4月からは自治会の役が回ってきます。その顔合わせに公民館へ。
途中月がいい感じ・・
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スマホじゃ写んないね。
もっとおとぎ話みたいな幻想的な絵がそこにあったんだけど。

月を愛でる音楽はきっとやまのようにたくさんあるんでしょうね。
マーラーの大地の歌。
終楽章は夕暮れから始まって夜中を通り夜明けまでの世界です。
始まってすぐに月が登って来るのを見て銀色の小舟とかなんとか歌っているのですが
その光景がどれほど美しいものかは歌詞を気にするまでもなく音楽がみせてくれます。

死によって実演の機会を奪われたマーラーに代わりこの曲を初演したブルーノ・ワルター。
この録音はステレオですがコロンビア響じゃなくてニューヨークフィルとの録音。

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この音楽、リアルな場面も目に浮かぶと同時に絵巻物的でもあると感じています。
クリムトの絵なんかを見てると周りを唐草模様みたいなのが埋め尽くしたりしています。世紀末の表現様式でユーゲント・シュティールですか、この楽章も木管が何パターンかの定型モチーフを執拗に繰り返すんだけどそれは唐草模様に相当するものでもあると思う。
クラリネットとチェロがハモって立体感と光が生まれて・・
弧を描いて登っていくクラリネットを追うようにハープとチェロが上昇していくのを聴くと月が夜空の海を進んでていくのが見える気がします。
そのすぐ後にくるオーボエの優しい響きは・・どこにも書いてないけどうさぎとか宝船に乗った七福神の笑顔がすすきの向こうに登っていくようなイメージが私の頭の中に浮かんでいます・・

と書いたはいいけれど、
夕暮れ時に見える三日月は必ず西の空の低い位置に見えてこれから沈んでいくんですね。
今この音楽で私の感じてるイメージとはちょっと違う。
登っていく三日月は夜明け前にでるそうなんだけど今この場面はまだ夜が始まったところだ・・

まぁ、いいじゃないそんなことは。
こういうの天体とか好きな人からすると耐え難い間違いだったりするのかもしれませんね。
でもここにあるのは幻想的ポエム世界だから。

初期や中期の作品みたいな変わった仕掛け的オーケストレーションはもうみあたらない。
ないけど、こんな驚きの絶景をみせてくれる・・
なんでも長年やって歳くってくるといらんハッタリかけなくても魅力みたいなものが普通に出てくるようになっていくんですかね。
私は歳くったけどなんにも出てこないけど。
何にもやんないからな。

写真にはちゃんと写ってないけど細い消えちゃいそうな三日月が好き。
誰だっけ、昔の中国の詩人が見た月や100年前にマーラーが見たのと同じ月を見てるのかなぁ・・
役員的な話は予想通りめんどくさい役をやらさ・・まぁやりますよ。

Tag:マーラー 大地の歌  Trackback:0 comment:0 

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