森とサーモン

またすき家。
日曜日だし森林公園みたいなところなので人間に遭遇する可能性があるけれど、いつも行くところは木陰がなくもう暑くて飯どころじゃないから。
藤棚の下にテーブル2組というのもあったけど先客が盛り上がってたのでやめ。
椅子しかないけどいいよここで。

オニオンサーモン丼だったっけ?
なんか自分でのせるのね。
生ものだからあったかいご飯の載せてだと法令上まずいとかあるのかな?
違うか味や歯ごたえがまずくなっちゃうのか。
手順書がついてたりして・・特盛はサーモン2人前だから大しょうゆも2つついてきたけど一個で十分。いや半分くらいでもいいかも。
もう一つなんか濃厚なソースもついてきた。

森とサーモン。
回転寿司でみるヘロヘロサーモンを覚悟していたけれど、一口目からおいしくて意表を突かれる。
余計なことを書くもんじゃないけど、味を占めて後日同じものを家で食ったときには全く違う感想を得た。
ロットがちがうから?
買ってから食うまでの時間?
2度目で慣れちゃったから?
体調の問題?
きっとこの周りを囲むケヤキの緑と空気が作用したんだろう・・

食ってる最中目の前はこんな感じ。
直下に遊歩道があり幸せ家族みたいなのが通り過ぎてゆく。
子供と親と・・
15年じゃきかないくらい前になるか会社の人間でこのあたりに来てバーベキューをしたことがあり、小さな女の子を肩車してこの遊歩道を登ってきた事を思い出した。
心身ともに不健全に生きてきた私は子供をかわいいと思うような回路は破損しており、子供にもわかるような拒否臭が出ていたんじゃないかと思う。でもそんなもん少しも意に介さない明るく元気な子だった。
おとうさんみたーいという声を耳元で聴きちいさな衝撃を受けたのはちょうど目の前のここだったよな。
いつか自分も自分の子と・・その時思ったかはもう思い出せない。
あの子とあの人、どうしているかな。
私の記憶にバーベキュー的なものはその後一度もないけれどそんな話は今ここに書きたくない。
食ってるうちにやたらに暑くなってきた。

日が少しづつ動いておりあの微妙な日陰を作る模様からずれてっちゃうのね。
我慢して食おうかと思ったけど暑いと味もへったくれもなくなっちゃうから

味噌汁置くとこがないけどあちらの切り株的な椅子へ移動すれば
目の前の景色は

こんな感じ。
かわんない?
ワーグナーの楽劇ジークフリートというのに森のささやきと呼ばれる音楽があって単独で演奏されたりもするんだけどそんなに好きでもなくて。
同じジークフリートと共通の素材で書かれたジークフリート牧歌という曲が超絶有名。
上演に4日かかる作品の3日目の終わりでやっと主役の男女が出会いいい感じになる辺り・・だっけ?観ることはほとんどないので・・
https://www.youtube.com/watch?v=mZmOCh-7cKk
そしてこの曲は作曲者の妻の誕生日へのプレゼントとして内緒で準備されその朝寝室の前で披露されたことが超絶有名。
数人の楽員が配置されたのは寝室前の階段、曲がり階段で指揮者から見えない団員が・・映画や舞台でよく見るお城みたいなとこに住んでたのね。
嫁さんが大変喜んだという話も有名だけど、
ぼさぼさの髪と化粧してないしかめっ面で
こっちは寝てんのに朝からるせーんだよ!
バタン!!
・・・・・
になっちゃう可能性というのはなかったんだろうか?
育ちの根本から違・・ほんとはそうだったんじゃないの?
非常にくだらないけど言いたいことはそれだけ。
この歴史的美談に出ててくるコジマという電気屋みたいな名前の嫁さんはあのリストの娘だ。
もともと弟子の嫁さんだったのに・・はいいとして
ワーグナーとの間に最初に生まれた女の子はイゾルデで、多分待望の息子ジークフリートは音楽家として期待され特別な教育も受けたようだけど才能は別な方向に現れたようだ。
2代将軍みたいなもんで本人は色々大変だったんじゃないか。
ワーグナーが自身の特別な作品を理想的に上演すべく作った専用の劇場はコジマ以来芸術監督が世襲で引き継がれ今曾孫の・・
要するに世の中うまく行っていようが破滅していようが男がいて女がいて親がいて子がいてそれがすべてなんだろう結局。
今、ながら聞きとかではなく音楽しかない部屋で音楽にだけ気持ちを向けてこの曲を聴いてきた。
澄んだ空気と光、懐かしいような気がするのは昔何度も聴いたからというだけではないと思う。
こんな私にも素晴らしい時間をくれてありがとう。
いつもなら食い終わったら少し歩いていたりするんだけど、
下の方からの聞こえる多数の歓声に、今日はやめておこうと思った。

同じ緑でも、杉やヒノキの林を見てもあんまり来ないというか。
いいよねこういう緑。
ちょっと腐り気味の心も浄化してくれたような気がした。
Comment
いつもお昼時のお腹の空いてる時間にお邪魔しているので、今回のオニオンサーモン丼もとても美味しそう~~!!
私もこんなに緑の多いところでお昼ごはんを食べてみたいけど、この近所では無理。
音楽もいいですね。クラシックには全く縁のない私ですが、しばらく聞いていたい気分になります。
「ぼさぼさの髪と・・・」の件では思わず笑っちゃいました!私はきっとそのタイプだわ(笑)
でも、夢の中でもいいから、そんな誕生日プレゼントをもらってみたい???
こまちょんたさん、こんにちは
今の時期の森の緑はどうしてこんなにきれいなのかと思いますよね。
またその緑にちょうど鮭のオレンジが映えるんですよね。
目で見ていいなと思うものはきっと体にもいいんだと思います。
ワーグナーという人個人について調べるとものすごく嫌な人で嫌いになりそうだったりするのですが
その作品は聴かざる負えないような魅力を持っているところが不思議というか
人間世界の多様さを感じます。
他の誰にもまねのできないプレゼントをもらった人はやっぱり幸せですよね。
私は逆にこんなことをしてみたかったです。
どうもありがとうございました。
いい感じの場所ですね。
こんな場所でお弁当を食べながらゆっくりするのもいいですね~。
すき家さんはサーモン丼のようなのもあるのですね。
すき家さんとか吉野家さんは牛丼しかないからって思ってたので行った事がないんですよ。
牛肉でない海鮮物もあるのでしたら行ってみたいです。
嬉しい事聞きました。今度行ってみようと思います。
マイナスイオンを胸いっぱいに吸ってのお弁当は美味しかったでしょうね。
ゆうさん、こんにちは
最近牛丼屋さんも女性に来てもらいたい系のメニューを置いてるみたいですね。
でもサーモン丼は多分限定でそのうちなくなっちゃいそうです。
こういうのすぐ飽きちゃうのでその方がいいかもしれませんね。
いろんなものを出してくれた方が楽しいというか。
吉野家はどちらかというとそういうのに背を向け頑固にやってる感じだったのですが、好き家と同じく女性も入れる路線に転向したみたいです。
私はおっさんなのでおっさん的な店も残てほしいんですけどね。
ご飯って、そのものだけじゃなく周りの雰囲気や気分も含めてご飯ですよね。
どうもありがとうございました。