじゃあ全然違う風景です。自然が再現されてるというか・・
ヨーロッパのお城の庭とかなんかよく知らないですけど左右対称、前後対象みたいな型にはまってるのが好きなんでしょう?
音楽もそんなで、ソナタ形式の再現部もそういうことでしょう・・
ただ全く同じことを繰り返すのでは芸がないので、ここで聴き手を飽きさせず、且つ繰り返し感も感じさせるという・・
その辺が作曲者の腕の見せ所だし、個性発揮の場だったりもするわけですね・・

で、曲ですが・・
0の序奏はイントロがでっかくなったようなもんだと言ってもいいでしょう・・場を作るというか・・
古い時代のものだと前座的に、本編と全く関係ないような音楽を聞かせてくれる場合も多いですが、
ロマン派に入ると本編での重要な要素がここで暗示されていたりすることがります。
本編よりもゆっくりとしたテンポになることがほとんどですね。
ソナタ形式というものが確立する前からある序曲というのが重くゆっくりな音楽→早い音楽→ゆっくり・・という流れだったことの名残でしょう・・
この曲は序奏に重要な意味を持たせます・・・
暗く、冷たい感じで開始します・・
突然、何かとてつもない恐怖が襲い・・
でも詳細は?な感じのままにしておきます。
みんな忘れてしまうかのように静まって・・・・
本編に突入します。
①は第1主題です。主人公の男テーマです。こんな人だよと紹介するわけですね・・
第1主題は曲の顔になります。ここで聴き手の心をつかめるかが曲の命運を支配しますので作り手は命懸けでです。
この男は凛々しいのですが、なぜか寡黙です。・・みたいな音楽をここで・・
第1主題が終わると次の第2主題をを導く短いつなぎみたいな音楽が来ます。経過句とかいうんですが、ここで素晴らしいものを発揮する作曲家もいますねー
②は第2主題。女のテーマです。
第2主題は第1主題と思い切りキャラクターを変えます。ここで同じようなのが続くと曲の印象がボケちゃうんですよね・・
恐れ多くもベートーベンのバイオリン協奏曲・・私は大好きですが、三大協奏曲に数えられながらもいまいちな声も聞こえてくるのは・・一つにこんなところも・・・怒られちゃうかな・・・
この曲の第2主題はとても美しいものにしたいです。
でも何か少し陰のある感じで・・
ここで登場人物の紹介が終わりました・・この部分を提示部と言います。
いまは録音があって個人が勝手に繰り返し曲を聴いてくれますが・・・
ここを覚えないと先を聴いても意味不明なので、大事な部分を聴き手に覚えてもらうべくリピートしてもう一度演奏します。
③から展開部です。
提示したテーマをもとに自由に音楽を展開します。
この曲でも二つの主題を同時に組み合わせたり、第1主題の頭が鳴ると第2が答えるみたいに会話させてみたりといろいろやっていきます。・・また絡ませて・・
なぜかって男女ですから・・
始めは短調だった男の主題がだんだん長調に変わっていったりすると・・心を開いた感がでたりして・・
④で全く新しい旋律を登場させます・・でもよく聞くと第1主題と第2主題の一部が取り込まれたような旋律なんですね・・・
両方に似てる・・・子供か・・・・・
そこで同時に奏される女のテーマは提示部とは少し趣を変えます・・もう母ですから・・
子供とうまく絡ませるられるといいですね・・作曲技法の見せ場です。
なんかこう幸せな感じに盛り上がってみましょうか・・
その後、再現部に突入します。
この展開部から再現部の第1主題へ突入していくところも作曲家の腕の見せ所なんですよね・・
そういう形式だから頭に戻りましたぁ‥でもいいんだけど・・
ものすごい必然性をもってなだれ込むみたいな・・・
逆にさりげなくあれっ?いつの間に?・・でもいいし・・
ダジャレか尻取りみたいな感じでつながるってのもあるし・・
幸せな音楽が盛り上がってくると親父のテーマも鳴って・・
そこでふっと序奏の一部が遠くで鳴ったりするんですよ・・・よぎるの頭に・・
急に冷静になった親父の姿がクローズアップされて・・・
⑤再現部に入り、男のテーマが再び奏されます。
聞き手はもう男が誰なのか知っているのでしつこく同じことを繰り返しても退屈です・・
基本的には提示部を繰り返すのですが、一部をカットしたりします。このカットもセンスのある人がいるんですよね・・・ものすごく自然なのにあっと思わすバイパス感・・・
旋律も微妙に変化をつけます・・
たとえば上昇音型を下降音型に変える・・落ち着いた・・年を取った感を表現できるかな?・・
傍らで小さく子供のテーマが鳴っていたり・・・
提示部と同じように進むと見せかけて・・少し長めのソロをここで挿入しましょう・・
⑥語るようなソロ・・・序奏で聴いたあの旋律が聴こえます・・しゃべってしまうんですね・・秘密を・・
普通に考えるとこの後女のテーマがホ長調で再現されるはず・・・
⑦なのに第2主題は突然嬰ハ短調(適当です)で暗く厳しく歌います・・・
序奏で置き去りにしていた謎の旋律もここでffで歌わせます。
女は、妻は、あのときの雪女だったのだ・・・
こういうところを変に大掛かりに作ると実はシラケると思うんですね・・こういうとここそさらっと・・・
話せばお前を殺すと言ったが子供が不憫なのでそれはしない・・と言い残して雪女は消えます・・
「話せばお前を殺す」を象徴するフレーズか何かが、序奏で強く鳴り、提示部の寡黙な男のバックで実は暗示的に鳴っていて・・
この場面でも鳴るんだけど言いかけて消えるとか・・・
聴いていてそういうことだったのか!と後から気付くと感動しますよね・・
⑧コーダ
で、結論としてはどうなの?という場です。
普通に考えるとおやじのテーマと子供のテーマが・・・
でもそれじゃありきたりですよね・・
本当はずっとここにいたかったのかな?みたいなのを暗示させられると・・・とか・・
最後はどうやってしめましょうかねぇ・・
ffの伸ばしなんて嫌ですね・・
コーダも冷たく悲しくしておいて最後の最後、雪女の主題がホ長調で遠く微かに聴こえ・・消えていく・・
さぁ、何を意味しているんでしょうか・・・
言葉による説明は一切なしで、こんな内容を表現できたらいいな・・いやできるはずなんですよ・・
それをまた形式にはめながら進ませるというのが面白いんですよ・・
いや、偉そうに言ってるけどお前なにも作ってないだろうという話で・・・
ソナタ形式を説明するつもりが自分のための楽しい妄想になってしまいました。
これ書いてる本人は今楽しくて仕方がないですが、端から見るとシラケるかもしれないですね・・
誰の役にも立ちませんが(それはいつもか)まあ・・・
読んでいただいてありがとうございました。
Comment
第一主題と第二主題、旋律をupしていただけませんでしょうか。
どんな風に絡み合うか見たいですねぇ。
ヨリックさん、こんばんは
ワーすごいですね、そんなこと言っていただけるなんて。
ブログ記事みたいなのはすぐかけるんですが、旋律を・・となるともう作曲なので
気長にお待ちいただけますでしょうか?
これほど面白いことはないと自分でも思います。
ありがとうございました。
よろしくお願いいたします。