素敵なお店と他人の会話から

富士山って、実はどんどん崩壊しているんですよね。
それもよくある何万年とかいうスケールじゃなくて100年とか200年で山の形が崩れちゃうような超絶スピードなんじゃなかったか。
全部きれいに見えている姿よりもこんな一瞬だけちらっと見えたほうがインパクトあるよね。
このあたりの地図上に発見した別荘地の中にあるカフェにいってみたら予約でいっぱいなんだよと門前払い。
ああまあそうでしょうね。
いいよじゃまたあそこいこ。

牛さんでも眺めて。
あの餌ラップサイレージとか言って発酵させてあるんですよね。
がっついてるところを見るとおいしいのかな?結構くっせー。

夏の手前に来ていい感じだったこのお店にまた来てみた。
人間嫌いだから車があんまりいっぱい停まってるようだったらやめようと思ったけど、まあいいかないうくらい。
ランチと言いかけるとあー今日はもうおわっちゃって・・
そ、そうですか。よくあるパターンに乗ってんな今日も・・
あ、でも二人分くらいなら何とかなるよ・・ポークソテーでいい?
あ、はい!
とメニューと違う内容でランチを作ってもらえることになった。
何だかうれしいねそういうの。

今日はテラス席にしてみる。
テラスだけど農業用ビニールみたいなのが貼ってあって、日が差せば温室みたいな素敵な空間だ。

なんかこう、ドイツとかデンマークみたいじゃない?
行ったことないしどんなかも知らないけど。

あれ薪ストーブかな。
いるだけでうれしくなるような素敵な空間だ。

すごくおいしいランチをニコニコで食う。
・・・と向こうの席のおっさんのでっかい声が耳に入り始める。
とても優秀な人間が集まっているんです。僕全員知ってます・・
・・なんだまた私はすごい系か・・
今日は2時に起きて仕事をして・・
僕はアメリカで開業して人を何人も使ってるんだけど・・・
もうアメリカに帰るんだけど・・・
話し相手は50代くらいの女性。
聞いてると旧知の仲じゃなく今日知り合ったばかりみたいだ。
アメリカで開業して成功したようなのが何でこんな田舎で飯食ってんだ・・
どうもなんか同じセミナーかなんかに今日行ったらしい。そういうのの会場が田舎のホテルか研修所というのはありそうだもんね。
娘は大学で心理学をやっているのでとても話が合うんです・・
俺は心理学にもたけて専門家並みだとか言いたいんでしょ?
晩御飯も食べに行っちゃう?
なんだナンパかよ。
多分女性もそこそこの稼ぎがある気がする。
そんなエリートならこんなとこじゃなくて別荘地の予約でいっぱいみたいなとこに行けばいいんじゃないの?
しかしほんとにそんなに優秀ならあんなに一言一言僕はすごいですよ!みたいな口きくかなぁ・・
私の頭にあることが浮かんだ。
髪の毛もびしっと決めたあのおっさん、持ってそうな中年女性を狙った詐欺とかじゃないのか?
最初のアプローチだろこれ・・
そんなわけないんだろうけど。
異性とか初対面の人の前で自分をよく見せようと思うのは当たり前なのかもしれない。
受け手にとってもそれは自分への好意の裏返しであるから傍から見るほど嫌なものじゃないのかもしれない。
幼いころそれは人として恥ずかしくまちがったことだと教えられた。
でも、そんな考えも間違っているような気もする。
あれでいいんだろう。
あの騙されているように見える女性の方も実はグルで騙されているのは俺だったりして。
何言ってんだ怒られちゃうな。
せっかくのランチをおっさんの僕すごいよアピールに邪魔されても・・・そんなもの一切を包み込む秋の優しく温かい日差しとブラームスのヴァイオリン協奏曲みたいな外の景色。
いいねー。

デザートもついてくるんだよね。
今日はシフォンケーキだった。
ここいいところだなぁ・・
https://www.youtube.com/watch?time_continue=1215&v=OcjCLs2BEpA
ドイツ・オーストリアとかいってみたいけどなぁ・・
とりあえずここでいいや。
またこよう。
ブルックナーの交響曲第3番はワーグナーという愛称で呼ばれることがなくもない。
これと2番のスコアを見てもらい、ワーグナーが特に気に入った3番を献呈したからだ。
これに限らずブルックナーの各種エピソードを読むとどれも彼について不当に低くというか下手をすればちょっと頭のたりない人位のイメージで描かれている。カリカチュアなんかを見ても当時からそのようなとらえ方があったのがわかる。
何が事実か知らないしそう取られるようなものを持っている人ではあったんだろうけど、ほんとにそんなならワーグナーがスコアに目を通してくれるわけがないし、彼自身もウィーンの音楽大学で教授になったりするわけないだろう。
どうもクラシック音楽のまことしやかに語られる伝説は面白半分の誇張が過ぎる気がする。
そしてまた人って、集団で誰かを陥れ馬鹿にするのが大好きだもんね。

このお店は多分建物も手作りだ。
建て増ししている部分は夏前に来た時より若干進展していた。
もう冬の日差しみたいだなぁ・・
またきましょう。
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